応益負担って介護、福祉でどういう意味?応益負担の問題点は?

現在日本の高齢者は保険料や医療費などの負担から生涯、逃れることはできません。ではその生涯負担する保険料や医療費の負担額はどのように決められているかご存じですか?
このままの状態なら今後介護サービスを受ける事ができなくなるかもしれません。
それは介護保険が「応益負担」だからです。その理由をこれから紹介します。

応益負担とは

応益負担という言葉は普段なじみがないと思われている方がほとんどではないでしょうか?
では介護保険や医療費などでの自己負担額と言えば生活に密接に関係が出てくる事だと理解していただけるのではないでしょうか。
多くの高齢者は介護保険料や医療費の負担はなぜ生涯、負担するのか疑問に思っている高齢者は多くいます。その疑問の一つが介護保険での負担額に「応益負担」があります。では「応益負担」とは何か、また自分の生活に影響するのかなど詳しく紹介します。

応能負担から応益負担による生活への影響

■日本社会保障給付費の現状

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日本社会保障費はもはや崩壊寸前と言っていいような状態にあります。この右肩上がりの社会保障費は2025年問題の時には収入源となる若い世代の少子化と、逆に給付を受ける高齢者は増加してきます。収入より給付が多くなることは明白になっています。この危機的状態にある社会保障費の財政改善を行うために進められてきた「消費税10%」増税も未だ行われず、「火のついた台所はますます火の手が激しく」なってきている状態で火元の消化鎮圧のためにすすめられてきたのが収入の増加策のひとつとして「利用者負担の増額」という消化鎮圧の策で、その結果高齢者の生活に大きな影響を与え、中には介護サービスを受ける事ができない高齢者もいるような事態になってきています。

■社会保障給付費自己負担率

医療保険介護保険利用料

(年間所得160万以下)

介護保険利用料

(年間所得160万以上)

75歳以上(後期高齢者)   1割負担   1割負担  2割負担
70~74歳  2割負担   1割負担  2割負担
70歳以下  3割負担   1割負担  2割負担
負担形態応益負担  応益負担  応益負担

 

応益負担による影響

上記の負担率表でお分かりいただけるように現在の医療保険、介護保険は次のような
問題を抱えることになり被保険者の生活に影響がでてきています。

①  生涯支払いの義務があります
②  介護保険の場合応益負担により負担率が決まっているので、低所得の被保険者は所得が少ないために1割でもサービスが希望しても受けることができない高齢者が多く出てきています。

つまり介護保険の応益負担では収入が多い、少ないは関係なくサービスを受けた総額の1割ないし2割を支払う事になるシステムが「応益負担」と言います。

 

 

応益負担と応能負担の違い

応益負担と応能負担の根本的な違いは被保険者の収入に関係してきます。介護保険を例に取り上げると、介護サービスの拡充が進む中、介護を受ける高齢者やその家族への負担拡大が問題になっています。
何故家族や被保険者が負担になるかというと介護保険法が1997年に成立して以降、応能負担から応益負担へ移行されました。今までは、それぞれの収入に応じた負担額を納めれば利用できたサービスが、収入額に関係なく一律の利用額を出さないと利用できなくなりました。これにより、介護サービスの利用者やその家族の間で、様々な問題が起きていることが指摘されています。

■応益負担と応能負担

介護をするとなると様々なサービスを利用する機会が増えます。家族の負担を軽くするためにも、介護サービスの利用は欠かせないものとなっています。
本来介護サービスは利用する際に家族に大きな金銭的負担がかからないシステムが基本とされていました。それが「応能負担」と呼ばれる制度です。「応能負担」とは、収入に応じて支払う金額が変わるシステムです。収入が少ない世帯は支払う額が少なく、収入が多い世帯は多くの金額を支払います。
これにより低所得者にも介護サービスを収入に応じて支払う事ができるために安心して介護サービスを受けることができていました。
しかし介護保険制度が始まると「応益負担」に移行されて、収入に関係なく皆が同じ金額を支払うようになり。サービスを利用する人が利用額の1割(もしくは2割 2015年8月から)を負担することに変わりました。
従来の応能負担であれば、どのような介護サービスを受けたとしても、収入に応じた負担しか求められなかったため、所得が少ない世帯や重度の介護者がいる家庭でも安心して介護サービスを利用することが可能でした。
「応益負担」に移行したことで所得が多い世帯では負担が減ったのに対し、所得が少ない世帯では介護サービスを受けることが負担になっています。結果としてサービスを受けることができない、受ける回数を減らさざるをえない、という状況が起きています。
国の本来の目的は巨額の赤字を抱える社会保障費の財政改善に伴った「赤字の補填を高齢者から!!!」という事が本音ではないでしょうか

 

応益負担の問題点

応益負担は利用者にとってはけっして喜ばれる改善策ではないと思っている高齢者や家族は少なくありません。では利用者に歓迎されない「応益負担」の原因や問題点について考えてみましょう。

応益負担に移行した理由?

