介護をしていると、専門の英語用語がよく出てきます。例えば、QOL、ADLなど専門職にしかわからない言葉が出てくることがあります。介護現場における英語について、ここでわかりやすくまとめているので参考にしてください。
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介護の英語とは
介護を英語で言うと、care(ケア)になります。よく利用者のcare(ケア)という言葉を使いますが、利用者の介護をすると言う意味です。介護現場では介護職でないとわからない言葉が沢山使われています。
例えば、介護職は、利用者の残存機能を生かしADL(日常生活動作)の自立を目指し、QOL(生活の質)の向上を目指し、その人らしく快適な社会生活が営めるように援助するとありますが、そこには、ADLという英語の略とQOLという英語の略が使われています。
介護職や医療職の人はわかりますが、一般の人には何のことかわからないでしょう。ADLとはActivity of Daily Livingの略で日常生活動作、つまり日常の生活をするときの動作のことです。QOLとはQuarity of lifeの略で、一人一人の人生の内容や生活の質のことです。
要介護の認定が下りると、Care Manager (ケアマネージャー)は利用者のAssessment(アセスメント)をしてFace Sheet(フェイスシート)を作ります。そして、Care Plan(ケアプラン)をたててそれをもとにサービスが行われます。Day Service(デイサービス)に週何回行くとかShort Stay(ショートステイ)を月1回利用するとか、Helper(ヘルパー)を週何回入れるなどが決まり、利用者に対して介護保険を利用したService(サービス)が行われます。適切なService(サービス)が行われたかどうか、そのService(サービス)でいいのかどうか、利用者の状態はどうかなど月末にMonitoring(モニタリング)をします。
ここではCare Manager (ケアマネージャー)、Assessment(アセスメント)、Face Sheet(フェイスシート)、Care Plan(ケアプラン)、Service(サービス)、Day Service(デイサービス)、Short Stay(ショートステイ)、Monitoring(モニタリング)などの英語が使われています。英語だと言いやすく、介護現場の専門用語として使われています。
このように介護の現場では様々な英語が出てきます。下記に代表的な介護で使われている英語をまとめています。
介護の言葉を英語でいうと
介護現場で使われている英語とその意味を表にしているので、参考にして下さい。
英単語まるわかりリスト
英語 | カタカナ英語表記 | 意味 |
---|---|---|
Assesment | アセスメント | 援助をする前段階で、利用者に関する状況を把握し、利用者が何を求めているかを正しく評価、分析をすること |
Attachment | アタッチメント | 人間が特定の他者に対して形成する情愛的な絆 |
Alzheimer Dementia | アルツハイマー型認知症 | ドイツのアルツハイマーが発見した脳の萎縮によって起きる認知症のことで、記銘障害、失見当識、徘徊、多動などの行動がみられる |
Insulin | インスリン | すい臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるホルモンで、低下すると糖尿病になる |
Integration | インテグレーション | 障害を持つ者を一般社会に当たり前に受け入れ障害を持つ者などが支障なく生活できるように援助すること |
Informed Concept | インフォームド・コンセント | 利用者側の知る権利や自己決定の権利を前提とし、十分な説明を受けたうえでの同意のこと |
ADL (Activity of Daily Living) | ADL | 日常生活動作のこと |
NPO (Non- Profit Organization) | NPO法人 | 特定非営利活動促進法人 |
MRSA (Methicillin‐Resistant Staphylococcus Aureus) | MRSA | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 |
Empowerment | エンパワメント | 様々な問題で利用者が失ってしまった力を取り戻せるように援助していく方法 |
Stoma | ストーマ | 人工的に造設された肛門、暴行の排泄孔のこと |
Guide Helper | ガイドヘルパー | 重度の視覚障害者や脳性麻痺者などの全身性障害者が外に出て移動するときに介助する人 |
Catheter | カテーテル | 体内と外界をつなぐ柔らかい管のこと |
Group Home | グループホーム | 介護、援助を必要とする利用者が少人数のグループで居住するの形態のことで、認知症対応型生活介護、障害者共同生活介護などがあります。 |
Care Conference | ケアカンファレンス | 利用者に対して的確な援助を行うために関係者が集まり討議すること |
Care | ケア | 介護のこと |
Care House | ケアハウス | 60歳以上、もしくは60歳以上の配偶者を有する者で身体機能が低下、あるいは独立して生活が不安な者が対象です。介護利用型経費老人ホームの1つで、要介護者は入所したまま居宅サービスをうけられる |
Care Manager | ケアマネージャー | 介護支援専門員 |
Care Plan | ケアプラン | ケアマネジメントの家庭で作成される援助計画のこと |
Barrier-free | バリアフリー | 街や部屋を段差がなく車椅子でも移動が楽にできること |
