知って得する!ボディメカニクス の8原則

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要介護者の体位変換や移乗をする際に無理な体勢で行うと、大抵の介護者は「腰痛」に 悩まされます。
そのようなことにならないためにボディメカニクスという方法がありそれを学ぶ事で要介護者も介護する側も体への負担を軽くすることができます。
これから介護をする方を始めとして現在介護をする方も、是非覚えておくと楽になります。

 

ボディメカニクスの目的

人間は生まれた時から歩く、走る、跳ぶ等の運動機能をもっています。
その機能を維持する為に関節、筋肉、骨、神経といった部位がうまく作用して体に負担を感じる事なく動く事ができます。その人間が持っている本来の運動機能を重度な要介護者や障害者がベットでの体位変換、車椅子への移乗動作の時に生かして、ただ力任せに動かしたり、移動させれば両者にかなりの無駄な力がかかり、その力の負担により介護者の腰痛の原因や要介護者の予期せぬ事故へと繋がっていく恐れがあります。

そんな時にボディメカニクスに関する基本的な知識があれば、介護者も要介護者も無駄な力が加わらず負担なく動作が出来るようになります。特に介護者は、介護の仕事は長い期間行われます。その間無理な体勢を長く続ける事で多く介護者が「腰痛」に悩ませています。ボディメカニクスを理解する事によりその問題解決の為の防止策として活用出来る事が目的のひとつとされています。
更に、要介護者を援助する際、ボディメカニクスを使い要介護者が少ない力で十分に力を発揮出来るように、できるだけ要介護者自身のもつ残存能力を活用し、自立できる機能の維持向上をはかる事が最大の目的でもあります。
それゆえ、ボディメカニクスの原理を生かして体位変換等の時に、いつも全介助をするのではなく、要介護者の自立度に応じて、半介助、部分介助と援助方法を変えていく事が可能になります。

 

 

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ボディメカニクスの8原則

ボディメカニクスを理解する上でまず、基本的な考え方の「小さな力で負担なく動作」という事をわかって頂ければ、「介護(介助)は体に負担のかかるもの」「介護(介助)は力が要るもの」等と懸念を抱いておられる介護者に「ボディメカニクス」を活用することで、介護や介助に必要な力を最小限で最大の効果をだせるものだという事が理解してもらえると思います。
その為には8つのボディメカニクスの決められた原則がありますので、それについて紹介していきます。

ボディメカニクスの原則

介護の世界では、正しい動作によって、腰痛をはじめとした各種の業務上疾病(=職業病)を回避するためのボディメカニクスの基本原理が教育されています。これは、介護の専門職でなくても、介護に関わることになれば、必ず学んでおくべきことです。

専門的には、多数の教育プログラムがあり、ボディメカニクスの原理もたくさんあります。その中でも、特に、以下に示す8つの基本原理については、非常に大切なものになってきます。介護職として介護の現場で要介護者様々な行動をサポートしていく為には、介護者自らボディメカニクスを完全に理解する事が、要介護者への「安心介護」「頼れる介護」に繋がっていきます。

8つの基本的原則

①支持基底面積を広くとり自らの身体を安定させる

支持基底面積(しじきていめんせき)とは、要介護者を支えたり、持ちあげたりするときの足場となる面積のことです。
より厳密には、足の裏など、床と接しているところで囲まれた、足の下の面積を指す専門用語です。足を開いて立つと、この面積が大きくなります。逆に、足を閉じて直立すると、この面積は小さくなります。さらに、足を左右だけでなく、前後にも開くと、支持基底面積は広くなります。これに加えて、身体の重心を低くすることで、介護者の身体はより安定します。できるだけ足を開いて立つだけでなく、膝(ひざ)を曲げることで自分の腰を落とした姿勢を取り、安定を確保します。

②移動させる前に要介護者と自分の重心を近づける

重たい物を持ち上げるときは、対象となる物を、身体を引き寄せるようにするでしょう。
これと同様に、要介護者と自分の身体(正確には重心)を近くすると、要介護者を動かしやすくなります。身体を密着させることで、この効果はさらに高まります。重心自体を近づけるようにできると、不思議なほど簡単に要介護者を移動させられるようになります。

④要介護者の身体をできるだけコンパクトにまとめる

要介護者を移動させる前には、要介護者に腕や足を組んでもらって、動かそうとする身体をコンパクトにまとめると、楽になります。要介護者の身体をコンパクトにすると負担が軽くなります。要介護者が身体を広げてしまっていると、それを移動させるのは非常に困難となります。

⑤要介護者を押すのではなく、引いて動かす

要介護者を移動させるときは、押し出すように移動させるのではなく、自分の身体に引き寄せるように移動させると負担が小さくなります。人間がなにかを押し出すようにするときは、力が前方向に広がっていきますね。これは、力が分散されているということです。逆に引き寄せるようにするときは、力を自分の腹のあたりの1点に集約されていきます。
これは、力が集中しているということです。

