ヒヤリハット報告書につて教えて!様式は?事例は?

Accident Attorney Law Firm

よく耳にする、「ヒヤリハット」という言葉。みなさんの施設でも活用されている施設も多いのではないでしょうか。「ヒヤリハット」の始まりは、「ヒヤッ」として「ハッ」としたという出来事や体験を表しています。介護業務を行っていると、認知症に利用者や身体レベルが低下している方の介護ですので、必ず「ヒヤリハット」の場面に遭遇するでしょう。
その「ヒヤリハット」を活かしてリスク回避に努めましょう。

 

ヒヤリハット報告書とは

どこの施設でも、「事故報告書」はあると思います。利用者が転倒してしまったり、打撲や内出血ができた際などに「事故を発見した」報告書として大切な書類です。「ヒヤリハット報告書」は「事故が起きる前」「事故につながりそうな状況を発見した」といった気づきを報告する書類です。
起きてしまった事故→事故報告書
事故につながる前に未然に防いだ→ヒヤリハット報告書
となります。
介護の現場では、利用者の安全を最大限に守らなくてはなりません。ですが、人が人を介護しているので、事故は起きてしまいます。ですが、事故を未然に防ぐこと、大事に至らないように対応することはできます。

日頃から危ないなと感じている事や、この場所は危険だと感じている事を事故が起きる前に改善する事で事故の予防ができます。介護の現場では、スッタフ同士での会話で「〇〇さん(利用者)最近落ち着きがないから無断外出しそうだよね」や「この段差は利用者が引っかかって転びそうだよね」などのスタッフが事故を事前に予想した会話が多くあると思います。

それが「ヒヤリハット」なのです!そのスタッフの気づき・事故の予測能力を最大限に活かして、他のスタッフへ情報を共有する書式として「ヒヤリハット報告書」があるのです。

 

 

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「ヒヤリハット報告書」の重要性

「ヒヤリハット」は自分だけが知っているでは意味がありません。
同じ施設スタッフ全員が把握と事故を未然に防ぐことはできません。危険と感じる場所や行動など人それぞれ感じ方は違いますが、自分だけでは気づけなかったことを気づくことができるのです。
広い視野を持って事故に対してのアンテナを張っている事で事故が防止できるのです。リスクを現象させる方法の一つとして、「ヒヤリハット報告書」があるのです。「ヒヤリハット」を多く出すことができる施設は「事故報告書」の件数が現象します。スタッフ全員が事故を未然に防ぐことができているからです。「ハインリッヒの法則」です。些細なリスクから大きなリスクを防ぐ方法です。
小さなミスを改善することなく放置する事で、その小さなミスが大きな事故を引き起こしてしまいます。

ハインリッヒの法則

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上記の図でも変わるように「ヒヤリハット」多く上げる事で、事故は現象し、重大な事故へと繋がってしまうことをさらに現象させることができるのです。介護の研修などでは、よく言われているのが、『ヒヤリハットの報告が多い施設は質が高い』と言われています。その理由として事故報告は少ないといっただけのことではありません。

スタッフが日頃から利用者をよく観察していること、利用者の状態に合わせた生活環境作りを行っているからです。利用者の状態は日々変化します。その変化によってこれまでは安全な環境であったが、危険な環境と変わってしまうこともあります。その状態にいち早く気づき、対応することで危険を回避することができるのです。
若いスッタフは経験が浅いことで、その気づきが少ないかもしれませんが、他のスタッフが気づきを伝えることで若いスタッフの知識として取り入れることができます。

逆に若いスタッフから学ぶことも大きでしょう。このようなスタッフの情報の共有によって、スキルアップとつながっていきます。

 

