介護は24時間365日休む事ができないものです。その中で夜間に介護が必要な場合、特に一人で生活している要介護者や老老介護の方に、この夜間の対応ができるのが、今回紹介します「夜間対応型訪問介護」です。
このサービスがあることで安心して夜を過ごす事ができる利用者は多くおられる事だと思います。
Contents
夜間対応型訪問介護とは
冒頭でも述べましたが介護は「休む」というワードない辛いもので、特に認知症を患っている利用者や寝たきりの重度要介護者、独居高齢者、夫婦で老老介護の方等は日常の生活で介護サービスに頼る事で生活を維持できると言っても決して過言ではありません。そんな介護中心の利用者が最も悩む問題が夜間の介護で、認知症患者の夜の徘徊、重度要介護者の夜間の排泄処理等、更に夜は利用者自信の身体機能も昼間に比べて鈍くなる為に、自宅での転倒による危険防止等夜の介護の必要性は利用者によっては昼間より高いかもしれません。
夜間の介護の対応策
利用者が最も多く悩む夜間の介護対策として、介護保険のサービスに「夜間対応型訪問介護」という介護サービスがあります。これは夜間に(19:00~22:00)に利用者の自宅を定期的に訪問して、おむつの交換やトイレの介助などをしてくれるサービスです。また、ご利用者の自宅にケアコールを設置することで、怪我や様態の変化などの緊急時にも訪問してもらうことができる夜間の介護サービスがあります。老老介護のご夫婦や一人暮らしの方に安心の サービスです。
夜間対応型訪問介護が必要になった時には
まず最初に行うことは、自分の担当のケアマネージャーに相談して、実情を理解してもらいケアプランを作成して、該当する事業所を紹介してもらい、契約後サービスが開始されます。
夜の介護は家族の方は仕事等でもっと大変かと思います、そんな時にはこのサービスを利用されて少しでも介護から解放される時を持たれてみてはいかがですか。利用できるサービス内容や利用料金などの情報は最後まで読んでいただければ理解できます。
夜間対応型訪問介護の役割
夜は誰しも静かな時間を過ごしていい眠りにつきたいものですが、介護を担っている方はそのような時はほとんど言ってもいいくらい過ごす事ができません。利用者の介護状態にもよりますが重度な場合や認知症のある家族がおられる場合は、自分の生活そのものが一転してしまうくらいに介護の負担は辛いものになります。そんな介護する家族の苦労を少しでも軽くしていく事ができるのが、介護保険サービスで、そのサービスには様々なサービス形態が利用者の状態、目的等の要素別に用意されています。その介護サービスは利用者にとってはいずれも必要なサービスですが、中での家族の方が最も重要視されるのが夜間の介護サービスで、通常の介護事業所は夜間の介護サービスを行っていない所が多く夜間対応型訪問介護を行ってくれる事業所の存在は家族にとって図りきれない役割を感じています。
夜間対応型訪問介護の主な役割
夜間対応型訪問介護の主な役割として考えられるのが次のような点ではないでしょうか。
1. 独り暮らしの高齢者の安否確認。
2. 利用者の夜間の緊急時の対応
3. 介護する家族が仕事などで帰宅が遅くなる場合の食事、排泄等の生活介助
4. 定期的に巡回するサービスな為に家族も利用者も夜間についての安心感を得る事ができる。
このようにこの夜間対応型訪問介護サービスがもつ役割は介護する家族にとっては何よりも重要なサービスになっているかも知れません。
夜間対応型訪問介護の対象者
夜間対応型訪問介護サービスも介護保険でのサービスのひとつです。介護サービスを受けるにはどのサービスでも「要介護認定」の資格が必要になります。夜間対応型訪問介護については次のような対象者がサービスの対象者になります。
■サービス対象者
・要介護(1~5)と認定された方、 要支援の方は 利用できません
40~64歳までの方については要介護状態となった原因が、16種類の特定疾病による場合が認定の対象となります。
※地域によっては要支援の方もご利用いただける場合はあります
■サービスの時間帯・回数
22時から6時までの間は最低限でも含むものとし、最大18時から8時までの時間帯で各事業所において設定せれます。
8時から18時までの時間帯は、指定訪問介護の利用となります。
定期巡回サービスの提供回数については、特に要件は設けられていない。事業者と利用者の間で取り決められるものです。
■限られた「夜間対応型訪問介護」の事業所
