疥癬は高齢者には危険!?症状は?原因は?

皆さんは疥癬(かいせん)という病気はご存知ですか?普段あまり耳にしない病名ですが気をつけなければ、特に加齢とともに免疫力が低下している高齢者は感染しやすいので注意する必要があります「感染する皮膚病」です。これから疥癬の原因、対策等詳しく紹介致します。

疥癬とは

疥癬(かいせん)とは一種の感染症の事で感染する媒体がヒゼンダニという疥癬虫から感染する疾患です。疥癬(かいせん)を紹介する前にこの疾患の基本となる「感染症」について少し勉強してみましょう!!

感染症ってどんな病気

まず感染症は病名ではないことまず理解してください。私たちの身の回りには、見えませんが、あらゆるところにさまざまな微生物が住んでいます。そして、そのすべてが子孫を残そうとしており、そのために増殖しようとしています。このような増殖が食べ物の中で行われると、食中毒や腐敗の原因になりますが、人や動物のなかで増殖した場合、それらに疾病を引き起こすことがあります。これが感染症です。感染が成立する為には次の3つ要素が必要です。

感染症の成立

① 感染源
② 感染経路
③ 感染を受けやすい人
この3つ要素が揃って「感染連鎖」が成り立ちます。予防の手段はこの感染連鎖をたちきる事です。

●感染経路

感染した人や動物、それらの排泄物などのような感染源から、病原体が人に移行し感染する道すじが感染経路です。感染経路は、感染部位による分類もありますが感染防止には次の5つの分類が役に立ちます。

① 接触感染 ➡ 疥癬(かいせん)・ MRSA(黄色ブドウ球菌)・緑膿菌等
施設内で最も重要で、頻度の高い感染様式です。介護と介護の間に手洗いがなされなかったり、手袋が交換されなかったりすると起こります。

② 飛沫感染 ➡ インフルエンザ・風邪・マイコプラズマ肺炎等
③ 空気感染 ➡ はしか・結核・水疱瘡
④ 物質媒介型感染➡ 食中毒・B型肝炎・C型肝炎等
⑤ 昆虫媒介型感染➡ マラリア等日本ではあまり発症しません

■年間の感染症発生時期

https://www.m-ipc.jp/what/

疥癬(かいせん)ってどんな病気?

感染症は少しわかってもらえましたか?疥癬(かいせん)も接触感染による感染症という事がわかって頂けたと思いますので疥癬(かいせん)のメカニズムを個別に紹介致します。

●原因

疥癬はヒゼンダニ(疥癬虫)が皮膚の外側である角質層に寄生し、人から人へ感染する疾患です。非常に多数のダニの寄生が認められる角化型疥癬(痂皮型疥癬)と、少数寄生であるが激しい痒みを伴う普通の疥癬(通常疥癬)とがあります。

●感染場所

病院、高齢者施設、養護施設などで集団発生の事例が増加しており、疥癬感染防止対策マニュアルの作成が行われていますが、予防、治療法などに混乱があり、医療および介護関係者の間で問題となっています。
症状や予防対策等詳しく次項で紹介しますのでここでは基本の疥癬(かいせん)とは何かわかって頂けたでしょうか!!

 

疥癬の原因と症状

疥癬(かいせん)はヒゼンダニの発生が原因で角化型疥癬(痂皮型疥癬)と、少数寄生であるが激しい痒みを伴う普通の疥癬(通常疥癬)の2種類がある事は前項目で紹介しました。ではその2種類の内容を見てみましょう。

●角化型疥癬(痂皮型疥癬)と(通常疥癬)内容比較

 普通の疥癬

(通常疥癬)

角化型疥癬

(痂皮型疥癬)

ヒゼンダニ数数十匹以上  100万~200万
患者の免疫力(抵抗力)       正常    低下している
感染力(他人へうつす力)       弱い      強い
主な症状赤ブツブツ(丘疹、結節)疥癬トンネル厚いアカ(垢)が増えたような状態(角質増殖)
かゆみ       強い    不定
症状がでる部位顔や頭を除いた全身    全身

 

●感染経路

[通常疥癬からの感染]

① 接触感染(直接経路):長時間肌と肌が接したりして皮膚、衣類、寝具を介して感染します。
② 間接経路:疥癬患者の使用した寝具などを取り替えずにすぐ他の人が使用する。
☆患者との密接な接触(ヘルパー、介護職員、看護師、医師など)や家族間、友人間で感染する

[角化型疥癬からの感染]

通常疥癬に比べ感染力が強いため(ダニの数が多い)短時間の接触や衣類・寝具などを介した間接的な接触でも感染することがあります。厚い角質からはがれ落ちたフケのような角質には多数のダニが含まれており、感染源になります。

●知っておきましょう原因のライフサイクル

疥癬の原因とされるヒゼンダニのライフサイクルを知っておくことも防止策につながります。ヒゼンダニのメスが皮膚に取り付くと10~40分で皮膚の角層内に侵入・表皮の角層にトンネルを掘り、そこに1日2~3個の卵を産み続ける・卵は3~4日で孵化し、10~14日で成虫になる・オスは皮膚表面を歩きまわり、メスを探して交尾する・人の体温が一番生活に適しており、人の肌から離れると長く生きられません。

https://goo.gl/images/fDTyQ2

●主な症状

1.きわめて強いかゆみ・夜間の激しいかゆみ
2.指間・手のひら・四肢・腹部・腋窩(えきか 脇の下)などに丘疹(きゅうしん 体中にできる発疹の事)や疥癬トンネル
3.腹部・大腿部などに散在する紅色の小丘疹
4.陰部・腋窩などに赤褐色の小結節
5.ノルウェー疥癬では骨の突出した部位や摩擦をうけやすい場所にカキ殻状になった厚い角質の増殖
このような症状がみられたら直ちに専門医を受診して感染の拡大を防止しなくては
いけません。

