認知症の人が家族にいた場合の心構えはどうしたらいいの?

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家族の誰かが認知症になった場合、物忘れだけでなく、急に怒り出す、暴力をふるうなどの徘徊行為や物盗られ妄想、幻視などが出てきます。今まで穏やかだった人が、人格が変わったようになって家族は戸惑ってしまいます。長年連れ添ってきた夫婦の場合、どうしたらいいかわからなくなるのではないでしょうか。

 

認知症の人がいる家族の負担

認知症の人を家族が介護する場合、初期の場合は物忘れがよくあるようになった、家に帰れなくなったなどの周りが何となく変だと思うような行動から始まります。介護する側は目が離せなくなり、時には怒ったり、時には悲しんだり、時には疲れが出て投げ出したくなったり、ストレスが次第にたまった状態になり、うつになる家族もいます。

北翔大学の黒澤直子氏による「認知症高齢者の家族介護者への支援に関する現状と課題」には、「在宅で高齢者と同居する家族のうち、全体の60%以上の人がストレスを感じている」とあります。介護にあたる家族も年齢が50代の中年期から高齢期の家族なので、負担が大きくなります。

特に老々介護をしている高齢者にとって、長年連れ添った相手に対しての愛があるものの自分の体も弱くなってきているので、介護が非常にしんどく負担がかかります。特に、夫が妻を介護する場合、自分で何もかも背負ってしまい、妻の首に手をかけてしまうということにもなりかねません。
認知症ケア学会の専門誌によると、介護負担を大きく感じているが、介護に関して肯定的に受け止めている人が多いと指摘していると同時に配偶者介護は子ども世代の介護者に比べ、抑うつ度が高いことなどの困難さが指摘されています。

介護者の心の変化

公益社団法人「認知症の人と家族の会」の副理事長である川崎幸クリニック院長・杉山孝博先生は、認知症の家族がたどる心理的な変化について話されています。

①認知症の人に対する戸惑いや受け入れられない否定の気持ち

今までしっかりしていた人なのにつじつまが合わないことを言う、最近あったことを憶えていないなど、ついこの前まで同じように生活していたのにとその変化に家族は戸惑ってしまいます。
家族は、認知症ということを受け入れがたく、言っていることを否定してしまいます。そのため、本人が否定されたことで落ち込み、孤独感を覚えてしまいます。

②家は混乱し、腹が立って怒ったり本人を拒絶したりする

認知症が進行していくけれど、家族はそれを受け入れていないので、行動に対してどうしたらいいかわからなく、混乱してしまいます。その上、何度も同じことを言うので腹が立って本人に怒ってしまいます。そして、本人と話したくないとか一緒に食事をしたくないなどの拒絶反応を示します。

③次に、家族は次第に割り切れるようになり、あきらめの気持ちがでる

家族は、怒っても仕方ない、常識は通用しないということがわかり、あきらめて割り切って接するようになります。この時は、家族はあきらめて割り切れると楽になります。

④認知症の人を受容できる

認知症の人を受け入れられるようになり、何かあったとしても動揺せず受け入れられます。たとえ、おかしなことを言ったとしても受け入れられるようになります。

認知症について知る必要性

そのようなステップを踏みながら、認知症の人を家族が受け入れていくのですが、家族が認知症はどういう行動をとるか、どのような病気であるのかなどの知識がなければ、いつまでも怒ったり、拒絶したりして受け入れがたいと思うでしょう。
認知症は病気であって、様々な症状を伴いながら進行するので、そのことをあらかじめ知っておくことで、受容できて穏やかに接することができます。すると、認知症の人も精神が安定してきます。
そうはいっても、一人で介護することはかなり負担がかかり、外に出ることもままならず、介護のストレスが溜まってしまいます。そのためには介護サービスをうまく利用していくことが負担軽減になります。

 

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認知症の人がいる家族の負担軽減

市の介護課か地域包括支援センターに相談する

認知症の人の介護をしている家族の負担を軽減する方法は、自分ひとりで抱え込まないことです。介護者の家族が相談できるように、市では地域包括支援センターや介護課で相談を受け付けています。

