認知症は治るの?家族が出来ることは?

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厚生労働省研究班によると、2025年には高齢者の5人に一人が認知症になるとされています。その数は700万人を超えるとされています。認知症にはいくつかのタイプがあり、記憶障害が典型的な症状の「アルツハイマー型」が最も多く、7割近くを占めます。脳出血など脳血管障害が原因の型が2割ほど、幻視などを伴う「レビー小体型」が4%ほどとされています。
認知症は誰にでも起きうる病気です。自分や家族が認知症になっても不思議ではありません。認知用について詳しく見ていきましょう。

 

認知症は治るの?

認知症は治る病気でしょうか。現在の医学では「治せるものはごく一部のタイプの認知症に対してで、 アルツハイマー病は根治できないものの症状の進行を遅らせることが可能」というところでしょうか。

■治せる認知症のタイプ

治せる認知症というのは、認知症を引き起こしている原因を手術や薬物療法で解消できるタイプの認知症です。以下に例をあげます。

硬膜下血種・・・手術で硬膜の下にたまった血種を取り除くと認知症の症状が解消されます。転倒などで頭を強く打った後などに発症しやすいです。

正常性水頭症や甲状腺機能低下症などでも脳に圧力がかかることで認知症の症状が出現しているので、急に物忘れが起こってきたなどの時は早めに受診して治療を開始することで症状は改善されます。

 

認知症にはどんな治療法があるの?

認知症で、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症を
「三大認知症」と呼びます。この三大認知症の症状や治療法をみていきましょう。

■アルツハイマー型認知症

認知症の疾患タイプの中で最も多く、65歳以上の高齢者で3~7%、80歳以上では20%以上といわれています。遺伝によるア ルツハイマー型認知症は全体の1%に過ぎず、99%は遺伝とは無関係です。加齢が一番の原因であり、65~85歳の間で年齢が5歳上がるごとに有病率は2 倍に上昇するという報告もあります。男女比では、2対3~4の割合で女性に多いのが特徴です。

症状

前期はゆっくりと物忘れが進行し、日時がわからない、外出しなくなるなどの変化が見られます。昨日や今日のこと、とくに自分が関係したエピソードをすっかり忘れるのが特徴です。中期では次第に場所がわからなくなったり、見えているもの が認識できなくなる症状が現れます。徘徊やものを盗まれたという妄想などの行動・心理症状が出やすい時期で、介護が一番大変な時期といえます。後期は歩行障害や、ひとりで食事ができなくなるなど身体機能が低下し、身体ケアが必要となってきます。

治療

入院や施設への入所など新たな環境に順応しにくく悪化するケースが多いので、症状の出現に注意してタイムリーに行動・心理症状の治療をおこなうことが必要です。
アルツハイマー型認知症の症状を遅らせる抗認知症薬は現在4種類があります。製品名はアリセプト、レミニール、リバスタッチ、メマリーです。いずれも認知症の症状を遅らせるのが目的となります。

■脳血管性認知症

脳の血管障害でおきる脳梗塞や脳出血によって起こる認知症です。脳梗塞とは脳の血管が詰まって、脳の一部に血が流れなくなってその部分の脳の働きが消えてしまう病気です。脳出血は脳の血管が破れて出血し、その部分の脳細胞が溜まった血液によって押されて様々な症状が現れます。脳血管性認知症は認知症全体の約20%を占め、男性の方が多く発症しています。

症状

症状の現れ方は突然症状が出現したり、落ち着いていると思うと急に悪化することを繰り返したり、状態が変動したりすることがしばしばみられることがあります。また、ある分野のことはしっかりできるのに、他のことでは何もできないなど、まだら認知と呼ばれる特徴があります。
歩行障害や手足の麻痺、呂律が回りにくい、パーキンソン病のような症状、転びやすい、排尿障害、抑うつ、夜間せん妄(夜になると意識レベルが低下して別人のような言動をする)などの症状が早期からみられる場合もあります。

治療

脳の細胞は一度死んでしまうと再生したり元に戻ることができないので、記憶障害やその他の認知機能障害を改善させる確実な方法は現在ありません。脳血管障害の再発予防と認知症の症状への対症療法が治療の中心となります。

