睡眠するのに良い音楽は?高齢者向けには?

高齢者になると「寝付けない」「すぐに起きてしまう」など不眠の症状が増えてきます。睡眠に音楽が効果的という話はよく聞きますが、その使い方を誤ってしまうと逆に眠りを妨げてしまうことにもなります。音楽を使って入眠促す方法や質の良い睡眠を取るにはどのようにすれば良いのでしょうか。

 

睡眠と音楽

睡眠と音

音は基本的に脳を刺激して睡眠を妨げます。しかし音楽は音程やリズムを刻むことで心拍や脳の活動に影響を与えます。音楽によって高揚したり悲しくなったり穏やかになったりするのはその影響を受けているためです。この効果を利用して不眠の症状を和らげたり睡眠の質を改善したりすることができます。そのためには睡眠のメカニズムと不眠の原因を知っておいたほうがより効果的に音楽を利用することができます。

睡眠のメカニズム

睡眠が脳と体を休め、回復させることはよく知られています。人は一日を通して「睡眠欲求」と「覚醒力」のバランスが変化しています。疲労の蓄積や長時間起きていることで睡眠欲求が強くなり覚醒力が弱くなります。そうして眠りにつくとだんだん睡眠欲求が弱くなり覚醒力が強くなり目を覚まします。脳の状態は頭を使う活動時間帯に体温が高く活発化しています。低活動時間帯になると脳の温度が下がり睡眠欲求が強くなります。睡眠中は深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)を繰り返しながら脳と体の疲労を回復させます。

不眠の種類

入眠障害

寝たくても寝付けない、眠りに入ることができない状態を言います。ただ眠くないというだけではなく疲れている、睡眠時間が短いのに眠りには入れない不眠状態です。

中途覚醒

眠りには入れるのに数時間ですぐに起きてしまう状態を言います。特に高齢者に多く見られ寝ているのにトイレなどに何度も目覚め質の良い睡眠が取れない不眠状態です。

早期覚醒

眠りについてある程度眠れるのに覚醒が早くまとまった睡眠時間が取れない状態を言います。中途覚醒が短い感覚で起きて再び眠れるのに対して早期覚醒はある程度眠れても目が覚めて以後眠れない状態になります。

浅眠

時間としては眠れているようでも眠りが浅く寝た気がしない状態を言います。質の良い睡眠が取れないために脳と体の回復が効率よく行われずに疲労が蓄積していきます。不眠や十分な睡眠が取れない症状として、眠りにつきにくい「入眠障害」、眠りについた後途中で目覚めてしまう「中途覚醒」、十分な睡眠が取れる前に早く起きてしまう「早期覚醒」、寝ても寝た気がしない「浅眠」などがあります。

不眠の原因

外的要因

音や感触、光などによって脳が刺激を受けて眠りにつけない状態です。

身体的要因

睡眠を促す機能の異常や傷病党による苦痛などによって眠りにつけない状態です。

精神的要因

不安や心配事、精神的ショックによる怒りや悲しみなどで脳が活発になり眠りにつけない状態です。

薬剤等による要因

薬やタバコ、アルコールなどの成分によって脳が影響を受けて睡眠を妨げる状態です。

習慣的要因

不規則な生活や昼夜逆転などいつも寝ている時間が乱れることによって寝ようと思う時間帯に脳が活性化して眠れなくなる状態です。

質の良い眠り

正常な眠りの状態として、睡眠中の脳は深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)を一定の周期で繰り返しています。この周期を繰り返すことで体と脳を効率よく休め、覚醒して活動するための体の準備をします。脳がα波を出す状態になるとリラックスして質の良い眠りをつくりやすくなります。

睡眠時の音楽の効果

音楽の効果

音や音楽は睡眠時だけではなくさまざまな影響を体に与えます。例えば工事中に重機が出すような大きな音を聞くと驚いたり不快になったりして眠れません。それは脳が周囲で起きている異常に対して反応し活性化しているからです。穏やかなテンポの曲や柔らかい音であっても脳はその音に対して何らかの反応をしてしまいます。脳が刺激を受け続けていると質の良い眠りの妨げになります。

入眠時の効果

音は基本的に脳を刺激しますが、刺激の仕方によっては活性化していた脳をリラックスさせて眠りやすい状態に導くこともできます。穏やかでリラックスできる曲を聴くことで脳と体をリラックスした状態にしてそれまでに受けた様々な不眠の要因脳への刺激をフラットにします。そうした状態で本来の睡眠欲求を引き出すことで眠りにつきやすくなります。

睡眠中の効果

睡眠に音楽の効果を用いるには使い方がとても大切です。音楽を聴くタイミングとしては眠る前30分くらいから1時間程度で終わることが理想です。穏やかでリラックスできる音楽であってもずっと聴き続けると脳が刺激を受けて眠りを妨げてしまいます。音楽は睡眠の導入に利用し入眠中はできるだけ音や光、感触などの刺激の少ない環境をつくります。

 

睡眠時の音楽は疲労回復できる?

