介護ビジネスの課題をあげてみる!取り巻く状況は?

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甘く見ると危ない!介護ビジネスの課題。
超高齢化社会を迎える日本では介護に関する様々なニーズから様々な商品やサービスが開発されています。しかし大手有名企業が参入してもうまくいかずに撤退している厳しい業界でもあります。今後の介護ビジネスを考えるなかで、どのような課題があるのでしょうか。

介護ビジネスとは

2つの介護ビジネス

介護ビジネスは大きく分けて2つあります。簡単に言うと介護保険の介護報酬で運営する指定介護事業者と、それ以外の介護に関わるサービスを提供する事業者です。

指定介護事業者のビジネス

特徴1:収入
主な収入源は介護保険制度の規定による介護報酬です。介護報酬の内訳は基本的に9割が介護保険、1割が利用者負担です。そのため貸し倒れのリスクは少なく安定しやすい収入源です。ただ介護保険に依存しているため収入の増減は介護保険制度の内容に左右されやすい特徴があります。介護保険は3年毎に見直しが行われるため制度の変更に合わせて事業計画を見直していく必要があります。
特徴2:運営
介護保険の指定事業所は運営基準が細かく定められています。そのため事業内容の自由度は少なく、限られた方法の中で運営していくことになります。適切なサービスを提供しているかどうか定期的に行政からチェック(監査)を受けながらの運営になります。

指定介護事業者以外のビジネス

特徴1:収入
収入源は介護保険の介護報酬のような規定はありませんが、補助金等の関係で全く関係がないわけでもありません。事業の種類としては配食サービス、介護用品、リフォームなどがありますがどのくらいの範囲で補助金が使えるのか、いくらくらいの補助金が受けられるのかというところで収入に関係してきます。介護保険の地域事業の方針においても必要なサービスの方向性が変われば需要の形も変わってきます。
特徴2:運営
指定介護保険事業所のような厳しい運営基準はなく、価格や運営方法、コストの調整などもしやすく自由度は高いです。ただし介護報酬のように安定した収入源がありません。運営の方向性などは慎重に見極める必要があります。

 

 

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介護ビジネスを取り巻く現状

超高齢化社会

これから団塊の世代と呼ばれる人々が高齢化し、高齢者の数は更に増える見通しです。それに対して少子化により若い働き手が減っています。今後も共働きや核家族化により家庭での介護力低下は進み、介護の助けを必要とする人が増えています。介護の事業規模は既に9兆円を超えていて、今後も10兆円規模へと拡大していくとされています。

高齢者世帯の増加

核家族化が進むことで高齢者夫婦のみの世帯や高齢者の独居も増えています。高齢者のみの世帯の場合、買い物など外出が難しくなります。そのため移動販売や食材や商品の配達サービス、訪問サービスの需要が増加しています。また、体調の急変時、緊急時や防犯などの連絡や見守りシステムの開発も注目されています。

人手不足

介護業界は慢性的な人手不足となっています。事業所を開いても人手が足りずに運営できないということも起きています。背景には介護職員の待遇の悪さや重労働、責任の重さなどがあります。それを補うために外国人を介護人材として育てていくという事業が推進されています。
各企業、事業者は人材を安定させる方法や人材確保の効率的な方法を模索しています。

認知症の増加

認知症の増加の背景には医療の進歩による高齢者の増加や、「認知症」という言葉が広く知られるようになったことで、今まで気付かなかった認知症の人が明るみになってきていることが挙げられます。
認知症介護が必要とされる背景には核家族化、共働きや晩婚、少子化により家庭で介護をできる人が減っていることも理由の一つとして考えられます。認知症の介護問題は深刻で、虐待や殺害、心中なども起きています。更に介護をする人がいなかったり認知症であることに気づいてくれる人がおらず、外に出て電車と接触事故を起こしたり、高速道路を逆走したり事故を起こしたりという事故も増え、社会問題になっています。
家族だけでなく地域や社会でも認知症介護に対する様々な面での需要が高まっています。

 

介護ビジネスの課題

職員の数と質の確保

介護業界は慢性的な人手不足です。介護保険事業所での求人倍率は2.5倍という状況です。募集をかけても1人面接に来れば良いというくらい人が集まりにくくなっています。事業者側も人員が足りないと事業を運営できないのでどんな人材でも採用しなければならず、質の確保も難しい状況にあります。介護保険事業所を立ち上げる際は利用者等の需要だけでなく、職員が集まりやすい、通いやすい立地や、安定して長く続けてもらうためのシステムやルール作り、やりがいを持てる職場環境なども十分に考慮する必要があります。

