ACP(アドバンス・ケア・プランニング)について教えて!

皆様は、アドバンス・ケア・プランニングという言葉をご存知でしょうか?医療従事者の方ならばご存知の方も多いかとは思いますが、聞きなれない方も多いのではないでしょうか。しかし、実は私たちにとって無関係なものではないのです。もし、家族や自分自信が病気になってしまった場合、このアドバンス・ケア・プランニングは大きな意味を持ってくるのです。今回は、このACBについてご紹介していきたいと思います。

 

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは

では実際に、このアドバンス・ケア・プランニングとはどのようなものなのでしょうか?ご紹介していきたいと思います。
この言葉は、実は自分の終末期が大きく関係してきます。自分がまだ元気なうちは、自分の医療のことについてや、これからの方針について病院の医師や家族と相談をし決定することができます。しかし、病状が進行し、自分の言葉で意思疎通が図れなくなってしまった場合、ここからの治療は自分の意志では決定することが出来ません。そのために、もし自分がそのような状態になってしまった時のことを考えて、あらかじめ家族や医師を交えて、その後の医療方針について話し合いをしておくことをアドバンス・ケア・プランニングというのです。では、なぜこのような話し合いが行われるのでしょうか?一番は、本人の意志の尊重という点です。いついかなる時も、一番大切ものは、家族の意志や親族の意志ではありません。本人の意志です。どのような治療を受け、どのように病気と付き合っていくのか、また反対にどのような治療は避けていきたいのか、それらを決定するのは本人なのです。そこで、本人の意志を汲んだ上で治療方針を決定し、本人が望まない治療を行わないようにするために、この話し合いはとても大切になるのです。それまでは、自分の意志が表示できなくなってしまった後は、医師の支持のもとに治療を受けることになり、本人自身がその治療を心から望んでいなかった場合も多かったのです。このようなことを防ぐために、事前に患者様の治療の望みやどのようにして最期を迎えていきたいのか、また今どのようなことで悩んでいて、どのように生きて生きたいのかをあらかじめ伝えておくことが、この話し合いの大きな目的となります。

 

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ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の分類

ではこのアドバンス・ケア・プランニングは、どのような分類に分けることが出来るのでしょうか。これは、すべてのアドバンス・ケア・プランニングが当てはまるという訳ではありませんが、一例として考えていただければと思います。
まず、終末期医療を行う患者様に対してのアドバンス・ケア・プランニングです。これは、もうこの先の医療の限界が見えている場合や予測ができる場合で、また本人がその病状のことを把握している場合に行われます。本人や家族、そして医療従事者が集まり、患者様のこれからを決めていきます。これは、患者様が悔いのない治療を行うために必要なことになります。また、このプランニングは1回で終わりというものでもありません。もし、患者様の病状が変化するようであれば、その都度行っていけることが一番望ましい事になります。
もう一つは、まだ終末期ではない状態の前に行うアドバンス・ケア・プランニングです。まだ健康な状態の時に、もしもの時に備えて行うものであり、いざそのような場面に立った時にスムーズに治療を受けることが出来ます。また、終末期の状態の時に比べると、治療の選択肢が多いです。

 

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の役割

では、このアドバンス・ケア・プランニングにはどのような役割があるのでしょうか?

①本人の意志の尊重

この問題の背景には、上記でもお話しさせていただいたように、終末期医療は本人の希望通りの治療を行うことが出来なかったという点です。その問題を解消するために、このプランニングは行われます。もちろん、担当の医師はその時に最善の治療を行います。本人の代わりに、その家族が医療の説明を受け、同意する場合もあります。

②きちんとした医療ケアの説明

もちろん、治療を受ける際は医師からどのような治療を行なっていくのかの説明は必ず受けます。しかし、そのすべてを本人や家族が理解できる訳ではありません。もし、この説明についての疑問や心配事などがあった場合、このような話し合いの場所で詳しく説明を聞くことが出来るのです。実際に治療が始まる前に不安を解消しておくことで、安心して医療的なケアを受けることが出来るでしょう。

③病院側とのコミュニケーション

入院をしていると、看護師と話す機会は多いですが医師となかなか話が出来ずに、不安になっている方も多いようです。そんな時にこのような話し合いを行うことで、自分の気持ちを話すことが出来ますし、反対に医師の方からも話を聞くことが出来ます。

 

