作業療法士協会ってどんな役割?入会するメリットは?

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作業療法士は、日々の暮らしの中で感知する能力、知覚的な部分の向上、精神の安定などの心身機能の向上と食事やトイレ、家事などの基本的動作の維持・向上、就労・就学・ボランティアなどへの参加などの能力の改善の3つを目標にして行うことにしています。

作業療法士協会は作業療法士を支援するとともに、刊行物を出し、作業療法についての知識を深め、新しい情報を発信しています。

 

作業療法士協会とは

作業療法士協会は、1966年に設立され、1972年には、世界作業療法士連盟(WFOT)に加盟し、1981年には法人となり、1983年には厚生労働省の社団法人として認可されました。
2012年には一般社団法人となった作業療法士が立て上げた法人です。作業療法士協会の仕事は、主に作業療法士のために作業療法に関する知識や技術を伝えることや作業療法士がより地位が向上し、働きやすい環境を守るための活動を行っています。
2016年に50周年を迎え、平成28年9月1日で54,054名の加入者がいて、国内の作業療法士の加入率は68%になりました。作業療法士の技能や知識を高め、作業療法をより普及することを目的としています。
組織は、社員総会の下に代議員と理事会があり、代議員の下には正会員・賛助会員・御代会員がいます。理事会には、公的目的事業部門と法人管理運営部門があり次のような部門に分かれています。

公的目的事業部門

都道府県委員会・災害対策室・国際部・広報部・制度対策部・教育部・学術部

法人管理運営部門

事務局と選挙管理委員会・倫理委員会・表彰審査会・研究倫理審査委員会

 

 

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作業療法士協会の役割

作業療法士協会は、作業療法士がより働きやすくするために政策に対して要望書を出すことや、生活行為向上マネジメント(Management Tool for Daily Life Performance: MTDLP)の開発を行い、加齢や美容器・障害により生活に困難を及ぼす人に対して、その人らしい生活をするため、本人だけでなく家族や地域に対しても働きかけやすくなりました。

生活行為向上マネジメント( MTDLP)とは

作業療法士協会が作り上げたツールの生活行為マネジメントでは、「作業をすれば元気になれる」をテーマに、生活行為の自立を目指してその人らしい生活が送れるように次のような生活行為向上プランを立てています。プランは、本人と家族、支援者の元でなされています。

 

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出典元:http://www.jaot.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/panflet.pdf

 

このような生活行為マネジメントをすることによって、日中は一人で歩けるようになり、夜間は歩行器による歩行が可能となり、ADLは入浴時の見守り以外は自立にまで改善しています。そして、本人の意欲が非常に向上し、退院後は地域のサービススタッフと連携して、家事は自分で行い、訪問介護に実施確認をしてもらい、プール付きの通所介護に週2回通って、友人との外出も楽しみにしています。

生活行為マネジメントの時には、医療機関から対処するときに介護支援専門員などの関係職種との連携ツールとして生活申し送り票が用いられています。
①元気な時の状態
②本人が困っている・できるようになりたいこと(本人の意向)
③リハビリテーション治療における作業療法の目的と内容
④日常生活の主な過ごし方
⑤現在の生活状況(ADL/IADL)の能力
⑥アセスメントのまとめと解決する課題
⑦今後継続すると良い支援内容またはプログラム

このツールは、地域との連携をはかれるため、施策として打ち出してる地域包括支援システムの助けとなるツールです。作業療法士協会では、生活行為マネジメントの普及に努め、加齢や障害を持つ人が、よりその人らしい生活が出来て、生き甲斐が見いだせるように作業療法の活用を推進しています。

作業療法士の報酬向上と地位向上のために政治への働きかけ

・平成30年の診療報酬・介護報酬改定に関する要望書の提出
・平成28年に専門的な児童・思春期精神科外来医療の評価にかかる作業療法士の活用の要望書の提出
・平成28年に重症精神疾患者に対する集中的な支援の推進の要望書の提出
・平成28年に「身体疾患を有する認知症疾患者のケアに関する評価」における作業療法士の活用についての要望書を提出
などの働きかけがなされていて、作業療法の活用を広めることと同時に作業療法士の雇用
についても働きかけています。

災害時の支援

作業療法士協会では、災害時の作業療法士の派遣を行っています。海外青年協力隊として
海外の子供たちの支援を行うことや東日本大震災の時の避難所での藁草履作りをしていま
す。熊本地震の時は、熊本県作業療法士会の「福耕プロジェクト」により、作業療法士の
派遣を行っています。

 

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作業療法士協会の入会するメリット

入会すると次のようなメリットがあります。

生涯教育制度がある

作業療法士のスキルを高め、認定作業療法士または専門作業療法士(福祉用具、認知症、手外科、特別支援教育、高次機能障害、精神科急性期、摂食嚥下、訪問、がんなど)としてステップアップができます。2017年11月1日現在で、認定作業療法士が898名、専門作業療法士96名、実習指導認定者556名登録されています。

課題研究助成制度

有効な作業療法の研究に対して、協会が研究員を助成する制度です。

事例報告研究制度

会員が実践した作業療法について登録し、全会員に事例報告として公開されています。事例報告は今後の研究にも役立ち、日々の臨床に対しても役に立ちます。

作業療法士総合保険の自動加

会員で海保を収めている人は作業療法士総合保障保険制度(損害賠償保険制度)の基本プランに自動加入することになります。仕事中に何かあった時に助かります。

研修会への参加

作業療法士協会が行っている様々な研修会に参加することで、新しい知識や技能を身に着けることができます。

学会への研究発表や参加

日本作業療法学会に参加し、自分の研究成果を発表するだけでなく、関心のある臨床テーマや研究テーマを情報収集することができます。

そのように作業療法士協会の会員になると、様々なメリットがあります。

作業療法士協会の入会方法

作業療法士協会に入会するためには、作業療法士協会のHPから入会申し込みをするか、申込用紙を作業療法士協会に送って申し込みます。その場合、都道府県の作業療法士会にも入会します。作業療法士協会は、都道府県の作業療法士会とも連携を取っています。

2017年度の申し込み

申込期日:2017年4月1日~2018年3月31日
初めて申し込む場合:WEB申し込みはこちらをクリックします。
入会申し込みのためのメールアドレスを登録するページが出てくるので、メールアドレスを登録して送信します。

郵送での申し込み方法は、直接、作業療法士協会 03-5826-7871へお尋ねください。
作業療法士協会の住所:〒111-0042
東京都台東区寿1-5-9 盛光伸光ビル7階

以前申し込んでいた人:作業療法士協会へ電話かメールで連絡すると、書面での申込み方法を教えてもらえます。

都道府県作業療法士会への入会方法

入会方法は都道府県の作業療法士会によって異なりますので、直接連絡して入会方法をお尋ねください。

 

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まとめ

作業療法士協会は、「作業療法の学術研究」「作業療法士としての技能の向上」「作業療法の宜久と発展」を目的に作業療法によって、国民が健康になり、よりその人らしい生きがいのある生活を取り戻すために「生活行為向上のマネジメントツール」を用いた取り組みがなされています。

協会に入会すると様々なメリットがあるので、入会されていない作業療法士の方は調べてみて下さい。

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