多くの高齢者は、いったいなぜ応能負担から応益負担へと移行したのか疑問が生じました。疑問の答えとしてまず考えられる事が高齢化という大きな課題があるからです。毎年増加している「高齢者や不況が引き起こす財源不足」が理由にあります。
日本は多額の赤字財政に悩んでいることは世間の常識でもあります。その中でも国が頭を抱える問題の一つが、介護に関する財源です。
特に団塊の世代が75歳以上になる2025年には、医療費とともに介護費用が激増することが予想されています。この時に間に合うように、介護サービスを利用した人の満足度を保ちつつ、制度を維持させていかなければなりません。
そのために、今まで負担を軽減されていた低い所得の世帯の利用者にも負担を課すことで、社会保障費を抑制し、財源を確保しようという理由が背景にあります。

応益負担へ移行した影響

利用者が支払わなければいけない介護保険制度のサービス利用負担額は、サービス利用額の1割、もしくは2割です。残りの9割~8割は国の財源から出ています。
この1割か2割の負担の違いは、サービスを受ける人の所得によって異なります。
65歳以上で年間所得が160万円以上の人は2割負担です。これは所得の上位20%にしかし、どれだけサービスを使っても1割か2割負担で良いというわけではありません。介護保険サービス給付限度額までが1割または2割の負担です。給付限度額を超えてしまうと、超えた分は自己負担となります。
そのため費用が高くなる介護サービスを受けることが出来ないというケースや、介護サービスを受ける頻度を減らさなくてはいけないというケースも起こります。
介護サービスを応益負担になると所得に関係なく、利用者は一律の負担を求められます。所得が多い世帯であれば負担は少なくすみますが、少ない所得の世帯では介護サービスを受けること自体が難しくなり、サービスの利用を諦めざるをえない状況が起きています。

応益負担の事業例

2005年に成立し,2006年4月から実施に移された障害者自立支援法の主たる内容は,介護保険制度の給付体系に合わせて保健福祉サービスを再編成するとともに,利用者負担の原則を「応能負担」から「応益負担」に変更した点にあります。

障害者自立支援法における応益負担の在り方

障害者支援法でも支援サービスの定率1割負担を原則として、同法の施行以降,サービス利用の多い重度の障害をもつ人ほど「応益負担」の負担額が生計を圧迫し,利用を控える障害児者が増加しています。この点に関して,障害児者・家族団体や事業者団体等から批判が集中し,国会でもこの問題がとり上げられ,国は法施行の初年にも関わらず利用者負担の軽減,事業者に対する寛大な措置をとることを余儀なくされました。
障害保健福祉サービスの利用者負担について,応能負担の原則は「福祉的配慮」すなわち所得の少ない利用者は負担率が低く、所得の多い人は多く負担する方式は妥当な措置として利用者も重度な障害者も納得した負担方式でしたが、社会保障費の財政改善のために変更された応益負担は利用者の負担が生計に与える影響をいっさい考慮されていな負担方式であることを指摘しています。また,障害者自立支援法に先立って導入された介護保険制度における応益負担の原則が,介護サービスの利用について応益負担の導入によりサービスの回数を減し、また低所得のために受けることができなくなるような事態になることに不安をかんじています。障害者保健福祉分野での応益負担が導入されるとどのような問題が生じるのかについて,施行後の状況もふまえ,福祉における共同体を破壊するとともに,ノーマライゼーション原理に反するとの見解もあります。

 

 

 

まとめ

毎月の支払いで年金、医療保険、介護保険は3点セットとして年金者も自動的に引かれます。唯一の収入の年金は上がる事もなく逆に減る傾向にあります。一方で医療、介護保険は毎回の見直しにおいて保険料は値上げされています。年金だけの高齢者の場合介護サービスも病院への受診に今の応益負担でできなくなることは明白です。

 

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