要介護認定を受けて、ケアマネージャーの訪問をうける

認知症と診断された場合、介護認定に出すと要介護認定がされる場合が多いです。介護認定がでて、介護度が決まると選んだ事業所か市の担当のケアマネージャーが訪問します。そこで、認知症の人や家族に心身の状況や生活歴などの話を聞くアセスメントを行います。アセスメントで得た情報をケアマネージャーは記録に残します。

居宅サービスを開始

居宅サービスには、訪問介護、通所介護(デイサービス)、訪問看護、短期入所サービス(ショートスティ)があります。ケアマネージャーは、居宅サービス計画書を作成し、それを家族の同意が得られるとサービスを開始します。

①訪問介護サービス

訪問介護サービスは、訪問介護員がケアマネージャーの決めたプランに沿って自宅を訪問し、食事や排泄、入浴などの身体介護や調理、掃除、洗濯、買い物などの生活援助を行います。介護保険で決められている範囲があるので、草取り、窓ふきなどは実費になります。

②通所介護サービス(デイサービス)

通所施設で食事、入浴などの身の回りのお世話や機能訓練、リクリエーションなどを行い、在宅での生活が出来るようにADLの維持、向上をはかります。家族もデイサービスに行く間は、普段できないことをしたり、疲れを休めたりするなどの介護負担の軽減をすることができます。
最近では、家族の希望があれば、長時間預かるデイサービス(10時間未満)も出ていています。その場合、夕食もデイサービスで提供しています。10時間以上は介護保険の対象にはなりません。家族が仕事を持っている場合、長時間預かることで家族の介護負担をかなり軽減します。

③訪問看護サービス

何らかの医療的な処置が継続して必要な場合、医師の指示のもとに訪問看護サービスを受けることができます。

④短期入所サービス(ショートステイ)

短期入所サービスは、短い期間、施設内に宿泊し、食事や排泄などの身の回りの世話や機能訓練をして、身体機能の維持、向上をはかり、引き続き在宅での生活が出来るように支援します。ショートステイは、家族の介護負担の軽減や冠婚葬祭、旅行などに対処することができます。

認知症が重くなると認知症対応型生活介護(グループホーム)が受け皿となる

認知症がかなり進行した人で目を離せない状態の人で家族が介護できない人は、グループホームが受け皿となっています。グループホームとは、認知症の人が少人数で共同生活を送りながら、日常生活のお世話や機能訓練が受けられる施設です。但し、グループホームでは身体状況が悪化すると退去しなくてはならないことがあります。ケアマネージャーに相談することで、早くから働きかけをしてもらえます。

他に地域で相談できる人

地域で相談できる人に、民生委員がいます。民生委員は、民生委員会に基づいて厚生労働大臣から委託された非常勤の地方公務員で、地域住民の立場から相談や援助活動を行っています。自治体ではおむつ券の配布や寝具のクリーニングなどをしていて、それを取り持つ人が民生委員です。

 

 

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認知症の人がいる家族の注意点

認知症の人を否定しない

訳の分からないことを言うと、「そんなことはない」と否定したくなります。認知症の人は少し前のことを覚えていません。何度も同じことを言い、見えないものを見えると言います。その時は、聞いてあげて相手を尊重した態度をとると、急に怒り出したり、暴力をふるったりと言う行動がなくなります。

介護疲れしないように介護サービスをうまく利用する

介護疲れがあるとイライラしている気持ちが本人に伝わります。そのため、介護者が疲れを溜めないように、ケアマネージャーに相談すると、デイサービスやショートステイを利用するなどの調整をしてもらえます。

出来るだけ住み慣れた環境をあまり変えないようにする

住み慣れた環境をあまり変えないようにすることは、認知症の進行を遅らせます。今まで暮らしてきた環境だと安心感があります。

 

 

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まとめ

認知症の人の家族は、かなり介護負担を感じている人が多いです。介護負担を軽減するため、ケアマネージャーが調整役として様々な介護サービスを受けることができます。地域には、民生委員もいて相談ができますので、介護を一人で抱え込まずにしましょう。

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