高齢者を疑似体験して介護に活かす!メリット、デメリットは?

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長寿高齢社会の中、老化に伴う高齢者の身体機能の低下や日常生活の困難さを疑似的に体験する高齢者疑似体験は実際に学校や職場、催しなどで一度は体験している人も多いのではないでしょうか。
また、体験はしていなくても映像やテレビのニュースなどで目にしたことがあるかもしれませんね。
高齢者疑似体験は高齢者の身体のことや気持ちを知る上で有用だと考えられ、教育現場や企業の研修・製品開発部門で導入されています。 高齢者疑似体験について詳しく見ていきましょう。

 

高齢者を疑似体験とは

高齢者疑似体験とは、疑似体験装具(ヘッドホーンや特殊眼鏡、手足の重りなど)を装着して、日常生活動作を擬似的に体験することにより、加齢による身体的な変化(筋力、視力、聴力などの低下)を知り、高齢者の気持ちや介護方法、高齢者とのコミュニケーションの取り方を体験的に学ぶことをいいます。
高齢者疑似体験に使用するセット内容と動作の目的は主に以下のようになっています。

■高齢者疑似体験セット内容

・聴力を体験・・・ヘッドホーン

聴力は20歳くらいから低下が始まりますが、難聴の自覚は50歳過ぎごろからです。
ヘッドホーンをつけることで高音性の難聴などを再現します。言葉の明瞭度が落ち、内容の聞きづらさを体験します。

・視力を体験・・・眼鏡

一般的に老眼は40歳くらいから始まるとされています。加齢から生じる白内障によって起る色覚変化(ぼやけて見える機能や視野の狭窄)などを体験します。

・体の動かしにくさを体験・・・おもりやサポーター

加重チョッキやリュック(おもり入り)を身につけて加齢とともに筋力が低下する現象を体験します。加齢にともなう前かがみの姿勢などを再現します。
おもり入りの肘や膝のサポーターを関節に固定して、手首や足首に重りをつけることで、筋力の低下によって関節角度の動きの変化や骨格、肩関節の変化や前かがみの姿勢から起こる手の挙上がしにくくなる状態などを体験します。

・感覚の鈍さを体験・・・手袋

手袋をはくことにより手の触覚、圧覚、温覚などの変化を再現し、細かい作業がしにくい、物が掴みにくい、掴んだものを落しやすいなどの状態を体験します。

・歩きにくさを体験・・・靴型サポーター

足首の関節に靴型サポーターをつけることで、足関節が半固定され、歩くときにつま先が上がらず、つまずきやすくなる状態などを体験します。

・安全効果の体験・・・杖

不自由になった体を安定させるために支える用具です。安全効果などを体験します。杖は何も装着していないほうの手で持ちます。

■疑似体験セットを装着して具体的に体験する日常動作

1.階段の昇降やエレベーターの使用
2.浴槽の出入り
3.お箸やスプーンを使って碁石の移動
4.時刻表や新聞を読む
5.ボール投げ
6.財布からのお金の出し入れ
7.ペットボトルのふたを取りジュースをコップに定量注ぐ

これらの高齢者疑似体験を通して、「思っていた以上に体が不自由で生活上の支障が多く、細かい点にも目配りが必要でそこに自分が気付ける様になりたい」などの感想がよくきかれています。私たちが普段、なんの不自由もなくできていることや無意識であることが高齢者になるとスムーズにできなかったり違和感を感じているということを体験を通じて知ることができるのです。

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高齢者を疑似体験と介護

高齢者疑似体験は実際の介護に生かすことができるため、目的を持って体験に臨むと良いでしょう。
その目的と、疑似体験が介護する際の意識にどのようにつながるかを大きく3つに分けて紹介します。

1.高齢者の心を推察する

グッズを身につけることによって、手足が上げにくかったり屈伸がきかなくなったりします。 また、耳が遠く目も白内障のためかすみ、見えにくいということもわかります。そうした身体機能の低下を体感することを通して、高齢者の心理状態を推測し、高齢者を理解したり気持ちを汲み取ることができますので、介助するときにも相手の気持ちになって行うという意識ができるでしょう。

2.介助者の役割を理解する

実際に自分が「高齢者」を体験することで介助される側、介助する側にも個人差があることに気がつきます。疑似体験では高齢者や介護者の役割を通して、介護者として、どうサポートするのが適切なのか、自分なりのノウハウを見つけるきっかけになります。

3. バリアフリーの環境づくりを推進する

疑似体験を通して「高い位置にあるものは見えにくい」、「自動販売機に硬貨を入れにくい」などといったことがわかるでしょう。この体験をもとに、バリアフリー、ユニバーサルデザインの社会環境づくりを推進していくための方法を見つけていきましょう。また、高齢者に優しい商品、サービスの開発にも役立ちます。
住み慣れた自宅でも道具の置き場所や少しの工夫を心がけることができるようになるでしょう。

高齢者を疑似体験をするメリット、注意点

高齢者疑似体験をするメリットとデメリット及び注意点についてみていきましょう。

■高齢者疑似体験のメリット

・自身が体験することで高齢者の「体」「動き」「気持ち」を感じることができます。「動き」に関しては以下に不自由かということがインプットされるでしょう。

■高齢者疑似体験のデメリット及び注意点

・メリットで挙げたことに関して、逆に「高齢者とはこういうものである」という先入観になってしまうことです。高齢者といっても個々に状態や価値観は異なるので、疑似体験のみでひとくくりに考えてしまうといざ、介護や支援をする際に個別のケアや本人の状態の把握や意向を見落としてしまう可能性があります。高齢者の疑似体験をしたがために先入観から独りよがりの判断基準をもってしまわないようにしましょう。

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まとめ

現代は少子高齢化社会にあって、高齢者の数が年々増加しています。一方で核家族化のために実際に高齢者と関わる機会や身内であっても祖父母とよく話す関係性にないという社会でもあります。
介護保険の普及で介護サービスによる介護分担が進み、自宅介護を経ずに介護施設のお世話になる家庭も多くなっていますので自宅介護をしているケースも減少しています。
しかし、深刻な少子化問題では、いずれ介護サービス事業においても介護の担い手不足になっていきます。その対策のひとつとして地域包括ケアシステムが始まっています。このシステムでは、これから目指す社会として多様な職種や人々の助けや支え合いで介護が必要になっても、地域全体で支え合う地域つくりが始まっています。
これからは、高齢者は私たちにとって身内でなくても身近な存在であると意識していかないといけません。また、私たち自身も介護が必要となったとき、身内に限らず支援を受けることになるかもしれません。
相互の助け合いができる社会の構築の真っただ中にある今、高齢者疑似体験は誰もがしておいた方がよいと言えるでしょう。

 

 

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