文書料は医療費控除になるの?注意点は?

「税制」とは国民から税金を徴収し、その財を公的サービスなどに充て、国家の安定した運営を維持するために必要なもの。これは国民それぞれの全所得に対して課されるものではなく、個人の事情を鑑み、負担に公平性を持たせるために「控除」という制度があります。今回は控除の一種「医療費控除」に文書料が含まれるのか、お話ししたいと思います。

 

文書料と医療費控除

医療従事者の負担軽減が求められる中、「医師事務作業補助体制加算」は医師の行う事務作業の分担を促す報酬です。この加算の届出には「医師の負担軽減・処遇改善に関する計画」を定める必要があり、より目的にリーチできる仕組みになっています。
医師の仕事は医療的処置に加え、それに付随する事務仕事があります。患者や医療機関を始め、保険会社や公的機関に向けて作成される文書は、各種診断書・意見書・証明書・申請書・紹介状など多岐に渡り、社会的にも大きな影響力を持つ「文書」作成に係る労力は多大であることが想像できます。
多くの病院は、同じ地域の他病院が採用している文書料を参考に、自院の文書料を決定しています。同じグループ病院や同法人内で決定しているケースも見られ、公の病院では条例によって定められていることもあります。
医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に自分自身や家族のために支払った医療費が一定額を超えた場合、その医療費を基に算出された金額が納めた税金から還付されるという所得控除制度です。医療費控除を受けるには必要事項を記載した確定申告書を税務署に提出するので、該当年に支払った医療費の領収書を保管し整理しておく必要があります。

 

文書料は医療費控除になる?

病院にかかると何かと嵩む文書料。医療費だけでも高額になる場合、やはり文書料が控除の対象になるのか知りたいところです。
ここで問題となるのは「文書料」が「医療費」にあたるか否かです。その医療費とは「所得税法施行令第207条」に規定されていて、「医師による診療・治癒の対価」「治療・療養に必要な医薬品の購入の対価」「送迎など人的役務の提供の対価」などが挙げられています。
東京国税庁の回答によると、現在かかっている病院から別の病院での診療・治療を勧められた際に発行してもらう「紹介状(=診療情報提供書)の手数料」は医療費控除の対象に含まれる文書料となっています。これは現在の病院から次の病院に移行するにあたり、継続して診療が受けられるために必要な文書であり、その作成は病院間で適切な連携を図るためにも欠かせないと考えられています。またこの文書料は診療情報提供料に該当するので、紹介先医療機関ごとに患者1人につき月1回に限り算定できるといった性質があります。そのため医師の診療等の対価としても病状に応じた一般的な水準を著しく超える要素を持ち合わせていないとの見解、また妥当な回数および金額と見なし、医療費として捉えられているようです。

 

文書料は医療費控除にならない場合は?

医療費とは、医師や歯科医師による診療・治癒の対し支払われるという性質上、基本的に文書料は医療費に該当しないと考えられます。よって病院で手術をしたり入院したりした際に依頼することがある「診断書」も、医療費控除の対象外となっています。「診断書」を例にとって、なぜ医療費控除の対象外となるのか、詳しく考察してみましょう。
「診断書」とは医師法により医師が発行する証明書の一種に位置付けられていて、病気やケガの状況や治療に必要とされた手術や入院の手段を記したもの。一般的に生命保険に加入している場合は保険会社に入院手術給付金を請求するのに、会社員の場合は会社に休職届けを提出するのに必要となってくる証明書として使用されます。いずれの場合も、自身が病気やケガを被っていることを先方に証明する必要があり、医師の発行する「診断書」をもって、その効力が発揮されるのです。
診断書の作成にかかる文書料とは、医師が診療等の内容を記載した文書を発行する行為に対しかかる費用です。上記で述べたように、診断書は主に第三者に向けて病状やケガの状態を証明する用途であり、その後の治癒を目的としていません。よって、診断書の作成にかかる費用は「医師の診療・治癒の対価」には該当せず、医療費控除の対象には当たらないと考えられているのです。

文書料の医療費控除の注意点

これまで言及したように、医療費控除の対象となる文書とならない文書が存在しますが、一般的には「全ての文書は医療費控除の対象とならない」と捉えられがちです。実際は「紹介状」は医療費控除の対象で、「診断書」は対象ではないのですが、病院が発行する領収書には紹介状にかかった料金と診断書にかかった料金が、いずれも「文書料」として記載される可能性もあります。その場合、「文書料=対象とならない」という見解から、本来対象となる紹介状にかかった費用も医療費控除の対象として取り扱われなくなるため、紹介状と診断書の作成にかかった料金は明確に分けておく必要があります。
また、確定申告を税理士に依頼して行う際にも注意が必要です。上記の理由から文書料が対象から外されてしまうケースも考えられるので、「文書料」とのみ記載されている領収書を提出する場合はそれが「紹介状にかかった料金」である旨を記載したメモを添付するなど、しっかりと医療費控除の対象内であることを伝えるようにします。その際、どこの病院からどこの病院に向けて作成された紹介状であるかも分かるように記しておくと良いでしょう。
また、医療費控除は年間に支払った医療費が10万円を超えていないと使えないと思われがちですが、所得が200万円未満の場合は所得の5%以上の支払いがあれば使えるのでご注意下さい。

 

まとめ

国民それぞれが抱える問題は様々ですが、その中での規定には配慮を要する所得控除。日本国憲法では第25条の「生存権」が規定されていて、すべての国民が健康に生活を送る権利と社会保障の向上に努めることが謳われています。そのため「文書料」が「医療費」と見なされるためには細部に渡り要素を見極める必要があるのです。それをもって医療費控除の対象となった「文書」は、生存権を行使する役儀があるのではないでしょうか。

 

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