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の流れとやり方

では実際に、どのような流れで進んでいくのか、またどのようなことを話すのかをご紹介していきたいと思います。

まず話し合いをするために、医療従事者と患者様、そして家族で集まります。
そして一人、この話し合いを記録する職員を設置します。最初に医師の方から、患者様の病状説明や今現在どのような治療をしているのか、また今後の治療展開について説明があります。この時に患者様や家族は、疑問に思った点や不安な点を質問し、解消しておくと良いでしょう。医師は本人や家族の意志を尊重しながら、治療方法の選択肢などを挙げていきます。患者様本人は、自分がどのような治療を受けていきたいのか、何を優先していきたいのか、ここではっきりと話をしておく必要があります。

最終的に、皆が情報を共有した上で治療方法を決定していきます。

 

アドバンスケアプランニングシートとは?

元気なうちに、自分自身の最後について考える“終活”が流行している現代ですが、医療的な目線での終活を“アドバンスケアプランニング”と呼ぶことはご存知ですか?

自分の気持ちを組み込むことができる

介護保険サービスや医療サービスを受ける際、介護福祉士や看護師などの専門職は、その人の心身の状態を評価して、援助方針や看護方針の決定し、計画的にサービスを提供していきます。これらは、 “本人主体”の原則が、現場の効率化などにより、本人の気持ちよりも“適切なサービス提供”を主体に置いて計画を作成しがちにあります。

本人の気持ち+α

アドバンスケアプランニングシートは、本人の気持ちや本人のこれまでの生活の様子を主軸に、現在の状態をどのように維持していくかを専門職が検討します。あくまでも、「本人の気持ち」+「医療的な支え」の考え方なのです。

・病気が進行していったら

加齢に伴う病気は、現在の状態を10年、20年維持できるとは限りません。病気が着実に進行し、身体を思うように動かせなくなったり、認知症で気持ちを上手く表現できなくなったりなど、病気の進行途中についても考え方をまとめることができます。

最後の迎え方を考えることができる

誰もが、元気なままで眠るように最後を迎えたいと思うものですが、病気の進行や状態によっては願いが叶わないときもあります。そんなときの最後について考えることもできます。

・医療的な延命措置

現代の医療では、たとえ心臓が動かなくても一時的に体外心肺装置で心臓と肺の機能を維持することもできますし、呼吸筋が弱っても人工呼吸器で補助することができます。延命装置を使って長く1日でも長く生きていたいという方も大勢いますし、ごく自然な流れで死を迎えたいという方もいます。自分がどのような最後を迎えるのか考えることができるのではないでしょうか。

最後の場所

医療的な条件により、病院で最後を迎える方も大勢いますが、いわゆる末期ガンで余命幾ばくも無い場合は、自宅に戻り、限られた時間を家族とともに過ごす方もいらっしゃいます。最後の瞬間を迎える場所について考えることができるのではないでしょうか。

専門的知見のもとで計画できる

市販のエンディングノートとは異なり、医師や看護師が医療の専門的知見のもとで、実現可能なのか、またプラン達成のための治療方針を早期に検討することができます。

 

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の注意点

ではこのプランニングで、何か注意することはあるのでしょうか。まずこの話し合いは、非常にデリケートな問題ということを忘れてはいけません。患者様本人からの要望であればいいのですが、家族から要望をする場合は、本人と事前に話をする必要があります。場合によっては、不謹慎と思う方も少なくないからです。しかし、一番大切なことは、何のためにこのプランニングを行うのかを忘れないことです。いざ終末期になってしまったら、本人の意志を聞くことは出来なくなります。それは本人ももちろんですが、支える家族にとっても後悔が残る場合があるのです。後悔しない治療を受けるためにも、また自分の病気について把握をするためにも、有効な手段であると言えます。自分の終末期のことを考えると、つい目を背けたくなってしまうものです。しかし、目の前の問題から目をそらすのではなく、きちんと向き合い、模索し、立ち向かっていくことが大切なのではないでしょうか。

 

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
昔に比べると、自分の終末期のことを今のうちから考える方も増えてきました。遺言状などもそのうちの一つですが、終活という言葉もあるように、元気なうちからその後のことを考える機会も増えています。

(死)とは、ネガテイブなイメージが強いものになりますが、誰にでも訪れるものです。一度、向き合って考える機会を作るのも大切なのではないでしょうか。

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