介護保険の自己負担について教えて!ポイントは?

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3年毎の定期改訂、更には臨時の改訂も度々行われる、介護保険法。2018年もその年に当たり「第7期改訂」と称されています。
介護保険の自己負担額は現時点でも1割だったものが2割に増加。今後は3割負担への増加も予定されており、目が離せない状態です。
この自己負担額がどういったものであるか、どの程度の所得でどの程度の割合になるのか、解説します。

 

介護保険の自己負担とは

自己負担とは何か? いつ生じるか?

心身の機能が衰えつつある、高齢者や難病患者。その生活を支えるために行なわれる介護サービス。
その行使に掛かる料金は、40歳以上の全国民に課された社会保険である、介護保険の保険料を始めとした財源から賄われます。

この時、全額が支給されて無料になるわけでは無く、一部を利用者が支払うことが規定されています。
この支払い分が「自己負担」です。

自己負担額の制度が生まれた経緯

心身の機能が衰えつつある、高齢者や難病患者へ対処するために生み出された介護保険。

従来は「老人福祉」「老人保健」なる制度、そして行政の判断で以てサービス内容を決定する「措置」で以て対応していました。
しかし、1970年代より既に高齢者人口は増加し、システムの整備が求められたうえに、財源が逼迫する問題が生じて行きます。

これに対し、効率化と財政補てんを図るため、社会保険としての形を採った「介護保険法」が生まれます。
また、この保険の乱用を避けるためにも、サービス料の1割は利用者が担う、自己負担の制度が定められました。

現在、介護サービスを行なうための財源を支えるのは、50%が介護保険被保険者からの保険料。さらにその50%のうち、22%が第1号被保険者(満65歳以上)、28%が第2号被保険者(満40~64歳)からのものとなります。

「支給限度額」および超過分

自己負担の基本はサービス費の一部(※2018年3月時点では1~3割)となる額ですが、他にも生じる、別の種類の自己負担額もあります。

介護保険においては、ひとつのサービスに費やされる上限の金額が定められており、「支給限度額」と呼ばれています。
受けた介護サービスの費用がこの額を超えた場合は、利用者が支払うこととなります。

 

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介護保険の自己負担は1割? 2割?

2017年までの負担額

2018年3月時点では、1割か2割かの区分けは、以下の様になっています。

◎1割負担者:年収280万円未満(年金収入など含む)
◎2割 〃 :  〃   以上(   〃    )
※夫婦などの2人以上世帯の場合は合計所得346万円未満なら1割負担

これは2015年度の「介護保険第6期改訂」にて定められました。
ちなみに介護保険は施行以来、3年ごとに定期改定が行なわれており、2017年は第6期。それぞれの時期は以下の様になっています。

第1期:2000~02年
第2期:2003~05年
第3期:2006~08年
第4期:2009~11年
第5期:2012~14年
第6期:2015~17年

自己負担額の推移

2000年4月に介護保険法が施行された際は、所得に関わらず一律で1割負担でした。
しかし高齢者人口の増加と共に、介護保険制度を維持する費用は増加。
2000年施行当時は3.6兆円だった介護保険運用の費用総額が、わずか6年後には倍以上の7.6兆円。さらにその9年後の2015年には、10.1兆円にまで跳ね上がっているのです。

対処策として、月毎の保険料が引き上げられました。第1号被保険者の保険料の全国平均額が、第1期では2911円だったものが、第6期には5514円へ増額。
同じく第6期改革にて、自己負担額が2割に増加されました。
そして第7期改革となる2018年からは、3割負担が予定されているのです。

介護保険の自己負担のポイント

自己負担の分はどこへ支払われるか

介護保険の財源を支えるために生み出された自己負担制度ですが、この分が納められるのは、介護サービスを行なった事業者に対してです。介護保険の保険者で、財源を確保している市区町村に対してではありません。
自己負担分が増えても、介護の財源額それ自体は増えないのです。

しかし、サービスに費やされる介護保険料が、その分差し引かれることになるので、財源の節約となります。

支給限度額と低所得者への対応

支給限度額の詳細

前述の支給限度額は等級によって額が異なり、2015年4月の介護保険改正での設定金額は以下の通りです。

( 1)要支援1: 50030円
( 2) 〃 2:104730円

( 1)要介護度1:166920円
( 2)  〃 2:196160円
( 3)  〃 3:269310円
( 4)  〃 4:308060円
( 5)  〃 5:360650円

介護保険は、要支援または要介護認定を受けた者へ、最初は現金ではなく点数として付与されます。その付与された点数を消費することで、介護事業者からサービスを受ける。その後、点数を受け取った業者は、介護保険の保険者である市区町村にて、点数を換金というシステムです。

支給限度額やサービスの種類ごとの点数は全国一律ですが、点数には地域による値段の差があります。よって、実質的にはサービスに値段差が生じ、支払う限度額の金額や、限度額の枠内で受けられるサービスの量に地域差が生じることになります。

高齢介護サービス費

「高齢介護サービス費」または「高齢予防サービス費」は、自己負担額が支給限度額を大幅に超えてしまう際への、低所得者へ対する対応策で、全ての被保険者へ、所得に応じた金額が設定されています。

金額は1カ月

用いられるのは、償還払い。被保険者はいったん自己負担分を支払います。この件を申告すると、設定額までが自己負担となり、それ以上の支払額が戻ってくる形になります。

介護保険の自己負担の注意点

予定される「3割負担」

2018年8月には、更なる増額の3割負担が予定されています。
「現役並み所得者が対象」なる漠然とした言葉で語られていますが、具体的には以下の条件に当てはまる場合となります。

◎第1号保険者
◎合計所得金額220万円以上
◎単身世帯の場合:年金収入+その他の所得の合計340万円以上
◎夫婦生体の場合:      〃     合計463万円以上

高額介護サービス費の変化

所得区分と負担額の改編

自己負担が増加した様に、高額介護サービスも変化があります。
上限額引き上げ、即ち、支払わねばならない金額が、高所得者ほど多くなっているのです。

以下は、上限額の変遷です。

◎現役並み所得者:2015年8月から44000円
◎課税世帯   :2000年4月から37200円・2017年8月から44000円
◎非課税世帯  :2000年4月から24600円
◎年収80万円以下:2000年4月から37200円・2005年10月から15000円
◎生活保護者  :2000年4月から15000円

第6期の改定にて、「現役並み所得者」なる区分が新たに設定。更には2017年の臨時改定にて課税世帯も増額されています。

逆に年収80万円以下の世帯に関しては、減額して救済を図っています。

2020年7月までの上限設定

所得に合わせた増額でも、極端な負担となることが有り得ます。
2017年改定で月額44400円となった課税世帯ですが、以下により特別な措置があります。

◎課税世帯だが第1号保険者しかいない場合

年間上限額が、446400円(従来額の37200円×12カ月)
※同じ月額44400円でも現役並み所得者の532800円(44400円×12カ月)とは異なる

しかし、この措置は2020年7月までと予定されています。

 

 

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まとめ

高齢化社会への対策として始められた介護保険制度ですが、様々な面からの資金調達を以てしても、財源確保が困難になっています。
生活困窮への助力としての福祉制度が、逆に徴収額を増やさねばならないという、ジレンマが起きているともいえるのです。
2018年8月の第7期改訂では3割負担を始め様々な案が既に公表されており、今後も大改革が予想されます。

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