ヒヤリハットの対策はどうしたらいいの?種類は?ポイントは?

ヒヤリハットとは事故にはならないものの、事故につながるトラブルの事を言います。
介護現場における事故事例を見ると、過去によく似た事例で事故報告が上がっていたものが多いです。すなわち、再発防止を徹底して事故の検証をしていくという仕組みを作ることが重要です。

事故を起こしたことで責任を回避するために隠蔽することは最も避けなくてはなりません。
そのため、報告、連絡、相談をしやすい職場づくりが必要不可欠です。
事故を起こした人物を必要以上に責めるような事をしては、結果的に隠蔽につながりヒヤリハットから重大事故に発展してしまいます。

起こってしまった事故を責めるのではなく、その後再発しないように小さいことでも事故報告を上げる事をスタッフに徹底させてください。

 

ヒヤリハットの対策とは

ヒヤリハットの対策をするには、まず介護現場で何が危険か知る必要があります。
介護事故では以下のものが主に挙げられます。
1、転倒、転落
2、誤嚥、誤飲

これらは要介護者の身体機能や認知機能の低下により、健常者ではまず起こらない事です。
要介護者の特徴を熟知して、不測の事態に備えておかないとヒヤリハットは減らないので、介護業務中は十分に神経を使う必要があります

また、介護者の不注意で起こる事故もあります。

ヒヤリハットは技術や知識の少ない新人に限らず、経験豊富なベテランの介護職員の慣れや怠慢、決めつけから起こることもあります。
なので常日頃からスタッフ同士のコミュニケーションを密に取ることがヒヤリハットや事故防止につながります。

また、事故防止を優先するあまり要介護者を必要以上に監視するようなことになってしまうと利用者の生活行為が阻まれ、本人の反発、不信感を生むことにつながり、介護に必要不可欠な介護者と要介護者の信頼関係が損なわれ、かえって危険を生むこともあります。

リスク管理をすることも大切ですが、介護は人と人とのコミュニケーションが基本です。要介護者に身体機能や認知機能の低下があり1人で生活できなくても、これを理解しあくまで出来ないところをお手伝いさせていただくという発想で接してください。
そうすれば介護者と要介護者との間に信頼関係が生まれ、結果的に不測の事態を減らすことにつながります。

 

 

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ヒヤリハットの対策種類

転倒、転落について

転倒、転落は介護事故の8割を占めます。
例として車椅子からのズレ落ちからの転落について説明します。
座っている間、その人の活動は静止しているから事故は起こりようがないと考えがちですが、大きな間違いです。
長時間同じ姿勢で座っていると活動性が低下している人でも疲れてきて、段々ずれ落ちが生じてきます。そして、やがて体のバランスを崩して転落してしまいます。認知機能が低下している人は長時間座っているから疲れたとは声に出して訴えることができません。気がつくと車椅子から転落していたということになるわけです。

この場合は見守りを行い、適宜ずれ落ちを発見したら引き上げるなどの対処が必要です。
また、要介護者が長時間車椅子に座っていて疲れるのであれば、食事や入浴の待ち時間は出来るだけ直前に車椅子以上をする対策が必要です。

誤飲、誤嚥について

転倒、転落についで多いのが誤嚥事故です。
要介護者の嚥下能力が低下していて食べ物や飲み物を正常に飲み込むことができず、喉に詰まらせて窒息に至ったり、食べ物や飲み物が食道ではなく誤って気道に入り誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。事故を防ぐ基本としては、要介護者の嚥下能力を十分に把握した上で食事の形状に配慮したり、飲食時の見守りをしっかり行うことです。
食事の形態として具体的には少しの水分でむせる程嚥下力の弱い要介護者に対しては、水分にとろみ剤などでとろみをつけるか、とろみ茶を嫌がる場合はメイバランスなどの高カロリー飲料や味付き豆乳でもいいと思います。こちらは最初から少しのとろみが付いているので嚥下力が低下している人でもむせずに摂取できました。しかし、お茶ではないので必ず医師や看護師の許可を取ってからあげるようにしてください。糖尿病持ちの要介護者の場合は病状が悪化することがあります。
おかずはパサパサした食品だと口の中にいつまでも残り、嚥下することができなかったのでしっとりとした食感の食品が良かったです。具体的には煮物系やうどんは高齢者が好むようでした。こちらも栄養士と相談してください。

食後の口腔ケアが不十分だったりすると口の中の唾液とともに雑菌が肺に回って誤嚥性肺炎の発生につながることもあります。
時として突然の脳梗塞などにより嚥下が出来なくなっていたが、それに気付かず食事介助をしてしまっていたというケースもあります。少しでもおかしいと感じた場合は一人で抱え込まないで食事介助を中止し、周囲のスタッフに相談して医師や看護師と連携が取れる状態にして下さい。

 

