高齢者の足のむくみに要注意!?原因は?予防と対策は?

A senior adult woman is at the physical therapists office and if getting her ankle checked.

年齢を重ねると足がむくみやすくなります。高齢者になればなおさらです。しかし「いつものこと」と放置していると思わぬ病気が隠れていることもあります。むくみとはなぜ起こるのでしょうか。その原因や仕組みなども一緒に考えてみましょう。

 

高齢者の足のむくみとは

むくみって何?

体の一部や全体が太ったり筋肉が増えたわけでもないのに太くなっている、膨らんでいるような状態を「むくんでいる」と言われます。むくみとは通常なら循環している体の水分が流れずに溜まってしまうことで体の一部や全体が膨らんでしまう状態です。

むくみなの? 太ったの? 見分け方

ただ足が太くなっただけなのかむくみなのか、簡単に見分ける方法があります。むくんでいると思われる場所を指で数秒押します。指を放した時に押した部分が凹んだまま戻らない場合はむくみです。

むくみって何が起きているの?

むくみとは水が溜まっている状態ですが、針を刺して水を抜くというようなことができません。むくみは水疱のような水の溜まり方とは少し違います。
通常水分は血液とともに体を巡り、毛細血管から各細胞へと受け渡され、古い水分は老廃物とともに排泄されます。しかし何らかの原因でそれがうまくいかなくなったとき、水分が細胞と細胞の間で溜まってしまいます。スポンジが水をすっているような状態になります。それが体の一部や全体で起こるため、ぼってりとふやけたような膨らみ方になります。また皮膚が広がれる限界に達すればパンパンに皮膚が張った状態になります。

なぜ足がむくみやすいの?

水分は重力によって下にたまりやすくなります。人間は基本的に活動しているときは立ったり座ったりしていて足が一番下になります。そのため足が一番むくみやすく、臓器や水分の循環で異常が起きた時にむくみの症状が出やすくなります。

 

 

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高齢者の足のむくみの原因

足の筋肉を使わない

体の血液を送り出すポンプの役割をしているのはどこでしょうか。実は心臓だけではありません。心臓によって送り出された血液は各筋肉の収縮の力も使いながら全身を流れていきます。特にふくらはぎの筋肉は第二の心臓とも言われています。重力によって下に溜まりやすい血液を重力と逆の方向に押し上げる働きをしています。
足の筋肉を使う機会が減ったり、筋力が低下することで足のポンプとしての機能が弱くなり水分がたまりやすくなります。

座りっぱなし

高齢者は腰膝等の痛みや筋力の低下で歩く機会が減ったり、車椅子を利用して座っている時間が長くなりがちです。足の筋肉を使うことが少なくなるのでポンプの作用が弱くなり足がむくみやすくなります。

冷え

体が冷えると血管も収縮します。体を巡る血液の循環も悪くなるので水分の排出がうまくいかなくなり体がむくみやすくなります。

塩分、水分などの取りすぎ

塩分は体に水分を取り込もうとする働きがあります。体の水分が増えるとそれを排出する機能が間に合わないことで水分が体にたまっていきます。行き場をなくした水分はむくみとなって現れます。

内蔵、循環器の機能低下・老化

水分がうまく体をめぐるようにする循環器や排泄のための臓器の機能が低下しているとそれだけ水分をうまく排出できなくなります。病気とまではいかなくても老化によりこれらの機能が低下してむくみが起きやすくなります。

病気

むくみは体の異常を知らせるサインでもあります。高齢者の場合は特に急激に強いむくみが出た時は臓器や循環器などに異常が起きている場合があります。高齢者で足の強いむくみ等がある場合、他にも何か目立った症状がないかなどよく観察すると病気の早期発見につながることもあります。

薬の副作用

薬の副作用でむくみの症状を引き起こす場合があります。薬を飲んでからむくみが出やすくなった場合や飲んでいる薬に心当たりがある場合は医師に相談しましょう。

 

 

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高齢者足のむくみの予防と対策

足を高くする

足を高くすることで足にたまった水分が低い方へ移動します。重力を利用して水分を循環させます。足の筋肉が弱い高齢者でも簡単に取り組める方法です。
方法としては、仰向けに寝て足の下にクッションなどをいれて体より高い位置にします。また椅子に座った状態で足を乗せられる台などを用意して足を乗せます。できれば座っている椅子より高い位置に足があると効果的です。足が上手く上がらない場合は背中を少し倒せるような姿勢になると足が上がりやすくなります。

歩く、立つ(足を使う)

歩行が可能であれば出来るだけ立ったり歩いたりという機会を増やします。足の筋肉の低下を防ぐことでむくみを予防します。ただしあまり動いていなかった高齢者が急に取り組もうとすると体を壊したりしますので注意が必要です。