「ヒヤリハット報告書」の様式

では「ヒヤリハット報告書」の様式について説明したいと思います。
様式は各施設によって異なっていると思います。決まった正式な書式といったものはないので、各施設で話し合いをして決定することが良いでしょう。ですあが、あまり複雑な書式にしてしまうと、記入することに時間を取られてしまって業務に支障が出てしまっては意味がありませんので、簡単な書式にすることをおすすめします。介護の現場は多忙です。利用者の状況などを記載しなければならないのに、さらにヒヤリハットを記入となるとスタッフへの業務負担が大きいです。「ヒヤリハット」はあくまでも、スタッフ間が情報を共有できるような方法を取ることが大切ですので、いつでも気軽に回覧できることが望ましいです。多い施設ですと、1日に50件といった「ヒヤリハット報告書」が出るところもあるでしょう。そのぶんだけスタッフが気をつけて観察しているという良い傾向です。
1枚書式にヒヤリハットを詳しく記載するのも良いですが、簡単にメモ程度の書式にして、一覧で掲示するのも簡単な方法です。

ヒヤリハット報告

利用者名 ヒヤリハットの内容 ヒヤリハットの場所 改善策
〇〇 〇〇様
〇〇 〇〇様
〇〇 〇〇様

 

一覧の例としての書式です。スタッフ間で記入しやすく簡素化することをおすすめします。

 

「ヒヤリハット報告書」の事例

ここでは実際にヒヤリハットの事例を記載したいと思います。

A.認知症利用者。歩行困難で車椅子利用。特に動きなどはなく生活されていらっしゃるが、ある時車椅子離床中に前傾姿勢となっている。

「ヒヤリハット報告書」
・〇〇 〇〇様
食堂ホールのテレビ前で車椅子離床している際に、前傾姿勢となっている状態を発見した。車椅子から転落の恐れがある。
対策として、今後離床の際には体調確認とともに離床時は必ず、車椅子をテーブルへつける対応を徹底する。

B. 軽度の認知症。自力歩行可能。居室から出て過ごされることが多いが最近体調を崩して歩行が不安定となってしまった。ホールへ出てくる際に転倒しそうになった。

・〇〇 〇〇様
居室から出てくる際に歩行にフラつきが見られる。以前は自力歩行安定していたが、体調不良が続いたことで不安定さがある。今日もホールまでの歩行の際に捕まらずに歩行した際に、転倒しそうになりスタッフが支えた。
対策として、歩行時の見守りと手すりの活用を促していく。また状況によっては今後歩行器の使用も視野に入れていく。

C. 利用者の部屋に軟膏が落ちていた

・〇〇○号室
処置で利用した軟膏が落ちているのを発見した。
認知症の利用者もいらっしゃるため、異食行為とつながってしまうのです物品の管理、置き忘れに十分注意をする。

といった内容で記載します。「ヒヤリハット」の状況、場所、今後の対策を入れることで、利用者のその場の状況を見ていなくても他のスッタフがわかるように記載します。また重要なのが、その行為によってどのような事故につながってしまうかを予測することです。

 

注意点

「ヒヤリハット報告書」はあくまでも気づきであって、指摘内容ではありません。ミスを探すような行為になってはいけませんので注意してください。そして、スタッフが感じた「危険」を批判することもしてはいけません。誰でも、気軽に気づきを報告できる環境が大切です。「気づきを教えてくれてありがとう」という気持ちが大切です。
何よりも、利用者にとって不利となる状況になる前に気づけてよかったと感じなければなりません。
また、何度も同じ内容の「ヒヤリハット」が報告されているのにもかかわらず、放置しては意味がありません。すぐに対策をしなければ、事故につながってしまいます。ですから、たくさん出してもらった「ヒヤリハット報告書」を行かすような体制を構築することも必要です。「ヒヤリハット」の内容をご家族に伝えておくことも大切ですね。

家族は毎日利用者を見ているわけではありませんので、状況を伝え、施設ではこのような対応をしている、リスクの危険性も伝えることが大切です。

 

 

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まとめ

「ヒヤリハット報告書」について説明させていただきましたが、どうだったでしょうか?どうしても、業務が多忙な施設では、気づきはあってもこのような記載するシステムをとってしまうとスタッフから「めんどくさい」などの意見が出るとは思います。ですが、事故を減らすことは、介護している自分達側のリスクも減らしてくれると考えてください。現代社会、苦情なども多いです。介護の世界でも例外ではありません。

ですから、日頃から小さなリスクから取り除いていく地道な取り組みが大切となってくるのです。

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