異食をしてしまう高齢者、対応策は?原因は?

Pica

高齢になり、認知症になると食べ物以外の物を食べてしまう高齢者がいます。落ちているボタン、ごみ、自分の大便など何でも食べてしまいます。特には、たばこやビニールなどを食べてしまい大変なことになるケースもあります。異食をしてしまう高齢者への対応の仕方や異食しないように予防するための対策があるので参考にしてください。

 

異食とは

異食とは認知症の高齢者によくみられる症状です。特に、認知症の中期以降に見られ、落ちている物をなんでも口に入れてしまいます。例えば、ティッシュ、ごみ、ボタン、ゴム、ビニール袋、土、新聞紙、おむつ、石鹸、ハンドソープ、たばこ、鍵、自分の便など食べ物でないものでも何でも口に運びます。
その高齢者の回りに異食するものを置かないようにしておかないといつも口に運ぶのです。そして、出さずに飲み込んでしまいます。このような状態になると、目を離せず、介護をする人はストレスが溜まり介護に疲れてしまいます。
飲み込んだ物がのどに詰まって窒息するということになりかねません。実際におむつをしている高齢者で、便をしてしまったときに、気持ちが悪いためおむつから手で便を出して食べていて、その上、手が汚れたので壁に擦り付けて居たというケースはよくあることです。

そうなると、介護者がその度に衣類や布団を洗濯し、壁の汚れを掃除してきれいにするという繰り返しで、介護を続けることができなくなったということがあります。認知症でない人でも土や木、壁やレンガを食べる人や血を飲む人など異食をする人がいますが、その人たちはそれが本当においしいと感じて、食べると満足し、満腹感を味わうのです。
しかし、認知症の高齢者の異食の場合は、それが食べものでないと認識ができずに食べてしまい、食べてもそれが食べものではないとわからなくて、出さずに飲み込む、出すことも忘れてしまい全て飲み込むということになるのです。

 

 

kaigo_isyoku

 

 

異食の原因

なぜ、食べ物ではないものを食べてしまうことが起きるのでしょうか。原因はいくつかあります。

認知症の中核症状の失認のため

見たものを正しく認識できないという状態を失認と言います。見ただけでは、それを食べ物か食べ物でないかを認識できない状況です。そのため、何でも口に入れてしまうということになります。認知症が進めば、その行為が日常茶飯事になります。
中期以上の認知症になると、口に入れても何かわからず、そのまま飲み込んでしまいます。すると、窒息することがあります。

お腹がすいている

お腹がすいたと感じられるときは、空腹時に異食が見られていたものが、認知症が進み、満腹になったということが感じられなくなってくると、異食は空腹時以外でも起こります。

心身が体調不良の時

心身の状態が悪い時はストレスがたまり、異食をすることがあります。異食が起きる高齢者のほとんどの人が若いころからよく食べていた人です。そのため、ストレスや体調が悪くてイライラしていると食物でないとわからないので近くにあるものを食べてしまうのです。

認知症でない若い人でもストレスがたまると、ドカ食いしたり、お酒を飲んだりします。それと同じで、食べ物ではないと認識できないので、回りにあるものを何でも口に入れてしまいます。

 

 

nurse1_4_laugh-361x500

 

異食の予防と対策

認知症の高齢者に異食があった場合、どうしたら異食しないように予防できるでしょうか。

異食となるものを目の前に置かない

ベッド回りや高齢者が歩く場所に物を置かないようにします。特に、口に入れられる大きさの物や毒性のあるものは置かないようにします。例えば、のどに詰まりやすいボタンや電池、ビニール袋、消しゴム、石鹸などをおかないようにしましょう。

