尿失禁はどうしたらいいの?原因は?対策は?

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尿失禁とは、自分が排尿をしようと思っていないときに尿がでてくる状態をいいます。
日常生活を営む上で不快や不自由をもたらします。
女性の3、4人に1人が尿失禁を経験していると言われ、加齢や病気による尿失禁は男性にも多くみられます。
尿失禁に対しての受診や人に相談することにためらいがある人も多く、ある程度の年齢になると仕方がないと考える方も多いようですが、実際には予防や治療のできる病気です。
尿失禁についての知識を深めましょう。

尿失禁とは

尿失禁とは自分の意志とは関係なく尿がもれてしまうことです。よく、テレビのCMなどで「軽い尿漏れ、外出に安心・・・」という文言で失禁パンツや下着にあてて使うパットの宣伝を見たり聞いたりしますね。実際に悩んでいる人は実は多いのでしょう。
尿失禁の状態や原因に応じてきちんと受診した方が良い場合もあるでしょう。尿失禁についての知識を深め予防と対策について考えていきましょう。

 

 

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尿失禁の症状

尿失禁にはいくつかの症状と種類があります。
大きく別けると、以下の4つに分類されます。

4つの分類

(1)腹圧性尿失禁
(2)切迫性尿失禁
(3)溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
(4)機能性尿失禁

(1)腹圧性尿失禁

急に立ち上がった時や咳やくしゃみをした時に、お腹に力が入った際に尿がもれてしまう失禁です。

(2)切迫性尿失禁

急に尿がしたくなり我慢できずに漏れてしまう失禁です。

(3)溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ出てきてしまう失禁です。

(4)機能性尿失禁

排尿機能は正常でも、身体機能・運動機能の低下や認知症などが原因でおこる失禁です。歩行障害がありトイレまで間に合わない、認知症のためにトイレで排尿できないなどです。

尿失禁の原因

先にふれた4種類の失禁についてその原因を見ていきましょう。

(1)腹圧性尿失禁

女性に多く見られ、加齢や出産を契機に起きることがあります。骨盤底筋群という尿道括約筋を含んだ主に尿道や尿道まわりに異常があり、 筋肉が緩むためにおこります。

(2)切迫性尿失禁

不随意の膀胱収縮を伴い膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感や切迫性尿失禁をきたしてしまいます。男性では前立腺肥大症も切迫性尿失禁の原因になります。

(3)溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

排出障害が基礎疾患としてあり、尿閉状態となり尿が溢れる状態になってしまいます。排尿障害を起こす代表的な疾患は、前立腺肥大症です。男性に多くみられます。

(4)機能性尿失禁

運動機能の障害や、認知症などのためにトイレに間に合わない、あるいはトイレが分からない、排泄行為が認識できないなどの理由で起きることがあります。排尿機能自体に異常はありません。

尿失禁の対策と予防

では、失禁の対策と予防についてみていきましょう。そのためにも先に尿失禁を引き起こす排尿障害と症状を以下にまとめておきます。

<排尿障害の分類と尿失禁の種類との関係>

尿が漏れる   →溜められずに漏れる(蓄尿障害)→腹圧性、切迫性、夜尿症尿失禁
(尿失禁)    →出にくくて漏れる(排尿障害)→溢流性尿失禁
→環境が悪いので漏れる(環境障害)→機能性尿失禁

ではそれぞれの症状にあった予防策を考えていきましょう。

■腹圧性尿失禁

膀胱や尿道の支えを強くするために骨盤底筋という筋肉を自分で鍛える訓練を行うと効果的です。(=骨盤底筋訓練)といいます。

【具体的な方法】①腹式呼吸や軽い準備体操で全身をリラックスさせます。
②肛門や尿道・膣だけを5秒間強くしめ、次いでゆっくりゆるめます。これを20回繰り返します。
③,②の運動を朝、昼、夕、寝る前と4回にわけて毎日行います。