■レビー小体型認知症

原因は不明ですが、脳の広い範囲にレビー小体という異常な蛋白がたまり、脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の病気です。比較的新しい病気です。

症状

レビ一小体病には3徴と呼ばれる特徴的な症状があります。

特徴
1.認知機能の変動
2.繰り返し出現する幻視
3.パーキンソン症状

初期には便秘、嗅覚異常、うつ症状、レム睡眠行動障害が現れることが多いといわれています。その後、段取りの悪さや物忘れ、立ちくらみなどが出現します。中期ではパーキンソン症状が強くなり、歩行が困難になってきます。また、認知機能の悪い時間帯が長くなってきます。後期はパーキンソン症状、認知障害がさらに悪化し、日常生活に常に介助が必要になります。
車椅子の利用を余儀なくされる方が多いです。嚥下障害も目立ってきます。認知の変動は徐々に目立たなくなり、常に悪い状態となってきます。

治療

残念ながら、レビー小体病を完全に治したり、進行を止めたりする薬はありません。ただ、認知機能の低下や変動、幻視に対して、アルツハイマー病の治療薬であるコリンエステラーゼ阻害薬が有効な場合があります。パーキンソン症状に対しては、パーキンソン病の治療薬を用います。レビー小体病の治療では生じている症状に対する服薬治療が主になっています。

 

認知症で家族ができることは

家族が認知症に対してできることは何でしょうか。
認知症の初期から順を追ってみていきましょう。

1.少しの変化に気を留める

認知症の始まりは、ちょっとした物忘れであることが多いです。しかし、その物忘れは単なる老化現象によるものと変わりなく、周囲の人にはわかりにくいものです。
少しの変化が単に老化現象とは異なりもしかしたら病的なものかと感じ取ることができるのはいつも身近にいるか家族だからこそです。

2.早めの受診をする

認知症が疑われたら、早めに受診して専門医に診てもらいましょう。適切な治療を開始できることが重要です。家族は受診の手続き、介助、病気への理解をしましょう。

3.介護保険制度などの理解や利用の必要性を検討しましょう。

家族だけで認知症の人を介護することは困難です。
介護サービスは「家族の息抜き」だけでなく、認知症になってしまった本人が専門的
な介護を受けながら社会に接する大事な機会です。

4.認知症になっても出来ることを知り、それを大切にしましょう。

認知症の進行によって知的機能や理解力が低下しても、残された能力を大切にできるような支援をしましょう。

5.介護する人の自分の時間や生活を大切にしましょう。

介護者にも自分の生活や生甲斐があるはず、「介護で自分の人生を犠牲にされた」と思わないように自分自身の時間を大切にしてください。
介護者の気持ちの安定は、認知症の人にも伝わり精神面の安定に繋がります。

6.認知症が進行した後期になってもその人らしい日々を送れるように支えましょう。

認知症になっても、その人の人生が否定されるわけではありません。
やがて皆に平等に人生の幕引きは訪れます。認知症が進行して介護量が多くなっても、また意思表出が難しくなってもその人らしい生活を続けられるよう、家族で話し合いましょう。

治る、治らないで判断してはいけない

さてここまで認知症について詳しく見てきました。そもそも治る病気なのか、治療法は確立しているのかなどを見てきましたが、認知症についてはいくつものタイプがあり、症状も治療方法も異なります。「治る、治らない」に関しても治るものもあればそうでないものもあります。
認知症に関しては治る、治らないで判断せずに起きている症状に着目しましょう。早めの受診で早期に病名を特定することは大切ですが、起きている症状を治めることがポイントになります。症状がおさまれば、日常生活に支障をきたさなくなるでしょう。

 

まとめ

認知症にはタイプがありそれぞれに治療法は異なります。
治らない認知症であっても進行を遅らせる、症状を治めるなどの方法があります。
認知症に伴う症状が治まると認知症を患っている本人の気持ちが落ち着きます。そして、混乱から脱し安心感を持つことができるでしょう。安心感や楽しい体験は認知症の方にとって、混乱を起こさないためにとても良いことです。

不安を安心で淘汰することで、認知症の進行を遅らせましょう。

 

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