特別養護老人ホーム(特養)の空室増加は「要介護3以上の原則」が影響!

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特別養護老人ホーム(以下、特養)といえば、入所するには何年も待つなんてイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実は近年、特養の中でも空室率が高くなっているケースが増えていることをご存知ですか?今回は特養の空室増加の原因である、「要介護3以上の原則」について触れたいと思います。

介護保険法改正で特養に入所できるのは要介護3以上が基準に

従来、特養への入所には「65歳以上かつ要介護1以上」に該当する方であれば申し込みが可能でした。

ところが、平成27年4月より介護保険法の改正で、「原則要介護3以上」の方を特養に入所できる条件として再定義される事となりました。

もちろん、要介護1・2の方であってもやむを得ない事情がある場合に限り特例として入所することができますが、従来と比較して条件が厳しくなったことは事実です。

この介護保険法の改正により、今まで特養に入所できていたであろう要介護1・2の方が入所する事ができなくなった事で、特養側も要介護3以上の方のみ受け入れる事ができず、空室が発生する事態となっています。

しかも、空率率は特に地方で高まる傾向にあります。空室があるからといって、要介護2以下の入所希望者を入所させる事も困難です。

平成26年時点で待機老人は52万人いると言われ5年前より10万人も増加している一方、このような空室を埋める事ができずに苦しんでいる特養が存在するという矛盾が生まれているのです。

 

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要介護認定の重み

そもそも「要介護3」の認定基準とは何なのでしょうか?

以前、当メディアでも取り上げた通り

介護認定ってよくわからない。。介護保険が利用できるまでを紹介します!

要介護認定には一定の基準が設けられています。

その中で「要介護認定3」とは、要介護認定基準時間が70分以上90分未満、又はこれに相当すると認められる状態である事が示されています。従

来は、特養への入所条件として要介護1以上であれば権利があったものの、現在では要介護3以上の認定でないと条件をクリアする事ができません。

要介護認定が一つ違うだけで負担額や受けられるサービスが大きく異なってくる為、中には認定判定に対して不満を抱くケースも少なくありません。人が人を判断するという制度の難しさがこのような事態を生み出しています。

 

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まだまだ多い特養入所の課題

待機児童よりも待機老人が多くなると言われている昨今、要介護認定者の入所問題解決は喫緊の課題です。

特養は介護保険から運営費用が捻出されるため、入所希望者の数に合わせて施設を増やす事も容易ではありません。

特に需要が高い都心部に関しては、地価の高騰と建設用地の確保の難しさがより事態を深刻化させています。かといって、要介護3以上が入所条件と定められている現在、入所させたくてもできない特養も増えています。待機老人の問題は、もはや特養だけで解決することは困難な時代に突入しているのです。

いろいろな選択肢の検討を

特養の入所条件が要介護3以上と定められたように、時代の流れとともに法や制度はこくこくと変化していきます。いざ身近な人に介護が必要となったとき、特養に限らず複数の選択肢を検討する事ができるよう、常に情報収集する事が大事です。

特養以外にも在宅介護やデイサービスなどがあり、最近では低額で利用できる有料老人ホームも登場してきています。

 

まとめ

悩んだり迷ったりしたときは、ケアマネージャーに相談するなど状況に応じて最適な判断ができるよう準備しておきたいですね。

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