仏壇について教えて!向きは?飾り方は?

現代の日本では、仏壇がある家は全体の4割ほどと言われていて、マンションなどの集合住宅では2割を切るという調査もあります。「仏壇にご飯あげて」と母に言われ、子供が仏飯器を運び手を合わせる。かつての慣習は影を潜め、仏壇は身近なものでなくなりつつあります。今回は、そんな仏壇についてお話したいと思います。

 

仏壇とは

仏教において、仏様を祀り礼拝する祭壇の事を「仏壇」と言います。寺院では本尊を祀る祭壇を「仏壇」と言い、それと区別するため庫裡などに置く小型の祭壇、または家庭にある祭壇を「御内仏(おないぶつ)」と呼ぶ事もあります。
仏壇が一般家庭に普及し、先祖の位牌を祀るようになったのは江戸時代以降だと言われています。江戸幕府は宗教統制政策の1つとして「檀家制度」を発足させました。各家庭は特定の寺院(菩提寺)に所属する檀家となり、全ての葬祭供養を菩提寺に任せお布施を納めます。つまり、檀家とは寺や僧を援助する庇護者であり、この制度により仏教の普及と寺院の維持を図ったのです。それには、寺院を幕府の下に置き、菩提寺に所属する檀家=国民を一括管理する目的がありました。
「檀家制度」により、仏教を強制し、改宗を禁止しました。必ず仏教のどこかの宗派に属し、その宗派の寺院の檀家となる事が課せられたわけです。家庭内の仏壇は、仏教徒・檀家である証として、同時に幕府に順従している目印として機能していたと言えるでしょう。
このように始まり、仏壇は流布されました。それから400年が経ち、今ではその種類も伝統的なものから現代的なものまで幅広くあるようです。代表的な例を挙げてみましょう。

金仏壇

木材の外側全体に黒い漆が塗られ、内側に金箔や金粉が施された仏壇。主に浄土真宗で推奨される仏壇です。

唐木仏壇

唐木の木目を生かした仏壇。主に浄土真宗以外の宗派で用いられます。

家具調仏壇

上記のような伝統的な仏壇と異なり、家具のようなデザインの仏壇。現代の家や部屋に合うよう設計されています。

 

 

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仏壇の置き場所、向き

かつての家々には仏様のために用意された仏間があり、そこに仏壇を安置していました。現代の家屋においては仏間を設ける家は少なく、和室がない家も少なくありません。そのような環境下では、仏壇を置く場所について悩む方もいるかと思いますが、実は仏間を置く場所に絶対的な決まりは無く、給仕がしやくす毎日お参りができる場所が良いでしょう。仏間以外では、床の間、居間、リビングなどに置きます。また仏壇を長持ちさせるために、直接日光や冷暖房があたる位置を避け、湿気の少ない場所を選びしょう。仏壇を設置する高さですが、座ってお参りするならば本尊が目線よりも少し上になるように、立ってお参りするならば胸よりも少し上になるようにします。
仏壇の向きについても仏様はどの方向にも存在するという考え方から、必ずこの方角でなければならないという決まりはありません。但し、向きに関しては諸説ありますので、ご紹介します。

南面北座説

仏壇を南に向け北を背に設置する説。仏壇の表側に直接日光が当たらず、南風により風通しを良くする事で湿気も取り除け、最適の場所だとされています。

東面西座説

太陽が出て来る東を崇め、仏壇を東に向け設置する説。

西方浄土説(極楽浄土説)

極楽浄土がインドにあるという考えから、日本から見て西にあるインドに向かってお参りをします。つまり仏壇は東を向いているので、「東面西座説」と同じ向きに仏壇を置く事になります。

本山中心説

それぞれの宗派の総本山に向かってお参りができるよう、仏壇を設置します。家の場所により、その方角は異なります。

その他

床の間とは座敷の上座に位置し、一段高くなっている事から位が高い事を意味します。そのため、仏壇を床の間の正面に安置する事は仏様に対して失礼にあたるので控えます。また、神棚とは向かい合わせに安置する事は「対立祀り」と言い、どちらかにお参りする際もう一方に背を向ける事になるので悪しき行為だとされています。

 

仏壇の飾り方

仏壇の中には本尊や位牌を安置しますが、その周りを仏具で飾る事を「荘厳」と言います。荘厳はサンスクリット語が語源であると言われていて、「みごとに配置されていること」「美しく飾ること」を意味しています。以下、荘厳に用いる代表的な仏具をご紹介します。

香炉

線香や抹香を焚くために用いる器。模様や絵が描かれてる側を前にして置きます。三本足の香炉は、一本足を前にして置きます。

花立

生花や造花を供えるために用いる筒状の花瓶。

燭台

ロウソクを立てるための台。
「香炉」「花立」「燭台」が、荘厳における基本の仏具となります。中央に香炉を置き、その両脇に燭台、さらに両燭台の脇に花立を飾る「五具足(ごぐそく)」が正式な荘厳です。しかし、小さな仏壇には飾り過ぎないように注意し、中央に香炉を置き、香炉の右側に燭台、左側に花立を飾る「三具足(みつぐそく)」にすると良いでしょう。
上記の他にも、様々な仏具が荘厳に用いられ、宗派や地域により差異があります。用意する際は仏具屋さんとよく相談した方が良いでしょう。また、飾り過ぎや大きな仏具ばかり飾ると仏壇内が派手派手しくなり、逆に少なすぎや小さな仏具ばかり飾ると寂しい仏壇になってしまいます。美しく飾るためにもバランスを考慮し、正しい仏具を選びましょう。