ティッシュは必要ですが食べてしまうと危険性があります。ティッシュは片づけておいて大判のタオルなどを置いておくといいでしょう。出来るだけ、小さいものはベッドの回りに置かないようにします。クスリは必要の時に介護者が与えるようにして、お菓子も食べるとき渡した方がいいでしょう。
異食をする高齢者の様子をよく観察すると、その人が何を食べるのか、何時に食べるのかが見えてきます。それによって、回りにあるすべてのものを無くすのではなくすのではなくて、本人が不安にならないように異食をするものだけを前に置かないようにすると異食がおさまった人がいます。

心身の状態を良い状態にする

体調が悪い時は、寄り添ってあげて話を聞くとか、イライラしている様子が見られたときは怒らずに笑顔で穏やかに接するだけで安心してイライラが収まることがあります。誰からも相手にされないとますます不安が募り、異食をすることになります。

規則正しいリズム作り

食後に歯を磨く習慣をつけると、食べたという感覚が残り、異食が減ると言われています。食後の異食は満腹中枢がなく、食べた感覚がないためにおこるので、歯磨きや入れ歯の手入れなどの口腔ケアをするといいでしょう。

食事を小分けにし、カロリーの低いおやつを出す

食べたいという欲求が多いので、食事を小分けにして回数を増やし、おやつも数回に分けると、食べる回数がふえるため異食がなくなる可能性があります。異食をする時間をよく観察すると、早朝、起きたときに食事のつもりでおむつを食べるとか置いてあるものをいつも食べるという人がいます。
決まった時間に異食をする人には、その時間帯に一緒にいてあげて散歩をしたり、一緒に台所でお茶を飲んだりするなどで異食がおさまることがあります。

専門家に相談する

専門家に相談することで、介護負担を軽減することができます。

①精神科の医師の受診を受ける

精神科の医師に相談すると、適切な薬を処方してもらえて、本人が安心して落ち着く場合があります。

②ケアマネージャーに相談する

介護保険認定を受けているなら、ケアマネージャーに相談すると、訪問介護やデイサービス、ショートステイなど介護負担を考えた居宅サービス計画書を作成し、それに基づいたサービスを受けることができます。

特に、介護者の負担軽減も考えたデイサービスやショートステイなどの利用をすることで、在宅で長く介護をすることができます。介護認定を受けていないなら、市町村の介護課や地域包括支援センターに相談をすると、介護認定を受ける手続きや暫定で早く介護サービスを受けられます。

 

異食したときの注意点

異食したときは無理に口を開けない

もし、異食してしまったときは慌てて口を開かせて出そうとしがちですが、そうすると、噛まれてしまいかえって口を開かないことになります。無理に口を開けるのではなくて、おやつなどの食べ物をあげて口の中を見てみましょう。歯を磨くことも口の中の物を出してもらえる一つの方法です。

異食して苦しそうなら

食べたものが喉に詰まると話せなくなるので、手でのどをつかむサイン、つまりチョークサインが現れます。また、胸をたたいて苦しいということを訴えます。のどに詰まったままだと、チアノーゼが現れ、顔色が蒼くなってきます。
異食で恐いのは、窒息と中毒になるものを食べた時です。その時は医師に連絡し、すぐに来てもらうか救急車を呼んで対応しましょう。そして、到着するまでの間、背中から抱えて背中をたたいて吐き出させるなど応急処置をする必要があります。
早急にものを出さなくてはならない時は、利き手でない方の親指と人差指を交差させて本人の口を開かせます。そして、利き手の人差指をほほの内側に入れて異物を取り出します。

 

 

ojigi_nurse_man

 

 

まとめ

認知症の高齢者の中核的症状として異食が現われることがあります。食べ物でないものを口に何でも入れてしまい、吐き出さずに飲み込んでしまいます。そのため、のどに詰まって窒息したり、中毒性の物を飲み込んで大変なことになったりする場合があります。介護をする人は、一人で抱え込まずに精神科の医師やケアマネージャーに相談すると、介護の負担が軽減され、適切なアドバイスを受けられます。

要介護者と直接つながる新しいサービス

事業所を通さない介護で時給2000円が稼げる新しいお仕事をしてみませんか?

登録はこちら