物盗られ妄想の対処はどうしたらいいの?原因と対策は?

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認知症の高齢者で特に女性に多い症状が物盗られ妄想です。貯金通帳や宝石類などの大事なものを盗られたと思い込んでしまうのです。実は、どこかに移動しているのに、それを忘れてしまうので、探すこともなく盗られたと思い込んでしまうのです。盗られ妄想は、認知症になった人の中で特にアルツハイマー型認知症に多いとされています。

 

物盗られ妄想とは

物盗られ妄想の特徴として、実際は自分がどこかに移動したり、入れてしまったりしたことを忘れているにもかかわらず、預金通帳や財布の現金、宝石類を盗られたと思い込むことです。認知症の人の15%ほどには妄想が見られ、妄想の出る人のうち90%近くが物盗られ妄想であるという調査結果が出ています。
物盗られ妄想のよくあるパターンは、自分がなくしたと思うのではなくて、誰かが盗んだと思い込むことです。その時に、近くにいた人がとったということになるのです。それは、盗った対象になる人は介護している家族であったりヘルパーであったりします。遠い人より身近でいつもお世話をしている人が「物を盗られた」人の対象となってしまうのです。
施設入所の人の場合でも取られ妄想が起きて、ケアワーカーや別の入所者が盗んだ犯人とされてしまいます。ケアワーカーが盗んだ対象になった場合、他の入所者からも犯人扱いされてしまうことがあります。入所者が盗んだ対象になった場合は難しい結果になる場合があります。
トラブルにならないように、ケアワーカーは失ったものを一緒に探したり、他の利用者に影響が及ばないように気を配ったりしなくてはなりません。盗られ妄想は家族やケアワーカーやヘルパーにとって対応が難しいと感じるケースです。

 

 

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物盗られ妄想の原因

記憶障害のため

認知症になると、中核症状の記憶障害がでてくるので、したことや片付けた場所を忘れてしまいます。比較的、動き回れる認知症の初期に多く見られています。自分は物忘れが多くどこに入れたかわからないという自覚がある時は、自分で探すのですが、記憶障害と、自分が過去にあったことなどが要因として、盗られたと思うようになります。
例えば、若いころはお金の苦労をしてきたとかご主人が浪費家だったなどでお金の管理をせざるを得なかったという人が認知症になって盗られ妄想が出たというケースがありました。

不安感や孤独感などの精神的なものが要因

身体が動かなくなってきて、先のことが不安になってきて、年齢を重ねるごとに財産が減ってくるなどのことが重なってくると、次第に不安が増していき、精神的なストレスが増えてきて、財布を盗られたとか通帳がなくなったということになるのです。

 

物盗られ妄想の予防と対策

穏やかに接し、相手の話に共感し、不安な気持ちをなくす

認知症になると、初期の時は進行していく物忘れや色々なことができなくなることに不安を抱いています。そのため、寂しい、かまってほしいなどの気持ちが知らず知らずにうちに撮られ妄想となってしまいます。
そのため、気持ちを安定させるために、普段から話を穏やかに聞く、散歩に一緒にでる、調理や掃除などできることを一緒に行うなどで、不安を取り除くことがあります。

専門的な介護を受ける

家族は盗られ妄想がでて、家族が盗ったということになるとそれだけで介護をすることが参ってしまいます。そのため、訪問介護サービスなどの専門的な人の介護を受けて、少し離れることも家族の負担を軽減する方法です。
以前から友人や近所の人と接することが好きな人はデイサービスなどを利用して、人と接する機会が増えると認知症が良い方向に向かうことがあります。

物忘れ外来を受診する

初期の認知症の場合、物忘れ外来を受診して妄想の発生原因を見てもらいます。脳の病気や身体的な疾患から妄想が起きる場合や環境の変化など、住み慣れた環境が突然変わることなどが原因の時もあります。物忘れ外来で、医師により薬など適切な処方をしてもらうなどで症状が改善することがあります。

本人の言うことに耳を傾ける

「あなたが盗った」と泥棒扱いされると誰しもがそんなことはないと否定してしまします。その時に、肯定も否定もせずに相手の言ったことをそのまま聞き返します。例えば、「あなたがネックレスを持っていった」と言ったら「ネックレスがなくなったの?」と聞き返します。「一緒に探しましょう」と言って本人と一緒に探します。一緒に探して、こちらが見つけても本人が見つけたようにします。

生き甲斐をつくる

認知症になっても今まで培ってきた生活習慣があります。例えば、仏壇にご飯や花を供える、選択した物を畳む、煮物の味付けをしてもらうなど、生きがいを見いだせるようにしてあげることです。「してくれてありがとう」と、いつも感謝の言葉を述べると必要とされていると感じ、不安がなくなり自信にも繋がります。

 

 

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物盗られ妄想の注意点

物盗られ妄想の人の所にホームヘルパーとして入る場合の注意点

物盗られ妄想の人の所へヘルパーとして入る場合、できる限りバッグや財布などは利用者の近くにおいておくこと、掃除をするなど広い範囲の掃除を行うときは必ずドアを開けて掃除をしていることが見えるようにしておくなどで本人が安心するようにします。
利用者によっては、ヘルパーが厚化粧できれいにしていると、それをいつの間にか盗られ妄想と置き換えることがあります。「最近きれいになったから、あの人が高級な時計やネックレスを盗んだ」という利用者のケースがありました。髪をきちっとして清潔にした服装で介護をすることは大事ですが、派手にならないようにして目立つ化粧や香水などは避けた方がいいでしょう。
着替えなどで利用者の服を出すときは、どの服を着るか一緒にタンスの引き出しを開けて利用者に選んでもらうようにします。本人がかかわり、自分でできることをすることによって納得してもらうようにします。

入所している利用者が盗られ妄想になった時

盗られたかどうかという話に対してではなく、具体的に身の回りで無くなったものは何か、色や形などを詳しくききます。ベッドの下とか布団の中とか身近にあって見つからなかったこともあります。もし、ケアワーカーの方に盗られ妄想の対象になったとしてもそれを気にする必要はありません。
盗られ妄想の入所者の部屋を掃除する時や利用者の物を整理するときは、見えやすい状態でできることは一緒にするよう心がけると盗られ妄想が良い方向に進みことがあります。他の入所者が盗られ妄想の対象になっている場合は、部屋替えなど、その人と少し距離を置くことも一つの策です。
もし、一人のケアワーカーが盗られ妄想の対象者になる場合、スタッフの交代が必要かもしれません。盗られ妄想は、人を変えたら別の人に対象がうつって繰り返すことがあります。対象のスタッフや入所者を変えても変えても繰り返すことがあります。その場合、医師と相談の上、適切な診断が必要になります。

 

 

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まとめ

物盗られ妄想は、初期の認知症の女性の高齢者によくある症状で、認知症の中核症状である記憶障害や脳血管障害などで脳の機能に障害があるなどによっておこります。身近な介護者が盗られ妄想の対象になるため、対応に苦慮することが多いです。早期に受診をすることで認知症の進行を遅らせ、盗られ妄想に対処することができます。

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