認知症を漫画で学ぶ!メリットは?

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新聞やテレビ報道でも「認知症の人が…」や「認知症の介護に疲れて…」など悲しいニューズが流れることがあります。福祉を知らない人からすると高齢の認知症の人だけが何か事件を起こしているようにとらえられてしまう恐れもあります。現代社会で「認知症」という言葉だけが独り歩きしているようにも感じます。ここでは認知症に偏見を持たず、個性、認知症も含めたその人らしさと考えてもらえる情報を発信していきます。認知症のことを知りたい人はぜひ参考にしてください。

 

認知症の漫画とは

認知症の漫画では、認知症を抱える家族のエピソードや認知症介護についての泣き笑い、豆知識、介護の仕事に就いて感じることなど切り口がいろいろあります。平成24年の調査によると認知症患者数は462万人といわれ、65歳以上の高齢者の7人に1人が認知症と診断されています。平成37年には700万人に増えるであろうと見込まれている認知症患者数は社会問題といっても過言ではありません。問題だと叫んだところで何か変わるわけはなく、認知症と寿命が直結しているわけではないため、認知症はすぐに死と隣り合わせになる病気でもありません。できていたことが少しずつできなくなったり、理解できていたことが理解できなくなったりなど家族や周りを巻き込んで介護を行う形になります。良いも悪いも泣いたり、笑ったりの様子を漫画にして認知症の情報を発信しています。家族の誰かが認知症になったら長い介護生活が始まります。言葉では言い表せないことも多々あるでしょう。また認知症を知る上で『認知症にはこのような問題行動があります』と言葉を並べられても一般の人がすぐに理解をすることは難しいでしょうし、こんなことするの!と驚かれることのほうが多いでしょう。認知症の漫画は日常生活の介護についてつづっているものが多いですが、こういうときにこうなるのかと認知症を知る第一歩となるでしょう。

認知症を漫画で学ぶメリット

第1位

子どもから大人まで幅広く認知症を知ってもらうきっかけになります。認知症のことが詳しく解説されている分厚い本では敷居が高く、気軽に読み始めることはほぼないに等しいです。漫画という幅広い年齢層が手軽に読めるツールを使って認知症の情報発信は有効です。子どもでも絵を見るだけでも理解ができます。ニュースなどで認知症という言葉を耳にすることが多く、事件を起こす人と悪いイメージを持ってしまう恐れもありますが、漫画は絵で行動を知ることができます。町で同じ状況に遭遇すると助けることだってできるでしょう。そういう意味でも漫画の影響力は大きいです。

第2位

文字で説明するより漫画は状況がつかみやすく、問題行動といわれる行動についてもなぜそのようなことをしてしまうのか理を深めることができます。例えば、認知症の問題行動のひとつである徘徊を例にとってみましょう。文章で書くと、「徘徊とは昼でも夜でもあてもなくどこかへ行ってしまう」と説明がしてあっても認知症のことを勉強したことがない人は何のことを指しているのか意味がわからないと思います。漫画の場合、「落ち着きがなく、玄関から出かけていき、自宅に帰れずうろうろしている」状況が絵として描かれていれば、徘徊は出かけてしまった後、自分で自宅まで戻っていけないことを指していることが自然に理解できます。

第3位

ハードカバーの本比べて値段が安く設定されているため、購入しやすく、その面でも漫画は手軽に認知症を知ってもらう良い機会となっています。

他にも書店でなくても販売しているなどいろいろなメリットがありますが、共通していえることは視覚で認知症がわかりやすく説明されており、子どもから大人まで理解がしやすいということが一番のメリットです。

認知症の漫画を10選紹介

感動して涙するものから目からウロコで知識が深められるものから社会問題としての介護など内容は多岐にわたります。

●『ペコロスの母に会いに行く』

岡野 雄一著  (西日本新聞社)
シリーズとして数冊漫画も出ている他、映画などにもなっています。ペコロスはこの作品の著者、岡野さんのことです。著者の岡野さんと認知症が進み始めたお母さんとの出来事を描いたものです。認知症とわかっていても自分の母親が変なことを言ったり、びっくりするような行動を起こしたりすると怒れてしまう中、ありのままを受け入れている著者に脱帽です。私自身も認知症の祖母を話に耳を傾けられているか行動を見直すきっかけになった1冊です。

