遺族厚生年金について詳しく教えて!受給要件は?受給額は?

yjimage

日本の年金制度では様々なシーンで手続きや受け取ることができる年金があります。例えば、配偶者である夫や世帯主の年金で生計を立てていた場合、もしもその人が亡くなってしまったら残された家族の生活はどうなるでしょう。もう年金をもらうことは出来ないのでしょうか。
ここでは遺族厚生年金についてみていきましょう。

 

遺族厚生年金とは

遺族厚生年金とは、厚生年金に加入している人が在職中に死亡したとき、老齢厚生年金を受給している人が死亡したときなどに、遺族に給付される年金のことです。
厚生年金の加入をやめたあと、生年金加入中に初診日がある病気・けがが原因で5年以内に死亡した場合にも給付されます。

 

遺族厚生年金の受給要件、受給額

遺族厚生年金の受給要件は以下の通りになります。

■遺族厚生年金の支給要件

1.厚生年金加入者である本人(被保険者)が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。
2.老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
3.1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。

遺族厚生年金を受給できる遺族の範囲は以下の通りになります。

■対象者

1.死亡した者によって生計を維持されていた、妻、子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
2.55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

また、受給できる優先順位は以下のようになります。

受給の優先順位

第1順位:配偶者と子
第2順位:父母(配偶者と子がいないとき)
第3順位:孫(配偶者、子、父母はがいないとき)
第4順位:祖父母(第1~3順位とさらに孫もいないとき)

■支給額 ~計算方法~

厚生年金加入者がもらえる遺族厚生年金とどうように残された遺族の人数や状況によって異なります。遺族厚生年金の受給金額は、遺族基礎年金のような一律で決まっていないため、死亡した厚生年金加入者の平均標準報酬月額によって異なります。

遺族厚生年金は、厚生老齢年金額の3/4を受け取ることができますが、厚生老齢年金額は今まで払ってきた保険料によって受け取れる金額が変わります。
また、払う保険料もお給料によって変わるため、遺族基礎年金のように、すぐわからない仕組みになっています。
「ねんきん定期便」の「これまでの加入実績に応じた老齢厚生年金額」をチェックしてください。今までの払った保険料に応じた厚生年金の金額が書かれています。
但し、年金の加入している期間が25年未満の人の場合はもしも年金に加入している期間が25年未満の人が亡くなった場合は、特別に25年加入していたとみなしで計算してくれる措置があります。10年しか加入していなかった人は+15年おまけしてくれるということになります。

~遺族厚生年金の計算式と一例~

遺族厚生年金の概算額を知る計算式は以下のようになります。
「これまでの加入実績に応じた老齢厚生年金額」÷加入月数×300か月(25年)×3/4
となります。

この計算に基づくと、例えば老齢厚生年金額が30万円で20年加入していたとしたら
30万円÷240か月(20年)×300か月(25年)×3/4=28.1万円
となります。

 

 

遺族厚生年金の手続き

■「年金受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要

年金を受けている方が亡くなると、年金を受ける権利がなくなるため、「年金受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要です。
年金を受けている方が亡くなったときにまだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金については、未支給年金としてその方と生計を同じくしていた遺族が受け取ることができます。
未支給年金を受け取ることができる遺族はその方と生計を同じくしていた、
(1) 配偶者 (2)子 (3)父母 (4)孫 (5)祖父母 (6)兄弟姉妹 (7)その他(1)~(6)以外の3親等内の親族です。
年金受給権者死亡届(報告書)」の提出先は、年金事務所または年金相談センターです。
添付書類は以下の通りです。

■年金受給権者死亡届(報告書)の添付書類

(提出先:年金事務所または年金相談センター)
・亡くなった方の年金証書
・死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書)で、未支給年金の請求を併せて行う場合は亡くなった方の年金証書
・亡くなった方と請求する方の身分関係が確認できる書類(戸籍謄本等)
・亡くなった方と請求する方が生計を同じくしていたことがわかる書類(住民票の写し(コピー不可) 等)
・受け取りを希望する金融機関の通帳 ※1
・亡くなった方と請求する方が別世帯の場合は「生計同一についての別紙の様式」
の添付が必要になります。

 

遺族厚生年金と老齢基礎年金

ここまで遺族厚生年金についてみてきましたが、老齢基礎年金について今度はみていきましょう。

■老齢基礎年金とは

老齢基礎年金を簡単にいうと公的年金制度のひとつで、国民年金に加入していて受給要件を満たした人が、原則65歳に達してからもらえる年金のことです。

■遺族厚生年金と老齢基礎年金

老齢基礎年金の受給開始年齢は原則65歳以上となっていますが、受給資格期間を満たしている者については、本人からの請求に行うことにより支給開始年齢を繰り上げることも繰り下げることもできます。どちらも一部と繰り上げ、下げと全部を繰り上げ、下げできますが期間や生まれた年月によって支給額が異なりますので増減率早見表で確認することが大事です。

~老齢厚生年金と遺族厚生年金という組み合わせが可能~

65歳以降は、それまでの選択制とは異なり、老齢厚生年金と遺族厚生年金という組み合わせが可能になります。 これは選択するという方式ではなく、自動的に組み合わせや年金額が決定されます。
例えば、これまでの年金加入期間がすべて専業主婦期間で65歳から老齢基礎年金だけを受け取る人に、遺族厚生年金を受け取る権利があると、65歳から自分の老齢基礎年金と遺族厚生年金を併せて受け取れます。
65歳以降は選択するのではなく、一番受け取り額が多くなるように、自動的に計算されます。ですから、あらかじめ年金額については年金事務所で計算してもらい、どのくらいの年金額が受け取れるかを確認しておけばいいでしょう。

 

遺族厚生年金の注意点

遺族厚生年金の注意点として、保険料が納付されている要件についてまとめておきます。

■保険料が納付されている要件

厚生年金は給与天引きになっていることがほとんどなので、会社員の方はほとんどの場合問題ないと思いますが、遺族基礎年金と同じく保険料納付されていないといけません。以下の2つの条件いずれかを満たしていることが必要があるので注意しましょう。

1.亡くなった人の保険料納付期間が国民年金加入期間の3分の2以上
2.死亡日の2ヶ月前までの1年間に保険料の滞納がないこと

さらに、注意点としては、2.の条件は亡くなった人が死亡日に65歳未満であることが必要です。

 

まとめ

平成27年10月に「遺族共済年金」は「遺族厚生年金」に一元化されたため、現在は、「遺族基礎年金」、「遺族厚生年金」の2種類が存在しており、平成27年9月末までに亡くなった被保険者がいる家庭は引き続き「遺族共済年金」を受け取っている状況です。この3種類が遺族年金の基本となります。

一家の大黒柱である被保険者が死亡した場合に、残された遺族の生活が困窮しないように支給される公的年金である遺族年金は頼もしい制度である一方で、年金制度は非常に複雑なため種類別に覚えていなくていけませんね。
今回は遺族厚生年金について見てきましたが、自分に該当する制度が何かをよく知ることが大切ですね。

介護相談の相手をして報酬がもらえる!

介護に困っている働いている人向けの介護相談、マッチングアプリ【JOJOS】 相談に乗るだけで報酬がもらえるので空いてる時間で自分のスキルを活用できます。

登録はこちら