IVH(経中心静脈高カロリー輸液)ってなに?看護での関係は?在宅では?

われわれは食事の時口に入れおいしいなどの味覚を感じて食事を楽しめますが、寝たきりや重度障がい者などで口から食事を取れない状態にある時は鼻からチューブや点滴
で栄養補給を行う事もあります。しかしより栄養価の高いものを補給する必要になった場合IVHという「高カロリー輸液」を補給します。ではIVHについて紹介させていただきます。

 

IVH(経中心静脈高カロリー輸液)とは

皆さんは夏場の熱い時期や体調を崩して食欲がなくなった時に「栄養」というワードが頭に浮かびうなぎや焼き肉などで栄養補給して、それでも食欲がない時には病院に行き
「点滴」で栄養補給をしてもらった経験はあると思います。まさしくその点滴がIVH (intravenous Hyperalimentation)治療です。IVHは「高カロリー輸液」と呼ばれています通常病気などで食事が口から摂取できない患者さんや体力低下を防ぐ必要のある患者さんに点滴で栄養補強を行います。しかし、それでは体に必要な栄養素やエネルギーとしては全く足りません。そこで、IVH(高カロリー輸液)をカテーテルで十分な時間をかけ栄養補給する事で患者さんの栄養管理を行う事ができます。IVHを投与する方法として以下の2つの投与方法があります。

■IVH投与方法の種類

1. 「末梢静脈栄養(PPN)」[Peripheral Parenteral Nutrition]

腕などの末梢(まっしょう)静脈から投与する方法

2. 「中心静脈栄養(TPN)」[Total Parenteral Nutrition]

心臓に近い太い血管の中心静脈からカテーテルを挿入して投与する方法。国際的にはIVHを「中心静脈栄養法」と呼ばれる傾向にあります。
通常の点滴では不足していた栄養素をTPN(中心静脈栄養)やPPN(末梢静脈栄養)で高濃度の栄養輸液を静脈から投与することで、エネルギーをはじめ、糖質、アミノ酸、脂質、電解質(Na, K, Cl, Mg, Ca, P)、微量元素およびビタミンの1日必要量を中心静脈から24時間かけて投与します。からだに必要な栄養素を補給できます。
TPNとPPNの使い分けとしては、食事が摂取できない期間が1週間~10日までの場合はPPNが行われ、それ以上の長期間にわたると予想される場合はTPNが選択されます。
現在ではTPNによる栄養補給を行う患者さんが増えているようです。なぜなら体に対する負担の違いがあるためだと思われます。
また国際的にはHyperalimentationの本来の意味は「多量の栄養を与える」ということでIVHよりもTPN(中心静脈栄養)の方が適切であるという意見が多くIVHはTPNの呼称とされている傾向になっています。

■中心静脈栄養の管理例

中心静脈栄養は、急に投与を開始したり、急にやめたりしてはいけません。通常は慣らし期間(導入期)が必要で、血糖値などをみながら2~3日かけて徐々に投与量を上げ
ていきます。まず糖濃度の低い開始液(高カロリー輸液1号液)から始め、その後維持液(高カロリー輸液2号液)を用いて1日必要量を投与します。
離脱期も同様に、投与量を徐々に落としていきます。急に中心静脈栄養を中止すると、糖質の補給がなくなり、低血糖を起こすことがあります。中心静脈栄養は離脱後は、末梢静脈栄養や経腸栄養を併用しながら、経口栄養へと移行していきます。

https://goo.gl/images/RZQNnC

 

 

 

IVH(経中心静脈高カロリー輸液)と看護

IVHが口から栄養補給できない患者さんにとって効果的な栄養補給法であることは分かっていただけたかと思います。しかしいい面ばかりではありません。そこには従来からある「経管栄養法」と比べて高リスクを伴いまた課題もあります。更にこれらの課題を解決するためには訪問看護も含めた看護支援がますます必要とされてきます。

