高齢者の貧困が進んでいる?特徴は?原因は?

内閣府発表によると、「GDP率が戻って来た」「連続プラス成長」など、明るい兆しが報道されています。
その一方、「経済大国ニッポン」は衰退しきり、オリンッピクが開催される2020年にはどん底に陥るとの懸念もあります。

現在の日本にとって「貧困」とは、どこか遠い国の出来事ではなく、繁栄を終えた後にやって来る「脅威」なのかもしれません。

 

高齢者の貧困とは

貧困を表す指標として、「絶対的貧困」と「相対的貧困」があります。
「絶対的貧困」とは、生きるために最低限必要だと思われる食料や生活必需品を購入するためのお金がない状態を指し、主に発展途上国で起きている問題とされています。世界金融の均衡を図る国際機関「世界銀行」は、2015年までは1日あたりの収入が1.25ドル未満であった貧困ラインを、世界経済の成長や物価上昇を発端に引き上げ、現在は1.90ドル未満で生活する人を絶対貧困と定義し、貧困層として捉えています。一方、先進国では「相対的貧困」が問題とされていて、所得の中央値の半分に満たない状態を指します。
2017年に発表された国民生活基礎調査(厚労省/2015年データ)によると、所得の中央値は245万円、つまり単身世帯で1年の所得が122万円未満であれば「相対的貧困」に含まれることになります。OECD(経済協力開発機構)によると日本の相対的貧困率は16.0%と調査対象国の中で6番目に高く、先進国の中では3番目に高い数値となっています。

年金などの所得が122万円未満、月に10.2万円未満が日本では貧困ラインと考えられ、高齢者(65歳以上)の貧困率はおよそ20%と言われていて、2017年には生活保護受給世帯の半数以上が高齢者世帯となるなど、今後も増えていくことが予想されています。

 

高齢者の貧困の特徴

貧困高齢者世帯は1997年にはおよそ200万世帯強であったのに対し、2012年には450世帯ほどになり、実に2倍以上増加しました。
2016年には全高齢者世帯の4分の1(27%)が貧困という事態になり、2030年には500万世帯を超えるとも言われています。
また、生活保護を受けている高齢者世帯は、1997年には28万世帯に止まったいたものの、2015年には80万世帯と、こちらも大幅に増えました。さらに、高齢の生活保護受給者の約90%が独居であるとのデータもあり、1人で居ることと貧困との深い結びつきを示していると言えます。ちなみに2017年度の予算では、生活保護費負担額は事業費ベースで3.8兆円と計上されていて、実績額の約半分は医療扶助に利用されているとのことです。

近年、社会問題として取沙汰されている「孤独」。イギリスではこの「孤独」が「不健康」の引き金となることを恐れ、「孤独担当相」を設立しました。「孤独は肉体的にも精神的にも多大な悪影響をもたらす」とし、1年間で320億ポンド(約4兆9,200億円)の経済的損害を与える可能性があると発表したのです。
「孤独」「貧困」「不健康」は複雑に絡み合うことで、より深刻な負の連鎖を生み出し、特に高齢者においてはその結果が顕著に現れているのかもしれません。

 

高齢者の貧困の原因

社会において生じる格差は貧困階層を生み出し、その貧困は数世代に渡り続きます。
こうした貧困の連鎖の原因の1つとして、「教育の格差」が挙げられます。高学歴を得るには高学費を要し、また高収入を得るためにはそれに見合った教育機関を経なければならないという図式で、全世代において作られる人脈も不可欠です。要するに、元手となる金銭がなければ富裕層にまで辿り着くのが困難もしくは不可能で、さらに格差社会を問題として提起するのはそれ以外の階級に属する人々であることは想像に難くなく、ほとんどの人は何となく収まる階級に収まっているのでしょうか。

当然貧困とはお金がないことであり、原因は「低い収入」と「消費」に分けて考えることができます。低賃金労働や失業は低収入や無収入に繋がるため貯蓄に充てる余裕もなく、さらにその要因として低学歴や病気などが考えられます。そして収入の有無に関わらず、特別な環境を除いては、生きていればお金は出て行きます。食費、生活費、養育費など、人間社会ではそれらしく暮らすには何かとお金がかかるのです。
他世代の収入様式とは異なり、高齢者には特有の所得「年金」があります。しかし、現役時代の収入が少なかったり、保険料を納めた期間が短いと受給できる年金額に反映され、少額の年金しか受け取れなくなってしまいます。

つまり、貧困とはある日突然訪れることはあっても急に去ることはなく、永年継続されるという社会的な構造が前提となっているのです。

 

高齢者の貧困支援はどんなことが出来る?

金銭的支援

絶対的貧困の場合の一般的な支援としては生活保護があります。労働能力や資産がない状態で頼る親族がいない場合は生活保護を申請し保護費を受給します。相対的貧困の支援の一例としてはリバースモーゲージの活用などがあります。リバースモーゲージは現在住んでいる家を担保に銀行から融資を受け、家主がなくなった際にその住宅を銀行がお金に換えて返済に充てるというシステムです。

住宅の支援

生活困窮者むけの住宅として「無料定額宿泊所」というものがあります。これは生活困窮者にたいして無料や安い家賃で一時的な住居として利用できます。ただし法の整備が進んでおらず基準に満たない広さや回収できるぎりぎりの額まで家賃を設定しているところもあり慎重に選ぶ必要があります。そのほかにも困窮者向けの住居支援がありますが利益にならないことから粗悪な住居環境であるケースも多く、支援にはその後の生活も含めた広い視野での対応が必要です。

行政の支援

行政の支援策として「生活困窮者自立支援制度」というものがあります。専門知識をもった支援員が相談を受けてどのような支援が必要か一社に考え支援プランを作成しサポートしてくれます。この制度では就労を支援するとともに就労を条件に一時的な住居確保に必要な資金を支給してくれたり、家計の立て直しのアドバイスなども受けることができます。

高齢者の貧困の対策

高齢である特権を生かした収入源として、貧困対策としてまず期待されるのが年金です。
日本の公的年金は、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」があります。「老齢基礎年金」は、20歳から60歳までの間に25年以上の保険料の納付期間(納付免除期間を含む)が必要でしたが、2017年よりその期間は10年に短縮されました。
20歳から60歳までの40年間、全保険料を納めた場合、原則としては65歳から満額(年779,300円/2017年4月〜)受け取ることができます。この「老齢基礎年金」に上乗せして受給できるのが「老齢厚生年金」です。厚生年金加入者となるサラリーマンなどに支給され、その額は加入期間や給与額によって異なり、こちらも特別な場合を除いて65歳から受給できます。企業年金や民間の保険会社が行う個人年金などがある場合は、さらに加えて受給できます。つまり現役時代に準備していたことが、老後になって役立ってくるわけです。
日本の年金制度のベースである「老齢基礎年金」だけでは貧困ラインを大きく下回るため、他での収入を用立てなければなりません。2025年を目処に増え続ける高齢者を経済活動に組み込もうとし、政府は定年の延長や廃止などを提唱してしますが、未だ決定的な効果を上げていないようです。

まとめ

今後も少子高齢化が激化する日本では、現役世代は自分たちの生活を確保するのに精一杯。
結局、貧困に悩む高齢者は自分で稼ぐ術を見つけなくてはならず、シニア世代を積極的に雇用する動きが注目され始めてはいますが、やはり満足いく収入に繋げるにはそれなりの能力が必要であると言わざるを得ません。とは言え、貧困層の多くが高齢者により構成されている点から、貧困の高齢者の解消は、社会全体として受け止めるべき問題と言えるでしょう。

 

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