睡眠と回復のメカニズム

睡眠によって体の回復や体調が整うメカニズムにはレム睡眠とノンレム睡眠という2つの睡眠状態が関係しています。ノンレム睡眠は脳が休んでいる状態、レム睡眠は体が休んでいる状態です。この2つの状態が1時間半ほどの周期で交互に繰り返されることによって脳と体の疲労が回復し体調を整えています。逆にこのバランスが崩れていると寝ているのに寝た気がしなかったり疲れが取れなかったりという状態になってしまいます。

音楽で疲労回復

穏やかにリラックスできる音楽を聴くだけで副交感神経が働いて体の余計な力が抜けます。筋肉の緊張がほぐれるのでそれだけでも疲れがとれやすくなります。その状態で良質な睡眠をとることでさらに疲労回復に繋がります。音楽を睡眠の入口に使い、眠りに就いたらなるべく余計な音は排除して良質な眠りを取るという方法で回復の効率を上げることができます。

 

高齢者の睡眠時の音楽のおすすめ

歌詞の無い曲がおすすめ

人は寝ている間でも音を聴き、それに対して反応しています。人は言葉とその意味について考えることができる動物で、言葉を聞くとそれに関連した情報やイメージが頭の中に浮かびます。聞いている曲に言葉があると無意識にその言葉の意味を追ってしまい脳が活性化してしまいます。懐かしい曲で心が癒されることもありますができるだけ歌詞が無い音楽で頭の中をフラットな状態にしたほうが眠りに入りやすくなります。

自然音がはいっている曲がおすすめ

風の音や水が流れる音、穏やかな自然を連想させる音楽は「自分が安心できる環境に居る」と脳が感じてリラックスしやすくなります。どの音が良いかは人それぞれで、水の音はトイレを連想して落ち着かない人、風の音が怖いという人もいます。音は記憶とも深い関わりがありますので自分が落ち着く自然の音楽を選びましょう。

落ち着いた曲、一定のテンポの曲がおすすめ

人の体は活動時には心拍数を上げて休んでいるときは下げるようにしてエネルギーの消費を抑えます。寝ているときはエネルギーの消費を抑えている状態ですので落ち着いた曲、ゆったりとしたテンポの曲で心拍数を下げます。心拍が音楽に合わせて眠りやすい状態になります。またテンポが変動すると体もそれに合わせて変動してしまいます。落ち着いた状態を作るためには一定のテンポであることも大切です。

睡眠時の音楽の注意点

自分がリラックスできる音楽を選ぶ

音楽が脳の活動や心拍に影響を与えるのは生理的な反応ですが、時に音楽は記憶とも深く結びつきます。人がリラックスできる音楽のテンポは心臓の鼓動に近いテンポが良いとされています。これは人が母親の胎内で聞いていた心臓の音の記憶が影響していると言われています。このように音楽と記憶は結びつきがあり、例え穏やかな曲でも悲しい記憶や嫌な記憶と結びつくと興奮して眠れないことがあります。

他の方法も合わせて使う

眠れない原因は人それぞれで、特に高齢者は高齢による体の変化が原因になることが多くあります。睡眠を促すとされる「メラトニン」や「セロトニン」といった物質の分泌量が減り、寝付けない、すぐ起きてしまうなどの状態が置きやすくなります。良い眠りを確保するためには音楽だけではなく、寝る前にお風呂に入ったり、水分摂取などで体の調子を整えたり、音楽以外の方法も併用すると効果的です。ただしアルコールは眠くなりますがその作用により質の良い睡眠を妨げます。「寝付けの1杯」はおすすめできません。

まとめ

眠れないことは本人だけではなく介護者にも負担がかかります。音楽を効果的に使い、質の良い睡眠をとることは日中の生活やその人の生き方にも影響します。音楽と睡眠の関係を理解して、眠れない原因についていろいろな視点から解決していくことが質の良い眠りにつながっていきます。

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