マッサージ

足の血流を良くすることで細胞に溜まった水分の排出を促します。マッサージは基本的には末端から心臓へ向かって行います。自分でやる場合は力を入れすぎると筋肉を痛めたりしますので注意しましょう。

温める

温めることで血管が拡張して血流が良くなります。入浴や足浴などで温めたり衣類等で温めたりします。入浴は心臓に負担がかかるので心配な場合は足浴でも温めることができます。衣類で温める場合は部分的に締めつけすぎたりするとかえって血流が悪くなりますので注意しましょう。

食生活の改善

塩分や水分の摂り過ぎでむくみやすくなっている場合があります。塩分の調整を行うなどしてむくみを防ぎます。塩分の摂り過ぎは確かに体に良くないのですが高齢者の場合
必ずしも塩分が原因のむくみとは限りません。また味気ない食事になることで生活の楽しみが減ってしまうこともあります。塩分は調整しても食事の楽しみが無くならないように工夫が必要です。
水分の調整は、うまく水分を排出できない状態で水分が入ってくるとどんどんむくんでいきます。しかしむくんでいるからといって必要な水分が足りているとは限りません。むくんでいても脱水症状を引き起こします。
食事や水分の調整は独断で行わず医師や専門の機関に相談しましょう。

サポーター

サポーターで足を引き締めてむくみを予防したり改善したりする方法があります。足の筋肉を引き締めることで水が溜まりにくい(むくみにくい)状態になり弱った足の筋肉のポンプ機能をサポートしてくれます。締め付けすぎると逆に血液の循環が悪くなる場合もありますので心配な時は医師や専門の機関に相談しましょう。

病院ではむくみに対して利尿剤などを用いて改善を図ります。この場合心臓への負担やほかの病気への配慮から薬でむくみを治療します。薬には副作用もありますので医師や薬剤師等とよく相談しましょう。

 

注意点

高齢者の足のむくみにはいろいろな病気が隠れていることがあります。老化によってむくみやすくなっているのか、病気なのか。その違いは病院に行って検査をするのが一番間違いはないのですが、気になるたびに病院に行くわけにもいきません。多くの場合むくみの他に症状が出たりします。他の症状と合わせると病気を見つけるヒントになります。

リンパ浮腫

リンパ管が怪我や癌の手術などにより傷つき、機能に異常が生じたときに起きます。
代表的な症状:手や足に強いむくみが出やすい。手や足のだるさ。

腎性浮腫

腎臓の異常によって起こるむくみです。足だけではなく全身にむくみが現れます。腎性浮腫のむくみは左右対称に現れます。ひどい時は肺に水が溜まることがあります。
腎性浮腫を起こす病気としてネフローゼ症候群や慢性腎不全などがあります。

肝性浮腫

肝臓の異常によって起こるむくみです。肝臓に異常が起こると血管に水分をとどめておく物質が分泌されなくなり、むくみを生じます。むくみは全身に見られますが足から起こりやすくなります。腹痛や腹水、黄疸などの症状が現れます。
肝性浮腫を起こす病気として肝硬変などがあります。

心性浮腫

心臓の異常によって起こるむくみです。心臓の機能が弱くなり血流が悪くなることでむくみが起こります。むくみは主に足に見られます。夕方になるとむくみの症状が強くなったり呼吸が苦しくなったりします。
心性浮腫を起こす病気として心不全や肺性心などがあります。

内分泌性浮腫

内分泌系の異常によって起こるむくみです。顔や手足のむくみ、汗をかかなくなったり、寒気をうったえるなどの症状があるときは甲状腺機能低下症の疑いがあります。

栄養障害性浮腫

栄養の取りすぎや不足、栄養吸収の異常などによって起こるむくみです。栄養の種類によって様々な症状があります。代表的なものはビタミンB1欠乏症で手足のむくみ、しびれ感、動悸、筋力低下などの症状がでます。

静脈性浮腫

静脈の異常により血液が心臓に戻れなくなることによって起こるむくみです。足の静脈の怒張、立っているとき足がだるい、重い、痛いなどの症状がでます。静脈瘤深部静脈弁機能不全症、深部静脈血栓症などの疑いがあります。

 

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まとめ

足はむくみが出やすい場所であり、何らかの病気や異常を知らせるサインでもあります。

上記むくみを起こす病気に関してはごく一部です。むくみを起こす病気や体内での異常は様々なものがあります。
むくみは心臓への負担や日常生活に支障がでたりします。日頃から改善につとめ、気になることがあれば他の症状と一緒に早めに医師に相談しましょう。

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