介護職員の待遇改善

介護職は「きつい」「汚い」「給料がやすい」の3Kとも言われています。

「きつい」

人手不足や介護保険で人員配置が限られているため少ない人数で多数の利用者の介護を行わなければなりません。その中で薬の取り扱いや転倒や転落などの事故、急変による死亡などが多く人の命を扱う責任も重い仕事です。また夜勤など長時間の労働、不規則な労働時間などもあり身体的不調を訴えて辞めていく職員も多くいます。

「汚い」

トイレや入浴など排泄物などに触れる機会が多くあります。さらに高齢者はいろいろな病気や怪我を抱えている人が多いので、血液や菌、ウィルスなど感染症にも気をつけなければいけません。

「給料がやすい」

収入が介護保険制度に依存しているため利益を増やすことが難しい業種です。また国も社会保障費の増大から介護報酬は減算傾向にあります。労働の量や負っている責任に比べて給料が安いのではないかと言われています。
現在でも「処遇改善手当」のような給与面での改善策がとられていますが、今後は人員配置や労働時間、職員の安全・衛生確保など働く環境についても改善が必要とされています。

 

 

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介護ビジネスのこれから

需要の増加

高齢者が増加し家庭で介護の担い手が減っている現代社会において、今後も介護に対する需要は増加すると見込まれています。要介護者にサービスを提供する介護サービスだけではなく、介護を必要とする家族や介護を予防しようとする人たちなど介護ビジネスとしてサービスを必要としている人はたくさんいます。

介護保険制度の動向

介護保険では施設への入所や要介護度の重度者にとてもお金がかかります。介護保険の予算はどんどん膨れ上がり、今後維持できなくなる可能性もあるのが現状です。
介護をできるだけ必要としない状態を維持してもらうための予防支援に力を注いだり、家族が家で介護をできるような支援を行っています。健康寿命を延ばし、介護保険が維持できるような形を模索しています。

介護職員の賃金アップ

介護職員を確保、定着することを目的とした賃金アップは今後も行われると思われます。普通の会社で会社の利益が増えれば社員の給料も上がります。しかし介護保険は各事業所の利益を上げさせるだけの余裕がありません。そのため今後も介護報酬は減らしながら介護職員の給料を増やすとう方法で賃金アップを図っていくと思われます。

介護ロボットの開発

介護職員の不足や負担軽減を目的として介護ロボットの開発も推進されています。移動や移乗をサポートしてくれるロボットだけではなく、利用者の話し相手や心のケアを目的としたロボットも開発されていて、現在も介護現場での導入が進んでいます。

加算主義

介護報酬は必要なところに必要なだけ、きちんとやったところにお金を使うという方針で、加算による算定が増えている傾向があります。

大規模施設による効率化で予算を削減

限られた社会保障費を効率的に運用するために、コストのかからない大規模な介護事業所が優遇される傾向があります。

注意点

都市部以外では利用者の取り合い

高齢者が増加している中、連日ニュースでも介護難民や入所待ちの話題が流れています。しかし実際に都市部以外の介護事業所では利用者が不足している「利用者の取り合い」が起きています。入所待ちのデータなどは複数施設に申し込んでいる重複数などは数えられていません。このような状況は国も上手く把握しきれていない部分があり、介護施設が乱立して人より建物が多いという状態になっているところもあります。
事業の拡大や介護事業に新しく参入する場合はその地域の状況をしっかりと調査する必要があります。

介護保険の動向に注目

指定介護事業所はもちろんのこと、それ以外の介護ビジネスでも介護保険の動向には少なからず影響を受けます。特に介護報酬に依存しない介護ビジネスは介護保険の動向が変わったことによってその収入源を失ってしまうこともあります。
介護保険の成り立ちから今までの経緯、今後の動向などはしっかりと把握して法改正の変化に対応できるようにしておくことが大切です。

 

 

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まとめ

介護ビジネスは課題もたくさんありますが、高齢者は確実に増加し助けを必要とする人たちも増加していきます。世の中や人が何を求めて何を必要としているのか、自分たちがどのような役に立てるのかを考えることで新しいビジネスチャンスもたくさんある業界とも言えるのではないでしょうか。

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