相続の限定承認ってなに?メリット、デメリットは?

遺産相続は手続きが複雑で、相続する権利がある人同士でうまく話が進まなければ、トラブルに発展してしまうイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
相続する財産が全てプラスであるとは限りませんし、借金を含めたマイナスの財産である可能性もあります。また。土地や家屋を相続すると税金がかかり、維持していくためには長期にわたって経費がかかってしまいますね。
トラブルやデメリットの多い相続になることを回避するためにも、相続についてよく調べておくことにしましょう。
今回は「相続の限定承認」についてみていきましょう。

相続の限定承認とは

相続が発生し、相続人になると,相続をするかしないかの選択権を有します。相続人が「相続をする」との意思表示をすることを,「相続の承認」といいます。この相続の承認には,単純承認と限定承認があります。

■相続の限定承認とは

限定承認とは,亡くなった方の資産の範囲で負債(借金,債務)を支払う、という手続です。
亡くなった人が残した負債(借金,債務)は、本来は亡くなった人自身の責任で負債を負ったのであり、債権者は亡くなった人と合意してお金を貸したはずです。
貸した時点では相続されることを前提として、相続人とその資産を宛てにしてお金を貸した訳ではないでしょう。
よって,限定承認は,相続の形態として最も原則的、本来あるべき姿であると考えられます。また、相続の限定承認は,相続財産のうちで,プラスの財産が多いのかマイナスの財産が多いのかが分からないという場合にも有効な手段といえます。

 

相続の限定承認をわかりやすくいうと

更に、限定承認についての例をみながら分かりやすく解説していきます。
限定承認とは、財産というプラスの面と負債というマイナスの面を合わせてプラスの面が多く残る場合に遺産を相続することです。
すなわち、相続できる財産の中にマイナスの物があってもプラスの物と差し引きした結果、最終的にプラスの勘定になるという場合、相続をするということです。

例)金銭を例に挙げると・・・
相続できる財産が500万円あるが、負債となる借金が200万円あるとします。
相続できる500万円の中から借金200万円を返済うると最終的に300万円が手元に残るので、相続人は相続しても損は発生しないので相続した方が良いでしょう。

相続した場合に損となる例としては、相続できる財産が500万円あっても、負債となる借金が700万円あった場合など、500万円を超える借金がある場合です。500万円を超えた分が借金として残ることになるので、相続しても最終的には借金を抱えることになってしまいます。

これらのことから、限定承認とは負債を含んで相続してもプラスの財産が多く残る場合に限り相続するという方法になります。

<h2相続の限定承認のメリット、デメリット

■限定承認のメリット

メリット1:財産がプラスかマイナスかわからない場合、負債を回避できる

遺産の中に多額の借金が含まれている場合に、相続人が自己の財産を使ってこれを返済する必要を回避できます。
相続財産の内容がよくわからない場合、とりあえず限定承認をしておけば、相続によって借金の負担を背負う心配がなくなります

メリット2:少人数で相続手続きが完了する

全ての財産を相続しないとする相続放棄では、同順位の相続人全員が相続放棄をすると、次順位の人が新たに相続人になります。次順位の人も放棄するとまた次の順位の人が相続人になって、というように借金を理由に相続放棄をするときには、結果として多くの人が亡くなった人の遺産の詳細や借金の存在を知ることになってしまいます。限定承認で当初の相続人だけで限定承認の手続きをすれば、次順位の相続人が相続に関与することはありません。

■限定承認のデメリット

デメリット1:相続人全員の意見が一致しないといけない

限定承認をする場合には、相続人全員で家庭裁判所に申述の手続きをする必要があります。1人でも意見が一致しないと限定承認をすることはできません。なお、相続人のうち一部の人が相続放棄をした場合には、残りの相続人だけで限定承認をすることができます

デメリット2:手続きが煩雑

限定承認は相続放棄と異なり、家庭裁判所に申述をすれば完了とはなりません。申述が受理された後に相続財産の清算手続きが必要になります。相続財産の清算手続きでは、官報公告や相続財産の管理・換価、債権者・受遺者への弁済などを行わなければならず、残余財産がある場合には遺産分割もしなければなりません。
他の手続きに比べて、手続きに手間がかかることも限定承認のデメリットといえます。

相続の限定承認の注意点

では最後に、限定承認の流れと注意点をまとめてみましょう。

①家庭裁判所に限定承認の申述をする

注意点:単純承認の場合と異なり、限定承認の場合は、相続放棄と同様に家庭裁判所での手続をしなければいけません。
注意点:相続人全員が限定相続をするという意見が一致していなければならない。
注意点:家庭裁判所への申述にあたって、遺産の目録(財産・負債)を作成することになるため遺産の調査が必要。また、限定承認の前に財産を処分すると民放の921条に触れ、限定承認ができなくなってしまいます。

②3ヶ月以内の申述が出来ない時は申立により期間の延長ができる

注意点:限定承認の申述については原則として相続開始後3ヶ月以内に限定承認をしないといけません。しかし、家庭裁判所への申し出があればこの3ヶ月の期間を延ばすことが出来ます。限定承認をするか否か悩まれている場合は、期間が経過する前に期間の伸長の申立をしましょう。尚、この期間の伸長についても家庭裁判所への申述が必要なので、注意が必要です。

③限定承認申述の受理の審判と相続財産管理人の選任

相続人が複数いる場合において期間内に限定承認の申述が行われた場合、申述が受理されたことと相続財産管理人が選任された旨の審判がなされます。
注意点:この相続財産管理人は相続人の中から選ぶことになりますが、弁護士が介入している場合は相続財産管理人の代理人として弁護士が動くことになります。

④相続財産管理人選任後10日以内の限定承認の公告

注意点:相続財産管理人が選任された場合は、選任されてから10日以内に官報にて公告をしないといけません10日間という短い期間しかないので注意しましょう。

⑤知れている債権者への催告

公告がなされた後、その時点で判明している債権者に対して被相続人に対する債権の請求をするように催告をします。通常は内容証明郵便を利用して催告することになります。

⑥相財産の換価・相続債務の評価

上記公告及び催告の手続のあと、債務がある場合は債務者への弁済のために遺産を売却しないといけません。
この遺産の売却方法ですが基本的には競売に付して現金化することになります

⑦債権と債務の調査をしたあと配当をする

相続財産の換価が完了したら、債権者に対する配当を行います。
プラスの遺産とマイナスの遺産を算出し、マイナスの財産の方が大きい場合は、各負債の割合に応じてプラスの財産を債権者に配当していくことになります。逆に、プラスの財産の方が大きい場合は遺産分割をすることになります。

まとめ

限定承認は、相続放棄のように一つの手続で終了しません。家庭裁判所への申述後も手続が続いていく点で若干複雑さや、面倒だと感じるかもしれません。
しかし、限定承認を利用することによってメリットがあるというケースで事案では、限定承認の制度をつかっていくのが良いでしょう。
自分で手続きをすることがストレスや大きな負担となる場合は、弁護士等に依頼すると良いでしょう。

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