従来の経管栄養法

従来は「経鼻経管栄養法」「胃ろう栄養法」で栄養補給を行ってきました。
1. 「経鼻経管栄養法」  鼻腔からチューブをいれられて胃に直接流動食を流し込む
2. 「胃ろう栄養法」   胃ろうを造設して直接流動食を流し込む

従来の経管栄養法では胃や腸に何らかの異常がある場合は安全に行う事ができません。その場合血液中に直接栄養素を投与する必要性がでてきます。
その時の投与法として抹消静脈栄養法や中心静脈栄養法があります。抹消静脈栄養法は腕などの静脈から点滴で行われます。しかしこの方法では高カロリー(高濃度)な輸液を投与すると激しい痛みを伴い、静脈炎などを発症する事もあります。さらに栄養補給面でも1日に必要な栄養の補給もできない事もあります。
対象の患者さんには従来の栄養補給法の「経鼻経管栄養法」「胃ろう栄養法」を優先的に進めます。何故ならば静脈栄養法は患者さんの体の負担を考えなければいけないため最終手段として中心静脈栄養法が行われます。これは心臓に近い太い静脈から直接血液中に栄養補給を行います。この治療法は痛みもなく、高カロリーの栄養補給を行う事ができる栄養補給法です。しかし課題もあります。

[中心静脈栄養法]


https://goo.gl/images/j5aKY4

■IVHの課題

IVHは経口患者にとっては栄養補給面では効果的な補給法であることは実証されています。しかしそこには高いリスクも伴うためにIVHを行うまではあくまで従来の経管栄養補給法を行い最終手段としてIVHが行われます。

*合併症・感染症の発症率が高い

IVHが最終的栄養補給法である理由としては使用する時のリスクが高いことがあり、最も大きな要因が合併症や感染症の発症率が高くさらに高カロリー輸液を直接送り込むため患者さんの体の負担もあります。

看護支援体制の充実

ここまで紹介してきましたように経口患者さんの栄養管理という面では今後静脈栄養補給は病院だけではなく在宅での需要がますます必要になってくることは明白な事です。その際に専門的栄養管理者として必要な人材が「訪問看護師」でこの看護支援体制が充実する事によって安心・安全な栄養補給が可能です。そのためには「チーム医療」が充実して、医師、看護師、薬局が一体化する事が重要になってきます。

 

IVH(経中心静脈高カロリー輸液)と余命

人は健康のバロメーターとして食欲があります。どんなに元気な人も食欲がなくなると不思議なくらいに元気もなくなり病気になる事さえあります。それが高齢者になると食欲が加齢とともに低下してくる事は当然出てきます。高齢者は更に経口患者になる要因も多くかかえています。それは病気により経口患者になる事があり最も多い病気が肺炎で並行して考えられるのが誤嚥(食べ物を飲み込めず気管に入ってしまう)でその特に反射的に自分で対応する事が出来ず、肺炎を繰りかえし生命の危機になる事させあります。

余命との戦い

高齢者は食欲低下は命の危機につながる事もあります。食欲不振、拒食、嚥下困難現れ始めると、自分が抱えている病気で食欲が低下する事で一気に悪化して最期を迎える事もあります。病院などではそのような兆候が現れた時に食欲回復の方法として手始めに、元気だった頃の好みのものをすすめ、ご機嫌に合わせようと試みます。休み休み1時間以上かけながら食事を続けて、ご飯やおかずをペースト状にし、汁物にはとろみをつけて食事介助を行います。それすら受けつけてくれなければ、液体状の
栄養飲料を“吸い飲み”を使って口に含んでもらうように何とか自分の口から“飲める”食べられる“ように介助していきます。

