医療費控除で市販薬の扱いはどうなるの?

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「控除」よいう事についてどの程度ご存じですか?
控除は所得税に関してだけでも基礎控除、医療費控除、配偶者控除等様々あります。その中かで今回は身近な薬局やコンビニで買う市販薬が医療費控除の対象になることは殆ど方がご存じないと思いますので、コンビニで買った風邪薬が医療費控除にできる方法を紹介致します。

 

医療費控除と市販薬

そもそも「医療費控除って何?」って思われている方がおられるのではないでしょうか、そんな方の為にまず医療費控除について簡単に説明します。

医療費控除

毎年3月頃に行われる「確定申告」は、一般的にはご自分の前年度の所得に対して所得税の他、それを基準として市民税等の税金が決まり納めなければいけません。会社勤めの方は毎年1月に仮の税率で毎月の給与から天引きされて12月に正式なその年の税率で所得税が決定して、通常は1月の段階で高めの仮税率を設定されていますので12月の年末調整で還付金として返金されます。医療費控除は1月1日から12月31日迄に病気、怪我等によって医療機関へ支払われた医療費を確定申告の際に支払う税金の対象額から差し引いた(控除)金額を所得税の対象になります。支払う側には助かる制度です。その医療費控除には何でも控除の対象になるかというとそうではありません。次に挙げる項目が改正前までの医療費対象項目と対象外項目です。

医療費控除対象項目

① 受診された時の診察費、病院で処方された薬代
② 入院の部屋代・食事代
③ 妊娠中の定期検診検査費用
④ 出産の入院費
⑤ 入退院次の交通費
⑥ 子供の歯の矯正費
⑦ 在宅での介護保険を使ったときの費用

医療費控除対象外項目

① 人間ドック等の検査費用
② 入院中自分の都合で利用するベット代の差額
③ 健康増強のビタミン剤
④ 病院までマイカーで行った時のガソリン代・駐車場代
⑤ 里帰り出産で利用した交通費
⑥ 美容整形
等があげられます。次のページに確定申告書を紹介していますので各控除の項目を見ていただいて該当するものがあれば忘れず申告しましょう。

確定申告書

https://matome.naver.jp/m/odai/2141126260808869601/2141127609218513803

セルフメディケーション税制の制定

政府は膨大になっていく医療費に歯止めをするような打開策として、自己管理による未然防止で極力病院等の医療機関への受診を減らす事で、医療費の削減に繋がっていくことに期待して、平成29年1月よりそれまで医療費控除の対象にはならなかった、健康診断や予防接種を受けている人の市販薬代が、1年間で1万2000円を超えたら、薬専用の医療費控除が使えるという制度ができました。この制度により市販の薬でも医療費控除の対象となあり薬局やコンビニで購入して必ずレシートは管理する事をおすすめします。但し全ての市販薬が対象ではありません、そこにはいくつかの使用条件があります。セルフメディケ―ション税制は、次の三つの条件をすべて満たした人が使うことができます。
① 健康診断や予防接種などを受けた方
② 1月1日~12月31日に購入した☕スイッチOTC医薬品の合計額が1万2000円を超えた
③ 翌年に確定申告をする

ちょっと一息

スイッチOTC医薬品とは、一定の有効成分を含んだ薬のことで、1600を超える市販薬が対象です(2017年2月14日現在)。例えば、風邪薬の「ルル」、胃薬の「ガスター10」、肩凝りで使う「サロンパス」など、身近な薬の多くがスイッチOTC医薬品に該当します。なお、厚生労働省のホームページには、全商品が載っていますが、薬の専門家ではない私たちにはその見分け方が分かりません。
そこで、対象となる薬には、「セルフメディケーション 税・控除対象」のマークが付きます。ただし、現在は制度が始まったばかりのため、対象薬であっても、パッケージにマークがない薬も流通しています。気になる場合は、お店の人に確認しましょう。
■セルフメディケーションマーク

https://www.jfsmi.jp/lp/tax/business/

 

 

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市販薬のレシートをとって置く期間は

厚生労働省から 販売する店舗は次のような通達はありました「セルフメディケーション税制の適用を受ける際に必要となるレシート等の記載事項について平成 29 年1月1日よりセルフメディケーション税制の運用が始まることに伴い、スイッチOTC医薬品を取り扱う各店舗におかれましては、確定申告の際、本税制の適用に係る証明書類であるレシートについて、購入品目が本税制対象品目であることがわかるよう、下記の点について御留意いただく必要があります。本税制の円滑な運用に向けて今後とも御理解、御協力いただきますようお願い申し上げます。

1.証明書類には、①商品名、②金額、③当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨、④販売店名、⑤購入日が明記されていることが必要です。
2.1の③当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨の明記について、キャッシュレジスターが発行するレシートで対応する場合は、ア又はイのとおりとすることが必要です。

