地域包括支援センターの業務ってどんなのがあるの?種類は?流れは?

介護を利用する側の方にとって、地域包括支援センターをご存じ方、又は利用される方は多いと思いますが、ベテランの介護職員の方にとっては良く知らないという方も多いのではないでしょうか?
なぜなら介護保険制度開始当時には無い事業でした。
また、初期の介護支援専門員(ケアマネージャー)の方も試験には出てこない名称です。
その地域包括支援センターはどのような事業と業務があるのでしょうか?

地域包括支援センターの業務とは?

地域支援事業

2000年の介護保険制度開始当時の介護事業は保険給付事業がメインであり、介護給付、予防給付、市町村特別給付の三つの事業による介護が必要な人への介護給付がメインでした。
しかし、超高齢化社会の日本ではその政策だけでは当然不十分であり、もっと高齢者とその家族を包括的に継続的にサポートしていく必要がありました。
2006年に介護保険事業に地域支援事業が加わり、介護保険事業は介護給付事業と地域支援事業を二本柱とした体制になりました。

地域包括支援事業

地域支援事業は三つの事業があります。
介護予防日常生活支援総合事業 (2015年)
包括的支援事業 (2006年)
任意事業 (2006年)
その中の包括的支援事業に地域包括支援センターが属します。

業務

地域包括支援センターの業務は様々です。
介護に関する相談受付や、要介護認定の申請代行も行いますし、自ら施設の運営も行えます。
高齢者が要支援となり、施設による予防給付を受ける前の段階でお世話になる事が多いと思います。

地域包括ケアシステム

現在、日本の高齢者福祉は目の届く狭い範囲で包括的継続的なケア社会を目指しています。
介護サービス 医療サービス 予防支援 住宅環境 生活支援
これらを地域で包括的に行っていく社会を目指しています。
その役割を担っていくのが地域包括支援センターです。

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地域包括支援センターの業務の種類

包括的支援事業の内容

包括的支援事業には七つの事業があります。

・総合相談支援事業

地域の人の相談を受け付け、制度の紹介や保険医療の向上や福祉の促進を図るため幅広いサポートを行います。

・権利擁護事業

虐待の防止や早期発見の業務、成年後見人制度の活用など権利擁護へ向けた業務を行います。

・包括的継続的ケアマネジメント事業

保険医療、福祉の専門家による居宅サービス計画や施設サービス計画を検証。
ケアマネージャーへの相談・支援。
被保険者が自立した生活が送れるよう包括的継続的な支援を行う。

・在宅医療介護連携推進事業

医療の専門家が関係者の連携を促進するものとして厚生労働省令で定める事業を行う。

・認知症施策推進事業

保険医療・福祉の専門家が認知症の早期対策への対応や支援を行う。

・地域ケア会議推進事業

地域包括支援センターが主催、地域包括ケアシステムの構築を行う。

・生活支援体制整備事業

被保険者の自立した日常生活が行えるよう支援援助を行う。

比較的新しい事業です。
2006年時には包括的支援事業の業務は、総合相談支援事業、権利擁護事業、包括的継続的ケアマネジメント事業の三つしかありませんでしたが、2014年の法改正で在宅医療介護連携推進事業、認知症施策推進事業、地域包括ケア会議推進事業、生活支援体制整備事業が加わりました。
特に介護予防日常生活支援総合事業などは2018年度4月にようやく全国で強制実施が始まります。
まだまだこれからの事業ですが、急務であり必要とされている事業です。

地域包括支援センターの業務の流れ

設置

市町村が自ら運営
市町村から委託を受けた法人が運営

地域包括支援センターの職員

保健師
社会福祉士
主任ケアマネ

業務内容

>
介護予防支援の施設運営ができます。
高齢者を、元気な人 弱りつつある人 要支援者 要介護者 と分類すると、地域包括支援センターは、弱りつつある人と要支援者の間の高齢者を主に支援することになります。
現在、この弱りつつから要支援の間に位置する高齢者の方へ自立した日常生活が行える状態を維持することの支援が重要とされています。
要支援者になりうる場合は要介護認定の申請代行が行えます。
申請代行を行えるのは、居宅介護支援事業者、地域包括支援センター、介護保険施設、地域密着型特養、社会保険労務士、民生委員の6種類だけです。

また、地域包括支援事業には任意事業があります。

・家族介護支援事業

同居、別居を含め家族の方の介護を支援します。

・介護給付等費用適正化事業

認定調査状況の確認 介護保険の認定状況の不正が無いかを確認します。
住宅改修の確認 申請通りに改修が行われたかを確認します。
医療情報との確認 介護保険と医療保険の使用に不正が無いかを確認します。
ケアプランの確認 事業所がケアプラン通りのサービスを行っているかを確認します。
介護給付費通知 被保険者が使った介護保険を通知します。

地域包括支援センターの業務の注意点

新しい事業

地域支援事業には2015年から介護予防日常生活支援総合事業が加わり2018年から本格的に強制実施が始まります。

介護予防日常生活支援総合事業の種類

元気な高齢者、即ち全ての高齢者を対象とした一般介護予防事業と、弱りつつある高齢者が要支援以上にならないための介護予防支援サービス事業があります。

一般介護予防事業

・介護予防把握事業
・介護予防普及啓発事業
・一般介護予防事業評価事業
・地域介護予防活動支援事業
・地域リハビリテーション活動支援事業

介護予防生活支援サービス事業

・一号介護予防支援事業
・第一号訪問事業
・第一号通所事業
・第一号生活支援事業

これらの事業をもって3000万人の高齢者の健康維持に尽力します。(現在の要支援・要介護者は600万人)
この事業には、福祉の有識者以外の方にも介護へ参加してもらおうという試みがあります。
一般の方へ高齢者との関わりを推進し、高齢者を孤立させず、高齢者へ優しい社会作りを目指します。
ですが、高齢者を叱りつけてしまう一般の方がいてしまうなど、トラブルも絶えません。
また、福祉の有資格者からも「自分たちの専門性への尊厳が失われる。」などといった意見もあり、問題は山積みです。
当然ながら地域包括支援センターへの期待も多いです。

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まとめ

地域包括支援センターは名前から想像する通り、地域に根付いた包括的支援を行ってくれる場です。
時には介護に疲れ果てた家族へ労いの言葉をかけこれからの相談に乗り、時には経験の浅いケアマネージャーの相談指導を行うなど輝かしい部分もあり。
職員も保健師、福祉の資格の中では最難関資格のひとつでもある社会福祉士、一定の経験が必要な主任ケアマネ等、まさに高齢者福祉のスペシャリストいる場です。
現役の介護職員や福祉の仕事を目指す学生からも憧れの職場かもしれません。
しかし、実際は虐待を行ってしまう家族や、経済的・精神的生活に困窮した高齢者の実情を思い知らされる場でもあり、楽しく明るく前向きになれる事ばかりがあるというわけでは無いかもしれません。

 

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