疥癬の見分け方のポイント

疥癬は早期発見が大切なポイントで疥癬として見分けるにも早い段階での観察が
必要です特に入院(入所)時や普段のケア時に皮膚の観察を注意して行いましょう

●見分け方のポイント

① 皮膚に掻痒感(かゆみ)があり、赤い乾燥した皮膚の盛り上がりがある。時に、疥癬トンネル呼ばれる線状の皮疹が認められる。
② 特に他の施設から移ってこられる方は、注意して観察します。
③ 免疫不全患者(糖尿、ステロイド投与、腎不全など)は感染するリスクが高い。
④ 感染を疑ったら、できるだけ早く皮膚科へ受診させるようにしてください。
⑤ 施設内で疥癬患者が確認された場合には、職員への周知、啓発を行い。また、他の入院(入所)者に感染していないか確認し、感染の範囲を特定します。
⑥ 疥癬患者との接触状況を確認する特に医療関係者は自分に感染していないか確認してください。
⑦ 角化型疥癬の患者が確認された場合には予防的治療が必要となることがあります。
⑧ 角化型疥癬の患者から剥がれた落屑(らくせつ)に直接触れないように気をつけましょう。
このような状況がみられたら直ちに専門医報告を行って感染防止を先ずは試みるようにしてください。

疥癬の予防と対応

疥癬(かいせん)が 発生しやすい時期は 梅雨の時期が最も多いと言われています。
特に高齢者は免疫力が加齢とともに低下する為に感染しやすい状態にあります。
疥癬(かいせん)は 家庭内感染もあり得ますが、介護保険施設、デイサービス等のサービス事業所、ヘルパーなど介護職からの感染も考えられます。 感染が拡大するおそれがある場合は関連した事業所はサービスの利用停止になることもあります。では感染の拡大を防ぐにはどのようにしたらいいか紹介します。

疥癬(かいせん)の感染予防はどうしたらいいの?

●疥癬(かいせん)予防策

① まず疥癬(かいせん)の症状がみられたら他の皮膚病と区別する為に皮膚科に受診して正しい診断を受ける。
② 日頃は最低でも「手洗い」を続ける様にする。
③ 感染者は個室に隔離して寝具毎移動して感染の拡大を防ぐ。
④ 感染者が使用した寝具は毎日洗浄、乾燥(50℃で10分)をかける。又日干してから使う
⑤ 洗濯物を運搬する時はビニール袋に入れて皮膚アカが飛び散らないようにする。
⑥ 居室の掃除機は毎日かける
⑦ 角化型疥癬の場合は手袋や予防着を着て接触する様にする。

●疥癬(かいせん)の治療

疥癬(かいせん)感染しない為の予防策を紹介しましたが、それでも完全に疥癬(かいせん)を防ぐ事ができない時もあります。そんな場合は専門医で次のような措置を行ってもらう事になります。

①皮膚科に受診して飲み薬や貼り薬を処方してもらい必要に応じてかゆみ止めも処方されます。

●治療後どのくらいで治るの?

治療後一週間前後で症状軽決します。通常型なら3週間から1ヶ月で終息します。
角化型は適切に対応すれば2ヶ月程で終息します。

疥癬の高齢者

高齢者においては体の機能の低下や免疫力の低下はやむを得ないことですが、 高齢者のマイナスの体の変化で疥癬(かいせん)に限らず様々な疾患や感染症になりやすい状態になってきてます。そこで高齢者の疥癬(かいせん)と向き合う時の問題点として何が考えられるかを取り上げてみます。

高齢者が疥癬と向き合う問題点ってどんなの?

現在の高齢者の生活スタイルは様々病気の発症に伴い在宅介護若しくは施設での介護が多くの高齢者の生活の基本形態となっています。施設への入所を行った場合高齢者として最も注意すべき事が疥癬(かいせん)も含む感染症や身近なところでこれも1種の感染症と言える「風邪」や「インフルエンザ」等に施設内で集団感染する可能性が高くなります。更に、施設に常駐の医師がいたとしても「内科医」が一般的で、皮膚科の医師が施設に常駐しているような事はよほど疥癬(かいせん)等が施設の外へ急速に感染がひろがる可能性が予想される場合は皮膚科の医師が救急医師として常駐することもありますが通常は皮膚科の医師が常駐している事は皆無と思われます。その為に疥癬(かいせん)等の感染症が発生した場合の感染拡大防止や感染者の早期治療等が後手なり感染を抑えることができない結果、施設外へ感染をひろげる事になります。更に施設勤務の介護職者が在宅と掛け持ちしている場合は施設の感染菌を介護職が媒体となり感染拡大の感染源となる事も考えられます。

 

まとめ

疥癬(かいせん)に限らず高齢者になると風邪や様々な感染症の心配がでて来ます。
若い年代は予防策や薬が効果的に効きますが高齢者になると若い人の様に効果は望めません。又施設に入所する場合には更にその危険性は高くなります。周辺の人や家族が気配り怠らないようにする事が唯一の危険回避になります。

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