ア.商品名の前にマーク(例えば「★」)を付すとともに、当該マークが付いている商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨(例えば「★印はセルフメディケーション税制対象商品」)をレシートに記載
イ.対象商品のみの合計額を分けて記載
このように販売する側に対しては厚生労働省よりレシートなどについて指示通達があり販売店はセルフメディケーション対象商品のレシートの管理、マーク取扱等について暫く慎重な取扱になることです」
一方の購入する側は確定申告される時には 2種類の書類が必要になります。
① 薬名や金額、購入日などを記載した「医療費などの明細書」です。これを作成するためにはスイッチOTC医薬品を買ったときのレシートが必須のため、この機会に、薬のレシートを保管する習慣を付けてください。
なお、確定申告の際には、スイッチOTC医薬品にかかる消費税も合わせて申告できます。
② 「健康診断や予防接種を受けていることを示す証明書」です。会社の健康診断を受診した人は、健康診断の結果通知表の名前、受診日、病院名などが分かる部分のコピーを提出します(検診結果の部分は不要です)。予防接種を受けた人は、病院などの領収書を提出します。セルフメディケーション税制の控除額には8万8000円の上限があり、従来の医療費控除と比較し、いずれか有利なほうを選択できます。セルフメディケーション税制の自己負担は1万2000円なので、その1万2000円+上限8万8000円を合計すると10万円で、従来の医療費控除と同じです。そこで、買った薬の支払金額ベースで10万円を超える場合や、スイッチOTC医薬品と病などを合わせて原則10万円を超えるようなら、従来からある医療費控除を使うことができます。「医療費控除は10万円から」という従来の医療費控除もそのままありますが、働く女性にとっては、市販薬代だけで使える身近な税制ができました。もしものときに「レシートを置いておけばよかった」と後悔することがないように、市販薬のレシート、そして、病院に行ったときの領収書、どちらもしっかりと保管する習慣を付けてください。確定申告は所得税だけでなく、住民税や保育料にまで影響する制度です。

市販薬のレシート保管期間

今までは医療費控除を確定申告する場合は領収書を添付又は提示だったため、確定申告の提出時に領収書が必要でした。しかし、平成29年度税制改正で医療費控除等の領収書の添付書類が見直しされました。内容は次のようになりました。

①医療費控除又はセルフメディケーション税制の適用を受ける者は、改正前の医療費の領収書又は医薬品購入費の領収書の添付又は提示に代えて「医療費の明細書」又は「医薬品購入費の明細書」を添付する事になります。

②「医療費の明細書」又は「医薬品購入費の明細書」を確定申告書に添付した場合、確定申告期限等から5年間、税務署長から求められたら領収書の提示又は提出が必要になります。

③医療保険者から交付を受けた医療費通知書を医療費の明細書として確定申告書に添付した場合、その通知書の領収書の保管は不要となります。

2.適用時期
①平成29年分以後の確定申告書を平成30年1月1日以後に提出する場合に適用されます。
②経過措置として、平成29年から平成31年までの確定申告については、明細書の添付ではなく、領収書の添付又は提示で申告をする事ができます。
この改正により、確定申告時に領収書の添付又は提示は不要になりましたが、「5年間」は領収書の保存が必要になります。
紛失しないようにしっかりと保存をしておきましょう。

https://gorilla.clinic/cms/imaneta/170063_1705matsu/

 

対象となる市販薬は?

厚生労働省の発表によると、次のような内容が発表されました。

「平成29年1月1日以降購入したスイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)について、その購入費用について所得控除の対象となるセルフメディケーション税制につきまして、6月17日時点の対象品目及び成分名ごとの品目数を公表したので、お知らせ致します。6月17日時点の本税制対象品目は、1492品目です。今後も増減があることから、対象品目リストは今後、必要に応じて2ヶ月おきに更新をする予定です。」
https://medical0810.com/2176.html

各製薬メーカーが取り扱う風邪薬や胃腸薬などほとんどの商品が対象となり、その数は 今後も増え続け 1500種類近くになると思われます。厚生労働省はこの制度を活用することにより病気の未然防止策への対応により、今後増え続ける医療費の防止への打開策の一つとして推進していくつもりです。

今後必ず薬局やドラッグストアでの領収書は大切に保管しておくことが必要になってきます。

 

注意点

OTC医薬品の購入費用が12,000円を超えても、医療費控除と同じように、確定申告をしなければ税金は戻ってきません。セルフメディケーション税制は2017年1月から施行されましたので、2017年の1月から12月にOTC医薬品の購入費用が12,000円を超える場合は、翌2018年1月に確定申告ができます。申告することで所得税の一部が戻り、翌年度(2018年度)の住民税の負担が軽減されます。確定申告の一般的な受付期間は、2月16日から3月15日です。 その点忘れないように注意して下さい。
国税庁のウェブサイトには確定申告書等作成コーナーがあり、金額などを入金すれば自動的に控除額や税金の還付額が計算されます。確定申告書のデータをインターネット上で送ることや、プリントアウトして郵送することもできます。確定申告には、OTC医薬品購入時のレシートのほか、会社などに勤めている人は給与所得の源泉徴収票を用意する必要です。特に購入時のレシートはなくす人が多くをおられますのでレシートは大切に保管してください。
セルフメディケーション税制の重要なポイントは、医療費控除制度と同時に利用することができないということです。
1月から12月までの1年間で医療費が100,000円以上かかり、なおかつ対象となるOTC医薬品を12,000円以上購入した場合は、どちらの控除制度を利用するのか、自身で選ぶ必要があります。
高額な医療費が継続してかかるときや歯の矯正など健康保険が適応されない治療を行ったときでなければ、年間の医療費が100,000円を超えることはあまりありませんが、OTC医薬品の購入費用が12,000円以上となるのは一般家庭でも珍しくはないかもしれません。OTC医薬品を上手に利用し自分の健康を自分で守ることを応援するセルフメディケーション税制。賢く活用して、健康でも節税でもメリットを得てみてはいかがですか。

注意点まとめ

① 申告時期を忘れないようにする
② 薬局ドラッグストアで購入した市販薬の レシートは必ず行うする 保管する
③ メディケーション税制と医療費控除では併用できない
以上のことが注意点でもあります。

 

 

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まとめ

薬局で買う市販の薬が節税対策になると思っておられましたか?風邪薬や胃腸薬など普段生活で使う薬が医療費控除の対象になることは大変助かる制度だと思います。これからは病院を頼りにするのではなく自分の健康は身近なところで健康維持を保つことが必要になってくることです。そのためのメディケーション税制ではないでしょうか。

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