●点滴の限界

病院でも在宅でも高齢者の食欲を上げるように手を尽くしても、どうしても食べてもらえない。あるいは、誤嚥で肺炎を繰り返してしまう。そうなると、点滴に頼らざるを得なくなります。通常の点滴は手足の静脈に針を留め置き、一日かけて水分と栄養を投与します。細い静脈からなので、1日に必要な栄養を全て補給する事はできません。投与期間も2、3週間、長くても数ヵ月が限度です。

●家族の決断

通常の点滴では栄養面で完全な補給できず、投与期間も数ヵ月と限定されるため点滴の最終手段として静脈栄養法のIVHなどをカテーテルにより直接補給する方法を選択して一時的に元気になり濃厚な栄養によって半年から数年にわたって命を保てる可能性がある一方、手術や管の挿入の際に危険を伴う、人工的に栄養を投与しているだけに事故や感染症などの合併症を起こしやすい、といったことも考えておく必要があります。
「ご本人の尊厳を損なったり、苦痛を増大させたりする可能性があるときには、治療の差し控えや治療からの撤退も選択肢として家族は考えておく必要があります」

 

IVH(経中心静脈高カロリー輸液)と在宅

在宅中心静脈栄養は、HPN(Home Parenteral Nutrition)と呼ばれ、患者さんの家庭での治療や社会復帰を可能にする栄養療法です。入院して病気の治療を行う必要がなく、状態が安定している患者さんや、通院が困難で在宅での栄養療法が必要になった患者さんに施行します。在宅医療は入院、外来に次ぐ第3の医療といわれ、患者のQOL(quality of life)の向上や医療経済上の利点から急速に普及しつつあります。中でも、経口や消化管の患者さんに必要な栄養や水・電解質などを補なうことができ、患者さんも在宅での生活が可能になります。あるいは患者や家族が在宅での療養を強く希望する場合にはHPNが力強い助っ人となります。HPNは在宅中心静脈栄養とも訳されます。

在宅中心静脈栄養今後の展開

HPNは1985年に保険適応となりましたが、適応疾患が限られ、道具や製剤、をは受け入れが出来る医療機関などが整備されていなかったため、広く普及するには至りませんでした。1992年に悪性疾患が適応に含まれ、1994年には「疾患を問わず医師が必要と認めたもの」となったことから取り組む医療機関が増えてきました。最近では、HPNの導入は地域の中核病院で行い、在宅でのフォローアップは在宅療養支援診療所が行うといった機能分担も拡がりつつあります。医師が必要と認めれば、保険診療上は「疾患を問わず」施行が可能であるので、HPNではカテーテル敗血症などの感染症、代謝障害、カテーテルトラブルなどの合併症の危険性があり、より生理的で安全性が高い経口摂取や経腸栄養が可能な場合はそちらを優先させる、あるいはHPN中でも経口摂取や経腸栄養へ移行する可能性を常に求めることが望ましい事です。

 

 

まとめ

食事は生きていく上で年齢、男女差など関係なく重要な事で高齢者は加齢とともに噛む力や飲みこむ力など身体機能が低下して食事の量も減り栄養不足になり体力の低下にも繋がります。経鼻経管栄誉法やIVHに頼る前に自然に「噛む」「飲み込む」ができおいしさを実感できるように普段から少しづつリハビリしておく事も必要では?

 

介護の相談を受けて報酬がもらえるサービス?

会社勤めの方が家族の介護を理由に辞めてしまう【介護離職】そんな人の介護の相談に乗るだけで報酬がもらえちゃうサービスを紹介します!

空いた時間でお小遣いが稼げ、スキルや資格を活かせるサービス【JOJOS】の登録はこちら!

jojoschatbanner

 

友だち追加
LINEからのご登録はこちら!

 
関連記事

訪問看護とは どんな内容?料金は?

訪問看護で介護保険は使えるの?何が違うの?

介護相談の相手をして報酬がもらえる!

介護に困っている働いている人向けの介護相談、マッチングアプリ【JOJOS】 相談に乗るだけで報酬がもらえるので空いてる時間で自分のスキルを活用できます。

登録はこちら