認知症の事故ってどんなのがあるの?種類や原因は?

age, sadness, trouble, problem and people concept - sad senior woman sleeping on pillow at home

高齢者の事故は様々で、その原因も加齢によって感覚が衰えてしまうことや病気によるものなど個人の状況によって異なります。
近年では認知症の方の事故をよく耳にするようになりました。認知症の症状については多くの人に理解されるようになってきました。しかし、介護現場で聞かれるような「突然、介護者の手を振り切って走り出した」「ふいに熱湯に手を入れてやけどをした」「自分のものと人のものとが区別できない」など、予測できない事故やトラブルはたくさん起きています。
認知症の人の症状や行動への理解を深めながら、認知症への対応方法や事故防止について考えていきましょう。

 

認知症の事故とは

介護現場に多い事故といえば、認知症の人も含め転倒・転落が上げられます。認知症の人の事故防止のためには、認知症特有の背景にも目を向けなければなりません。
認知症が進行すると感覚に影響がおよび、動作が不安定になりバランスを崩して転倒することがよく見られます。
また、向精神薬のような安定剤を服用している場合、日中でも覚醒状態が悪く転倒しやすくなることもあります。様々な神経系への影響という意味では、嚥下反射の衰えによる誤嚥事故、窒息などにも注意が必要です。
また、認知症の症状の一つである見当識障害のために自分の身体機能や病気に関することが十分に認識できないため、本来できない動作をしてしまうこともあり結果的に転倒するということもあります。
更に認知症の人の場合、心理的に不安や混乱のさなかにあることがあり、よく理解しないままに衝動的な行動をとってしまうことがあります。そこで身体機能や空間への認識が十分に働かないと、やみくもに動いて転倒などの事故につながってしまいます。
また、この衝動的な行動からから他者への暴力といったトラブルを引き起こしてしまうことも考えられます。

 

 

sick_alzheimer_ojiisan

 

 

認知症の事故の種類と原因

では、認知症という背景をもとに事故に至る場合にはどのような種類があるのでしょうか。先に述べた内容も含めて原因と種類を改めてまとめていきましょう。

■転倒事故

原因

身体機能の衰えと感覚の低下、向精神薬を中心とした服薬による副作用、覚醒不良
衝動的な行動、動作から

■暴力

原因

不安や混乱、理解力・判断力の低下による衝動的行動

■交通事故

原因

身体機能の衰えと感覚の低下、向精神薬を中心とした服薬による副作用、覚醒不良、判断力や反射の低下

■異食

原因

感じたものを正しく認識できない症状(失認)のため、目で見たものが何であるかという知識と結びつかない。食べ物であるか否かが認識できないために本来食べてはいけないものを口に入れる行為。

■誤嚥

原因

向精神薬等の薬の副作用で飲み込む力が衰えてしまい、誤嚥してしまう。

認知症の人と事故の発生の関係

認知症の人は認知症の中核症状である「記憶障害」や「見当識障害」「理解、判断力の障害」「失認・失行・失語」などの症状の進行によって現実の世界がわからなくなってしまうことが多くなります。そのため、不安や混乱の心理に陥りストレスが蓄積し、さまざまな行動として現れます。
たとえば、見当識障害では「自分がなぜここにいるのか」という不安が募るとパニックに陥りやすくなり、家に帰ろうと考えてりその場から離れようとします。これが周囲からは「徘徊」と映るのです。その結果、線路に侵入してしまい電車や車にはねられるという事故につながります。
不安や徘徊は中核症状に対して周辺症状とよばれるもので中核症状が進むと現れる症状です。中核症状が進行しても、周辺症状の悪化を防ぐことで事故リスクを抑えることもできるとされています。

 

 

老人交通事故

 

 

認知症の事故の予防と対策

認知症による事故・トラブルには、その背景を知り、防止策を立てることが重要です。

■これまでの起こった事故・トラブルの原因を究明

認知症を含む介護事故やトラブル全般ではこれまでに起こったケース(ヒヤリハット含む)について、原因をきちんと究明し分析、事故を繰り返さないような防止策を講じておくことが原則です。
特に認知症の方の場合は「いつ何が起こるか分からない」ことを念頭に置かねばなりません。介助者が付きっきりでケアにあたり、事故がないように常に見守るということは現実的には不可能なので事故が起こる原因を究明し先回りをして予防や対処を想定しておきましょう。予測の共有は非常に大切だと言えます。

■周辺症状を抑える対応

認知症の場合、中核症状は誰にでも起こりの進行を防ぐことはできませんが、適切な関りやの環境を整えることで、周辺症状を抑えることはできます。
先に述べましたが、事故やトラブルは周辺症状からもたらされることが多いので、そこで生じている本人の気持ちなどを理解し、受容の気持ちで受け止めることでその症状を和らげることが事故防止につながることでしょう。

 

注意点

最後に、認知症の方の事故の注意点として特に「徘徊」と「交通事故」についてまとめてみましょう。

■徘徊により起こりうる事故

・怪我(転倒、転落)
・行方不明
・交通事故

徘徊に対する注意点、接し方

否定せずに本人の目的にあった優しい声かけをしましょう。
自分の家にいても「家に帰る」などと言い出しても否定せずに「今日は遅いので泊まっていってください」、「ご飯を食べていってください」などの声かけで接することをしてみましょう。否定すると不安が更に深まり、興奮してしまうかもしれません。

徘徊の予防と対処

最近ではGPSを活用した製品や対策がありますので検討してみましょう。

その他の対策

玄関までの導線・・・玄関までの導線上に本人が興味を持つような物や荷物を置く等の工夫

徘徊しないような注意点のまとめ

徘徊という行為が悪化しないようにするためには基本的には玄関に鍵をかけるなどして行動を制限しないことが重要です。行動の制限や、本人の想いを否定することは逆効果だからです。不安やストレスを溜めることは周辺症状を悪化させてしまうのです。

■認知症の方の交通事故

・高速道路の逆送
・ブレーキとアクセルの踏み間違え

交通事故の原因

加齢や認知症になると、自分主体でしか物事を考えられなくなってしまいがちです。そのため周りに対する意識がいかなくなってしまうのです。注意力や集中力も低下しますので危険を察知する能力も衰えてしまいます。
認知症になると正常な判断ができないばかりでなく、本来の目的地を忘れてしまう、運転の操作方法も忘れてしまうかもしれません。

家族の監督責任

認知症の方が交通事故を起こすと、その責任を家族が負う可能性もあり莫大な損害賠償が発生する可能性があります。

認知症になったら運転しない、させない

もしも身内に認知症の疑いがある人がいる場合は運転はさせないように働きかけないといけません。運転免許証の自主返納では、「運転経歴証明書」ともらうことがき、これを提示することで様々なサービスと受けることができます。ホテルの宿泊料の割引や預貯金の金利アップなどお得な特典があります。家族で話し合ってみましょう。

 

 

roujin_haikai_man

 

 

まとめ

厚生労働省の調査によると、2025年には認知症の患者は約700万人に増えると推計されています。65歳以上の5人に1人になる見通しです。
自分を含めて誰が認知症になっても不思議ではありません。認知症に対しての知識、適切な対処法がこれからももっと人とされていけば事故やトラブルを回避できることにつながるでしょう。

要介護者と直接つながる新しいサービス

事業所を通さない介護で時給2000円が稼げる新しいお仕事をしてみませんか?

登録はこちら