■切迫性尿失禁

頻尿が伴うことが多く、トイレに通う回数が多いです。切迫性尿失禁の治療には薬が効果的ですが、頻尿は膀胱が小さくなっている可能性が大きいので、膀胱を広げる訓練が役に立ちます。膀胱は伸び縮みが比較的自由なので、漏れを予防する意味で早めにトイレに行く習慣を続けていると、膀胱はだんだん小さくなっていきます。したがって、尿がためにくくなってしまうので膀胱が広くなるような運動が効果的です。

【具体的な方法】

なるべく尿意を我慢し、何度目か尿意が落ちついた所で急がず、我慢しながらトイレに行くようにします。毎日繰り返すと膀胱に少しずつ溜められるようになってゆきます。

①5分から15分と徐々に我慢の時間をのばすように意識します。
②一回の排尿量として200 ccから400 cc程度出せるまで訓練を続けましょう。
③3時間の間隔があけられるようになれば、排尿を自分の意志でコントロールできるようになったといえます。

■溢流性尿失禁

尿が膀胱にいっぱいになり、少量ずつ溢れてしまうタイプを溢流性(いつりゅうせい)尿失禁と言います。なぜ溢れるのか原因をはっきりさせることが肝心です。残尿がある場合は医師の診断を仰ぐとともに、尿を出し切ることが肝心です。

【具体的な方法】

残尿を減らすことができれば尿失禁も治ります。

方法①毎回尿を出しきるようにお腹を押したり、少し前かがみになって腹圧をかけて尿を出し切る気持ちで排尿することをしましょう。
方法②膀胱を縮ませる薬が有効な場合があります。
方法③どうしても残尿がある場合は、自己導尿をする方法もあります。導尿は一日に3回から6回の割合で定期的に柔らかい管(カテーテル)を尿道から膀胱に入れて、その都度尿を取り除く方法です。自分でできない時は家族の人が行うこともあります。

■機能性失禁

環境が原因で起きる失禁であるため、環境の工夫や用具が役に立ちます。

【具体的な方法】

運動機能が原因の場合
方法①治療・機能回復訓練(リハビリテーション)
痛みの治療や筋力トレーニングなど、治療や機能訓練で治せるもののあります。
方法②トイレ動作の工夫
寝たきりの人でも、練習によって座ることや立つことができるようになる場合もあります。
方法③介助方法の習得・工夫
介護者が適切な介助方法でできているかの見直しをしましょう。
方法④住環境の整備
手すりをつける、段差解消、動作のしやすさや安定性が高まるようにトイレを改修するなど、住環境整備が効果的なこともあります。
方法⑤福祉用具の活用
適切な用具を選択して手足の動きの補助が可能になり、安定した排泄動作ができます。

注意点

ここまで、主に運動や環境について尿失禁の予防方法をまとめてきました。
最後に注意点として特に食事についてまとめておきます。

【尿失禁と食事の注意点】

■便秘の解消

便が大腸にたまっていると膀胱機能が不安定になり、それが原因で尿漏れが起きることもあります。
便秘解消に努めましょう。便秘の解消には食物繊維の多い野菜類、海草類、豆類、きのこ類、乳酸菌(ヨーグルトなど)等を摂取するようにしましょう。

■水分摂取

水分摂取が多すぎても少なすぎても失禁につながる可能性があります。食事以外で2000ccを越える方一般的には多すぎると思われます。しかし、少なすぎると膀胱にたまる尿の量が少なくなり、少ない量の排尿を繰り返す傾向になりやすく、尿が濃くなるため膀胱が刺激され尿意が強くなるとも云われています。1日の水分摂取量は1000cc程度が適量でしょう。

■肥満防止

太っているといつも腹腔内や骨盤腔内の圧力が高く、骨盤低には大きな力がかかり続けます。尿漏れの量も多くなるので、肥満の解消をすることは重要です。食べ過ぎに注意しましょう。

 

 

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まとめ

尿失禁は高齢者でより多くみられるものの、加齢に伴う正常な変化ではありません。尿失禁は、その人の生活の質を大きく低下させる可能性があるため、尿失禁がみられる人は医師の診察を受ける必要があります。
尿失禁が気になって水分摂取を控えすぎたり、外出しなくなってしまうと心身に悪影響が及ぶことも考えられます。
予防と必要な場合は受診をするようにしましょう。

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