Silver Housing | シルバーハウジング | 高齢者世話付き住宅 |
Gold Plan | ゴールドプラン | 高齢者保健福祉推進十か年戦略 |
Consultation | コンサルテーション | 効果的な援助を目的として、医療機関や関連領域の専門職がその立場から援助者に対して助言、指導を行うこと |
Sanitary | サニタリー | 浴室、洗面所、トイレなどの衛生関係の場所の総称 |
Identity | アイデンティティ | 自我同一性で社会的な自己に対する定義づけであり大人としての自己のである |
Day Service | デイサービス | 福祉施設に通い、日常生活上の介護や機能訓練をうけること |
Social Worker | ソーシャルワーカー | 専門職が社会福祉援助を行う者のことである |
Normalization | ノーマライゼーション | 障害のある人が障害のない人と同様の生活、同党の権利が保障されるべきであるという考え方 |
Silver Service | シルバーサービス | 株式会社などの「民間部門により利用者が高齢者であることを意識して提供されるサービスおよび商品」のこと |
Silver Phone | シルバーホン | 難聴者向けの受話音量を拡大できる音量調節機能付き電話 |
Home Help Service | ホームヘルプサービス | 在宅の利用者に対して生活援助や身体介護をするサービスのこと |
Short Stay | ショートステイ | 短期入所生活介護。短期間老人ホームなどに入所して日常生活の世話や機能訓練を行うこと |
Community Care | コミュニティケア | 地域共同体内で援助を必要とする人への在宅福祉、在宅ケアのこと |
Home Help Service | ホームヘルプサービス | 障害や加齢による要介護状態の人が在宅において介護をうけるサービスのこと |
Need | ニーズ | 利用者本人や家族が望んでいる援助や生活上の必要事項 |
QOL (Quality of Life) | QOL | 一人一人の人生の内容や生活の質のこと |
Vital Sign | バイタルサイン | 体温、呼吸、血圧、脈拍をさし、広義には意識、精神状態、排尿、睡眠などをさす |
Relationship Goal | リレーションシップゴール | 地域援助技術における組織化の側面からの評価基準の1つである |
Face Sheet | フェイスシート | 氏名、年齢、健康状態、生活歴、既往歴などの援助する際に用いられる記録の1つである |
Body Mechanics | ボディメカニクス | 人体に外部から重力や抵抗が加えられた時に筋肉や骨、関節などが関連しあって起こる姿勢や動作のこと |
Homeostasis | ホメオスタシス | 体温、血圧、血液濃度、血糖値などを一定の状態に調節する体の機能のこと |
Monitoring | モニタリング | 利用者に提供されたサービスが利用者のニーズと合致しているか、実施された援助が計画に沿って進んでいるかなど、サービスやサポートの点検、確認を行う |
Life Support Adviser | ライフサポートアドバイザー | 生活援助員 |
英語を使う介護求人ってある?
「英語」「英検」「TOEIC」を含む介護の求人状況
現在介護の求人で「英語能力を求む」というものはほとんどありません。
ウェブ検索でも「英語」「英検」「TOEIC」を含む介護求人を検索しましたが英語力を必要とする介護求人は全く出てきませんでした。
ただし英語を必要とする介護求人が存在していないとは言えません。検索にかからなかっただけかもしれませんし、地域によっては募集しているところもあるかもしれません。確かなのは「英語を使う介護求人は極々少ない」ということです。
これからの介護求人と英語
今は英語を使う介護求人が少ない状態ですが、将来的には変化していく可能性があります。
人手不足が深刻化する日本では介護に限らず、EPA【経済連携協定】を活用した外国からの労働力を獲得しようという動きがあります。また、日本の国際化も進み外国からの移住者も増えてきています。英語を活用する場が増えていることは間違いありません。
これからの仕事と英語
外国からの労働者が増えてくると職業訓練や心のサポートなど意思疎通ができる英語力をもった職員が必要とされます。
通常であれば事前に日本語を習得してきてもらうか、通訳を雇うということを考えますが、専門知識と英語力を持った人が直接伝えたほうがより正確で、細かい意思疎通もできて効率的です。
今後仕事をするうえで英語力が大きな武器となることは間違いありません。
介護の英語の未来
今後、介護の専門用語として、英語の単語でいうことが増えてくるでしょう。ケアマネージャーは介護支援専門員という言葉より、ケアマネージャーとかケアマネという言葉の方がいいやすく親しみがあります。正式な場では日本語になりますが堅苦しい感じを受けます。
グローバル化時代で、戦後、一般の会社でも横文字の方がしっくりいき、英語カタカナが使われることが多くなってきている流れを見ると、今後はもっと増えてくるに違いありません。
日本で住む外国人が増えて、日本の介護保険に入っている人も増えてくるでしょう。日本語を話せない外国人も同じように介護が受けられるように、介護職の英語力も必要になってくるかもしれません。
まとめ
介護現場では英語の単語が使われることが多く、介護従事者や医療従事者でないとわからない言葉が沢山あります。一般の人たちやこれから介護をうける人たちも介護の英語の単語の意味を分かっていただけると介護従事者が話していることをより理解しやすくなるでしょう。
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