 

仏壇のお供えは

仏壇を荘厳すると同時に、お供え物を捧げます。何を供えれば良いか、お供え物にも厳密な決まりはありません。しかし、これにも基本となるお供え物と避けたほうが良いお供え物があります。例を挙げて見てみましょう。

仏様を供養するために捧げる線香の事。線香の煙は部屋の隅々まで行き渡る事から、仏様の慈悲を表しているとも言われています。線香は毎朝、浄水や飲食を供えた後に供えます。

仏様は花の香りを召し上がるとされています。故人の好みの花や、季節に合った花を生けます。棘がある花や香りの強すぎる花は避けた方が良いでしょう。花は毎朝、新しい花と取り替えるのが理想的ですが、それが難しいようでしたら、毎朝花立の水を取り替え、花が痛んできたら新しい花と取り替えましょう。

灯明

仏様が照らされる明かりを意味し、ロウソクを供えます。ロウソクも浄水や飲食を供えた後に供えます。ロウソクの灯りは供養のためにずっと灯しておくとされていますが、火事などの危険性があるため、お参りが終わったら手で仰いで消火します。

浄水

コップや湯のみなどに水を入れ供えます。澄んだ水は崇高な浄土を表すとされていて、仏壇の水は絶やさないようにします。毎朝に加え、仏壇に向かう際、仏壇の水を取り替えます。

飲食(おんじき)

一般的に毎朝、炊き立てのご飯を仏飯器に盛り供えます。仏飯器に盛られたご飯を「お仏飯」と呼び、仏壇から下げた後、このお仏飯を頂く事が供養になると言われています、

「香」「花」「灯明」「浄水」「飲食」の5つのお供え物は「五供(ごく)」と言われ、お供え物の基本とされています。その他、頂いたお菓子や季節の果物などを供えるのも良いでしょう。故人の好きな食べ物や飲み物を選ぶなど、故人を思う気持ちが供養に繋がると考えられます。

 

仏壇の処分は?

仏壇を処分する前に

仏壇を処分する際はそのまま捨ててはいけません。仏教の教えに従うなら仏壇に入っている魂を抜くための儀式が必要です。地方によって呼び名が違うのですが「魂抜き」「閉眼供養」を行います。お坊さんにお経を上げてもらい仏壇から魂を抜くことで仏壇はただの「物」となります。

お焚き上げしてもらう

お焚き上げとは御札や仏壇の他形見など思いのこもった物を神社やお寺で焼いてもらうことをいいます。宗教的には火で物に宿った魂を浄化するという意味があります。
仏壇のお焚きあげは仏教ですので神社ではなくお寺に依頼をします。仏具店などで代行してくれるケースも多くなっています。
費用は大きさにもよりますが数千円から数万円程度かかるのが一般的です。

捨てる

仏壇は粗大ゴミとして捨てることができます。仏様を祀っていた仏壇をゴミにするなんてバチが当たりそう!と思うかもしれませんが、魂抜きをしたあとの仏壇はただの「物」となりますので宗教的には問題ありません。あとは捨てる人の気持ちしだいでし。どうしても気が引けるのであればきちんとお焚き上げをしてもらいましょう。

売る

仏壇の中には売れるものもあります。
仏壇は中古品としての需要はありませんので一般的な仏壇は売値がつきません。しかし「歴史的価値」や「美術的価値」がある仏壇は売れることがあります。特に高度な技術で装飾された仏壇は美術品としての価値が高く評価され海外でも人気があります。

 

注意点

以前は各家庭に仏間があり、そこに仏壇を安置しておくのが当然の慣わしとして浸透していました。複合家族も多く、老若男女、仏壇に接し、お参りする事も日常の習慣として行われていましたが、現代の仏壇事情は変化しました。その結果、仏壇の取り扱いに悩む機会は増えたのではないでしょうか。
しかし、やはり仏壇とは神聖なものなので、正しい知識を持って接する必要があります。

仏壇の引越し

仏壇とは仏様が宿っている場所。安静に鎮めておくためにも、移動させないのが基本となります。しかし、様々な理由により引っ越す際には、仏壇も移動させるため、特別な供養を要します。まず、位牌と本尊から魂を抜く「精抜き」を行います。そして、引越しの最期に家屋より出し、引越し先の最初に家屋に入れます。新居に安置した後には、再度魂を入れる「精入れ」を行います。「精抜き」と「精入れ」は宗派により呼び方や作法が異なるので必ずその宗派のお寺や菩提寺に相談し、供養を依頼するようにしましょう。また、同じ家屋内、もしくは同室内で場所を移動させる際も、同じ手順を踏みます。

ペット仏壇

原則的には、ペットと人間は死後の世界が違うと考えられていて、同じ仏壇には祀らないとされています。しかしペットとは、家族同様、愛情を持って育て、一緒に過ごします。近年ではお葬式やお墓、仏壇を用意するケースも少なくなく、家族の一員として供養する事も珍しくありません。

 

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まとめ

仏壇とは故人を祀り、供養する場所。地域や宗派によって作法が異なりますが、一番大切なのは故人を思う気持ちです。生前、いかに長く深く接するかによって、その人への感情は形成されます。核家族化が進む現代において、世代を越えた交流こそが、その後の供養に大きく影響するのだと思います。

 

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