ヒヤリハットの収集方法

ヒヤリハットが集めるために

ヒヤリハットの収集を行うと「ヒヤリハットが上がってこない」ということが多々あります。上がってこない場合に「ヒヤリハットをあげてって言ったのになんでやってくれないの?」「やる気がない」と考えてしまう人がいます。これは大きな間違いで、ヒヤリハットが上がらない原因、環境について見直すということが必要になります。

ヒヤリハットが集まらない原因

ヒヤリハットが集まらない主な原因として以下の3つが考えられます。
「ヒヤリハットの定義が曖昧」
「ヒヤリハットの書き方がわからない」
「ヒヤリハットがわからない」
この3点についてまず見直しを行います。

・ヒヤリハットと事故の違いがわからない

「事故とヒヤリハットの違いを明確にする」ということが大切です。これがあいまいですと事故がヒヤリハット扱いになっていたり、ヒヤリハットなのか事故なのか迷っている間に報告するタイミングを逃したりしてヒヤリハットも事故報告もあげないというようなことが起きてしまいます。対策としては具体的な例をあげて説明をしたり、曖昧なものを会議で話し合ったりします。そうしていくうちにヒヤリハットが浸透しやすくなり、事故との違いも職員間で共通の認識が生まれます。

・ヒヤリハットを書いている暇がない

ヒヤリハットの書き方のルールについて見直します。ヒヤリハットをどのように活用していくかも考えて「書きやすい様式」を作ったり「内容の単純化」を行います。事故報告のように長々と書かなければいけないようになっているとヒヤリハットは滅多に上がらなくなってしまいます。詳細はユニット会議などで話してもらうなど工夫をして記入を単純化します。

・ヒヤリハットがわからない

ヒヤリハットの目的と意義について、理解が得られるまで根気よく説明する必要があります。人によっては事故報告の前段階、始末書の一弾軽いものと受け取っている人がいます。「○○で事故になりそうでした。すみませんでした。」というように書いている人もいます。事故を防ぐ意義、ヒヤリハットが何のために必要なのかを職員間で理解できるようにします。

 

ヒヤリハットの対策のポイント

高齢者は神経系、内分泌系、腎、循環器系、皮膚などの全身機能の低下により身体的な障害が潜在的にあり、元々病気にかかりやすいです。発症の初期には年齢による訴えだと簡単に片付けられてしまうような症状であることが多いです。
要介護者になると身体的能力や認知機能が著しく低下しています。また、高齢者は若年者に比べて意識障害や精神障害を起こしやすいです。
しかし、全身機能の低下は個人差がとても大きく、普段の様子を十分に把握しておかなければなりません。
その為には介護職だけでなく医師、看護師、ケアマネージャー、薬剤師、理学療法士などの医療関係者だけでなく、家族も巻き込んでチームで一人の要介護者を支えるという考え方が必要です。
関わり始めた当初は特に要介護者の性格、生活習慣などは医療関係者だけでは分かりません。
要介護者の中には今まで出来ていた事を手伝ってもらうのが嫌で、出来ないからこちらが危険だと思っていても自分でやろうとして失敗し、事故につながる人もいます。

しかし、介護者は日々の業務に追われて余裕がなくなると、要介護者がどのような心理状態にあるかという点に思いが至らなくなってしまいます。そうなれば要介護者からの信頼を得ることができず、事故リスクはどんどん膨らんでいきます。
座らせておけば安心、ベッドに寝かせておけば大丈夫という具合に介護者の都合を優先して要介護者の意思を無視したケアが続くようであれば必ず事故は増えます。

認知症の人でもその行動には必ず理由があります。毎日夕方に玄関に行く人が居ました。その方は毎日夕方にご主人を玄関で待つ習慣があった事を家族さんから聞きました。
それを伺ってから無理に玄関へ行く事を止めるのではなく、玄関の鍵は閉めさせていただきましたがその方にお父さん待っておられるのですねと声かけをしていたら、しだいに落ち着かれて玄関へ行かなくなったこともありました。
横から見ていれば問題行動でもその行動には必ず理由がある事を知って下さい。

 

 

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まとめ

仮に現場でなんらかの事故が発生した場合、最優先されるのは要介護者の人命や財産の保持です。しかし、再発をさせないという目的での対処が後回しになっている事が多いです。よく同じ事故が続くという例を耳にしますが、これは事故やヒヤリハットの背景にあるリスクや原因を放置しているパターンがほとんどです。
そこで、事故やヒヤリハットが生じた時に再発や発展につながる危険性を分析し、その日のうちに関わった職員が報告書を作成します。その際、直属の上司、管理者が浮上しているリスクが明らかになるようにアドバイスします。決して関わった職員を必要以上に責めるような事をしてはいけません。それをしてしまうと職員が萎縮し、何かあっても報告が上に上がらなくなり、ヒヤリハットをフィードバックすることができなくなるからです。
緊急性が高いものはその日のうちに全体ミーティングにかけます。緊急性が高くないものでも申し送りノートでも良いのでこういうことがあったと全体で共有するようにしましょう。

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