夜間対応型訪問介護のサービスは何処の介護事業所でもできるものではありません。現在日本全国に認可夜間対応型訪問介護事業所はわずか50ヶ所もなく、その内半数近くが関東にある為に夜間対応型訪問介護は地元密着型サービスという方針を打ち出していますが、実際は利用するには地域的な制限があり直ぐに利用す事は難しい事もあります。
夜間対応型訪問介護のサービス内容と料金
皆さんの周りに夜間対応型訪問介護サービスの事業所があった場合、利用されることになった時のサービス内容や利用料金などについて紹介させて頂きます。
夜間対応型訪問介護のサービス
■定期巡回サービス
おむつ交換、トイレ介助、身体の清拭など、定期的な訪問による、おおむね30分程度の介助・介護
■オペレーションサービス
事業者負担によるケアコール端末の設置、体調の不安、精神的不安へのケアコール対応、転倒、転落などの緊急時のケアコール対応
■随時訪問サービス
緊急時など利用者からの連絡に応じてその都度ご自宅を訪問して、トイレへの移動の介助や体位変換、体調が急変した場合には医療機関との連携も行います
※サービスの内容は、サービス提供事業者によって異なります。
夜間対応型訪問介護の料金
■ サービス料金計算方法
基本サービス利用料)+サービス提供費用+その他費用(24時間通報対応加算など)です。
■ サービス提供費用
基本料金 自己負担 [利用例]
基本料金 981円/月 ※定期巡回 週2回月8回受けた場合
定期巡回 368円/回 981+368ⅹ8+610=4,535(1割負担)
随時訪問 560円/回 他に時間帯等も加算される事もあります。
24時間通報加算 610円/月
※電話料金は介護保険適用外で実費負担となります
※オペレーションセンターがある場合とない場合では料金体制が異なりますので、事前に確認してください。
※厚生労働省「介護報酬の算定構造」(平成27年4月現在)に基づいて計算しています。
※上記はあくまでも目安の金額です。費用は時間帯(早朝・深夜)やサービス提供事業者、地域(市区町村)等 によって異なります。
※上記の費用は、自己負担割合が1割の場合です。一定の所得がある第1号被保険者は、自己負担割合が2割になります。
夜間対応型訪問介護の注意点
夜間対応型訪問介護を利用する場合は、次のような点に注意しましょう。
■ サービス体制の確認
定期巡回とは、定期的に巡回訪問するサービスですが、それがどのくらいの頻度の訪問になるかを契約する前にきちんと確認しておきましょう。また、随時訪問についても、どういう場合にどういう対応をしてくれるのか、緊急時の対応時間はどのくらいかかるのかなど、その具体的なサービス内容を確認しておきましょう。
■ 契約する前には他の介護サービスと 比較してみましょう
夜間の介護をサポートするサービスには、夜間対応型訪問介護のほか、訪問介護や訪問看護の夜間利用や緊急時訪問看護といったサービスもあります。十分に検討して利用者にあったサービスを選択するようにしましょう。
■夜間対応型訪問介護事業所の減少
介護に対する需要(ニーズ)は、昼間だけでなく夜間にも存在しています。しかしながら、夜間におけるサービス提供にはそれなりのコスト(特に人件費)がかかるため、通常の「訪問介護」サービスとは別に“特別単価”での
報酬体系を整備しない限り事業者が参入することはありません。夜間対応型訪問介護は、そうしたコストを考慮しても採算が合うと見込まれるよう介護報酬が設定されない限り、新規に参入する事業者は少く、地域密着型サービスとは言えない実体になります。
■規定外のサービスの要望
利用者特に家族からサービスの規定にないようなことを依頼されることがあります。そのようなことはサービスとして受けられませんので十分に注意して下さい。
• 直接利用者の援助に該当しないサービス
(例)利用者の家族のための家事や来客の対応など
• 日常生活の援助の範囲を超えるサービス
(例)草むしり、ペットの世話、大掃除、窓のガラス磨き、正月の準備
まとめ
介護は当事者も大変かと思いますが、それ以上に介護する側は、特に家族については24時間想像以上の苦労とストレスに耐え続けていく毎日が続きます。特に夜間の介護での精神的なストレスは図りきれないくらい心配と苦労の連続で、そんな時こそ「夜間対応型訪問介護」を利用して短い夜の一時でも自分の為の時間が持てるようになれば少しは楽になれるのではと思います。
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