●『かあちゃんといっしょ』

杉作著  (講談社)
階段から落ちたことをきっかけとして介護が必要になる母親。何をどうすれば良いかわからない中で考える介護。主人公テツオの苦悩がリアルに描かれています。母親に呼ばれたあのとき自分が早く行っていれば階段から落ちることもなく、介護が必要にならなかったのではと悩む主人公には胸が痛みます。わからない中でも前向きに介護と向き合う姿勢に感動する1冊です。

●『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』

山田 あしゅら著  (主婦と生活社)
義両親の在宅介護をする嫁のリアルな介護コミックエッセイです。介護にぶつかり、本音を言い合い、泣き笑いの毎日を暗くならずに明るく元気に乗り切る著者。悲観的にならず、常に前向きな考えで頑張る、勇気をもらえる1冊です。

●『ばーちゃんがゴリラになっちゃった』

青山 ゆずこ著  (徳間書店)
アルツハイマー型認知症の祖父と脳血管性認知症の祖母の介護。介護を始めたときから認知症は進行していたようですが著者は面白おかしく7年間の在宅介護が描かれています。大変なことを大変と言わず、ばーちゃんにはばーちゃんの世界があると思えるところはいかに自分たちが常識の枠内で介護を考えているかを痛感させられます。

●『心がすっと軽くなる ボケた家族の愛しかた』

丸尾 多重子他2名著  (高橋書店)
著者は自身の身内を介護した後、介護の資格を取り「つどい場さくらちゃん」の設立者。介護が孤独、認知症と診断されたが何をしたら良いのかなどリアルな悩みに対応している1冊です。監修の長尾和宏先生からは医療の面からの認知症について解説されています。事実を受け止め、これからどうしていくと良いのか、介護がわからなくて不安なのは自分1人ではないことを教えてくれるコミックエッセイです。

●『母が若年性アルツハイマーになりました。~まんがで読む家族のこころと介護の記録~』

Nicco(にっこ)著  (ペンコム)
母親が若年性アルツハイマーと診断されたのは50代。診断を受けてから家族の悩みや葛藤、病気がわかってからの生活について隠すことなく書かれている作品です。病気の進行によってできなくなっていくことに対して家族がどのように介護していったのかの場面は介護をしている人にとって自分だけではないと勇気づけられるのではないでしょうか。18年の介護について家族の思いを娘目線で描いています。

●『はじめての認知症ケア』

高瀬 直子他1名  (小学館)
認知症についてどのように変化していくのか、病気について、何ができなくなってしまうのかなど漫画でわかりやすく説明されています。

●『マンガ!認知症の親をもつこどもがいろいろなギモンを専門家に聞きました』

永峰 英太郎他2名著  (宝島社)
この漫画は認知症介護の体験記ではなく、知らないことばかりの認知症をわかりやすく漫画で解説している本です。認知症は突然です。当然、親の介護も突然必要になります。身内であればあるほど、何でこんなことするのという問題行動が多々あります。また介護保険を利用しましょうといわれてもどうやって利用できるの?誰にお願いするの?などわからないことだらけの介護を漫画でわかりやすく解説してくれているコミックエッセイです。

●『介護がラクになるマンガ認知症ケア』

三好春樹著  (講談社)
理学療法士であり「生活とリハビリ研究所」の代表でもある著者。認知症の問題行動に対して何を見ていくと良いのか、施設介護のあるあるが書かれている1冊です。在宅介護とはまた違った見方ができます。

●『ヘルプマン!』

くさか里樹著  (講談社)
落ちこぼれの高校生が帰宅途中に徘徊している老人との出会いをきっかけに同級生とともに高校を中退して介護の世界に入る物語です。主人公の恩田百太郎は特別養護老人ホームで施設本位の介護に憤りを覚え、体当たりしていくところがカッコイイです。問題を問題ととらえず、いつも前向きな主人公。ドラマ化もされたことがある作品で現在も連載中。介護職員として成長している過程や成年後見制度など社会問題になっていることも題材として描かれており、学ぶ部分が多いです。

まとめ

認知症は深刻な社会問題になっていることは事実です。私自身も福祉の現場で仕事をしていますが、認知症である前に同じ人間であることを忘れずに物事を考えるようにしています。認知症の問題行動をあげればキリがないでしょう。あれが悪い、これができないという前にできないならできない部分をできる人が一緒にどうやったら補えるのか考える社会になってほしいと願っています。認知症は悪ではありません。認知症はその人の個性と笑って暮らせる社会を目指していきたいですね。

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