排痰はどうすれはよいの?促す方法は?

高齢者にとって痰が体内にたまることは命を脅かす重篤なことにもなり兼ねません。痰がたまることで窒息の危険が高まったり、肺炎などの感染症を起こす場合もあります。重篤になる前の予防として排痰があります。排痰の仕組み、排痰の促し方、排痰の姿勢などを理解し、高齢者にかかわる介護職員として病気の予防に努めていきましょう。

排痰とは

排痰とは、気道から痰を取り除くことです。一般的に痰が体内で作られた場合、私たち成人であれば、体力もあるため、咳払いをしたりして一緒に体外へ吐き出します。高齢者は同じことをしようと思っても身体機能の低下などにより体外へ自分の力では排出できない場合があります。そのため、助けを得ながら排痰する必要があります。

痰が体内にたまって排痰しないと、身体機能に支障をきたします。例えば、空気の通り道である気道に痰があると空気の通り道がが狭くなり、結果、空気が十分に通れず、息切れなどが強くなります。また痰がたまることにより、肺の中に空気が入らなくなる無気肺を起こしやすく、血液の中の酸素濃度が低下し、息苦しさが出ます。その他、肺炎などの感染症を起こしやすくなったり、痰を吐き出そうとして咳が出やすくなり、疲労や不眠の原因にもなります。以上のようなことを解決するために排痰を行います。

痰を体内から取り除く方法で一番簡単なことは吸引器による吸引です。しかし吸引は当事者に苦痛を与えます。また吸引器が必要になりますし、誰でも簡単にできることでもありません。そのため、高齢者の介護を行う場合、苦しまずになるべく自然な形で痰を体外に排出できるように努めています。

 

排痰を促す方法

排痰を促す方法として一般的に5つの方法が行われています。

●体位排痰

体位排痰とは、痰を出しやすくする姿勢を取ることで痰をのど元へ集める方法です。時間はかかりますが、重力を用いて排痰できるようにするため、身体への負担は少ないです。具体的には痰が肺の前側にたまったときは仰向きに寝て腰のあたりにクッションなどを置き、お尻を高くして安静にします。肺の後ろ側に痰がたまったときはうつぶせに寝て腰のあたりにクッションなどを置き、お尻を高くして安静にします。
痰がたまっている部位を特定する必要はありますが、部位がわかれば一人でも行うことは可能です。

●咳

咳払いをして排痰する方法は、私たちが無意識のうちに行っていることと同じです。

●ハッフィング

ゆっくり息を吸い込んだ後、早く強く息を吐くことで、気道の上部に痰を移動させる方法です。少し多めに空気を吸い込み、声を出さずに「ハッ、ハッ、ハッ」と強く、早く息を吐き出します。4~5回繰り返します。痰が上部に移動するため、排痰しやすくなります。

●ACBT

呼吸の排気量を変化させて気道内の痰の移動を促す方法です。
まず呼吸を3~4回吸い、整えます。次に、3~4回深呼吸を行い、息を深く吸い込みます。最初に戻り、呼吸を3~4回吸い、整えます。その後、ハッフィングを行い、排痰します。

●排痰器具の利用する

排痰器具は、フラッターやアカペラといいます。以上のような排痰器具を口にくわえて、息を吐くと、圧が加わって同時に中に入っているボールなどが振動し、その圧力で気道が拡がり、振動と空気の流れによって排痰しやすくなるという仕組みです。

排痰の姿勢

排痰の行いやすい姿勢は、マヒのない高齢者の場合、左右どちらでも構わないが横向きに寝て手を脇下のところに置きます。横になった姿勢のまま、鼻からゆっくり息を吐いて深呼吸をします。大きく息を吸って、ゆっくり吐き出します。吐き出した姿勢のまま休み、痰が上がってくるのを待ちます。痰が上がってきたら再び、大きく息を吸って、「ハッ、ハッ、ハッ」と口から息を吐きます。このときの姿勢は、横になったまま、座位姿勢のどちらでも構いません。最後に息を大きく吸って「ゴホン」と咳払いをして排痰します。咳払いは3回程度が目安です。それ以上行うと疲れてしまいます。
排痰は身体にとって負担が大きく、疲れやすいです。回数は、1日2~3回程度、1回の所要時間は20分以内にとどめてください。また続けて行うことは避けましょう。排痰は、1日の中で時間を決めて、規則的に行うことが良いでしょう。

排痰器具を使う場合、座位姿勢、臥床姿勢どちらでも可能です。使い方を理解し、正しく利用しましょう。

体位排痰法は姿勢を工夫することで痰をのど元へ集める方法です。この方法は痰がたまっている部分を上にすることで重力によってのど元へ流れ落ちる仕組みです。身体のどの部分に痰がたまっているのか把握して姿勢を整えることが求められます。

 

排痰のリハビリと訓練

病気などで痰がたまってうまく出せない状態になると、感染症にかかりやすかったり、呼吸が行いにくく血液の中の酸素濃度が下がってしまったりするため、日常の排痰が大切です。排痰法の中で体位排痰法や排痰を促す器具を使う方法は一人でもできます。しかし間違ったやり方をしても自己排痰ができないため、リハビリや訓練が必要になります。

体位排痰法の場合、第一に痰が身体のどの部分にたまっているのかを自分で見つけなければいけません。痰のたまっている場所がわからないと体位が決まりません。身体のどの部分に痰がたまっているからどちら側を向くのかなどは訓練が必要です。体位排痰法は、確実に痰を集めて、吐き出すことができます。リハビリ訓練を受け、自分でできるように習得する必要があります。

排痰しやすい器具を使う場合、器具の使い方が間違っていると排痰できません。器具は、口に咥えて、息を吐くと、圧が加わり、同時に中のボールなどが振動し、その圧力で気道が拡がり、振動と空気の流れによって、痰が出やすくなる仕組みになっています。この場合、例えば吐く息が少なければ、加わる圧も小さく、ボールに振動は伝わりません。圧力がかかっていないため、気道も拡がらず、痰が出やすくなることもありません。リハビリ訓練では、器具の使い方や実際に自分で使っているところをリハビリ専門職員が診て、正常に機能しているかを確認してくれ、正しい使い方を習得することができます。

 

まとめ

痰が体内にたまっている状態が続くと、肺炎などの感染症を起こしやすく、また息苦しさも続きます。そのために排痰は欠かせません。排痰の方法は、自分で行うものから他の人の手を借りて行うものまでさまざまです。自分でできる人は自分に合った排痰方法、自分で行うことが困難な人は、身体状況に合った排痰方法を介護者が見つけて行うことが大切です。身体に負担のかからない排痰方法を習得し、病気の予防に普段から努めたいですね。

介護の相談を受けて報酬がもらえるサービス?

会社勤めの方が家族の介護を理由に辞めてしまう【介護離職】そんな人の介護の相談に乗るだけで報酬がもらえちゃうサービスを紹介します!

空いた時間でお小遣いが稼げ、スキルや資格を活かせるサービス【JOJOS】の登録はこちら!

jojoschatbanner

友だち追加
LINEからのご登録はこちら!

 
関連記事

喀痰について教えて!排痰との違いは?

介護相談の相手をして報酬がもらえる!

介護に困っている働いている人向けの介護相談、マッチングアプリ【JOJOS】 相談に乗るだけで報酬がもらえるので空いてる時間で自分のスキルを活用できます。

登録はこちら