⑥背筋と膝(ひざ)の力で自分の重心を移動させる

背筋を伸ばしながら、膝の屈伸によって身体を上下させると、自分の重心を簡単に移動させることができます。また、膝の屈伸を使うことで、腰を痛める可能性を低くできるのです。
そもそも腰痛は、姿勢が悪いことから起こると考えられることもあり、この点は非常に重要です。姿勢を正しつつ、膝の屈伸によって自分の重心をコントロールするという意識を持ってください。

⑦身体をねじらないで腰と肩を平行に保つ

不自然に身体をねじる(腰と肩の平行を崩す)と、腰痛になってしまいます。また、身体をねじると、本来の力が出せないことがわかっています。
腰を回す力を、そのまま肩を回す力に変えるということです。腰と肩の平行を崩して打撃をすると、上半身をねじるときの筋肉の力だけの打撃になってしまいます。これに対して、腰と肩の平行を保って打撃をすると、腰を回すための足の筋肉の力と、地面を踏み込む自分自身の体重を打撃に乗せることが可能になるのです。

⑧テコの原理を意識して利用する

テコの原理とは、支点(支えとなるポイント)、力点(力をいれるポイント)、作用点(力を生み出すポイント)を理解することによって、小さな力を、大きな力に変えるために必要となるものです。要介護者を動かす前に、ベッドに膝(ひざ)や肘(ひじ)を押し付けたりするでしょう。これは、テコの原理を利用しようとしているからです。これと同様に、要介護者を移動させようとするときは、どこかにテコの原理を発生させられないか、事前によく考えてから実際の動作に入ると効果的です。

 

 

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ボディメカニクスの注意点

ボディメカニクスは、介護者と要介護者のお互いの共同による作業で、前の項目で紹介しましたように、要介護者自身や介護者の力だけで、効果を出すものではありません。その効果を最大限引き出し要介護者が、無理なく体位変換等ができて介護者も腰痛などになるような体勢の継続は避ける為にボディメカニクスを完璧に理解することが、最も注意するべき点です。

現実的な壁

介護するホームヘルパーや介護福祉士など、毎日要介護者の介護のために体位変換や移乗作業等を行いボディメカニクスの重要性や必要性については十分に理解していますが、実際の介護現場での実情はと言うと必ずしもボディメカニクスを応用した介護サービス行っているのはわずかものです。

その原因としては次のような「現実の壁」があることだと思われます。
①介護事業所でボディメカニクス等の教育するだけの人的な余裕がない。
②現実の介護現場での介護職の実務者平均年齢が55歳以上の女性の職場で長年の経験とい う自信が壁になり新しい介護方法に等に馴染めない。
③若い職員への積極的に教育をすすめていますが、定着率が悪くて教育が浸透していかない。
④中小の介護事業所では人材そのものが不足している。

このような介護現場で実情は介護者の腰痛などによる職業的疾病での離職者の増加にも繋がっていきます。

介護現場でのこれからの課題

実際の介護現現場での、介護者の殆どが中高年の女性で、それに対して要介護3~5の要介護者の約6割が男性で、介護者の女性より遥かに体重面や身長面で違いがあり、その体格差をいかにして体位移動や移乗動作の際に両者に負担なく行うことが出来るかは大きな課題です。現在はホームヘルパーの資格を取得した時からからの介護の基本に長年の経験と言うと自信の積み重ねで介護を長い期間継続してきた結果、要介護者も介護職のほうもいつの間にか[身体への負担」を気付かなくなり、気づいた時には介護職の仕事が出来ない状態になっていることが多くあるようです。このような現場での介護職の職業病の改善や要介護者の安全管理の為には事業所は最重要注意事項に取り上げ、今後の高齢者の増加対策として真剣にボディメカニクスに取り組む体制をつくるべきではないでしょうか。

 

ボディメカニクス以外の身体介助のコツ

毎日介護サービスに訪問してくれ、生活支援や身体介助といった介護サービスを行ってくれる介護職の方には要介護者の大半は感謝という気持ちを多くの要介護者は持っていると思います。これから紹介いたしますボディメカニクス以外の身体介助については、約3年間の訪問介護の実体験から感じた事をの報告をさせて頂きます。

心やすらず「心体介助」

身体介助はその名の通り要介護者の身体に触れるサービスで、例えば入浴介助やトイレ等家族でも、はずかしい部分を介助してもらわなければいけません。
私も最初入浴介助してもらったヘルパーさんは高齢の長年経験があり要介護者の私の「恥ずかしさや」「気持ちの動揺など」よく気遣いしてくれ何度か繰り返していくと入浴の日が待ちどうしくなるくらいに安らぐ入浴介助でしたが、半年後に退職され替わりに担当した40歳代のヘルパーさんは5回目で変えてもらう事にしました。
何故ならそのヘルパーさんは介護職というより「心のないお手伝いさん」でしたその時には以前とはまるで違うやすらぎを感じる事がない入浴の日が来ることに苦痛さえ感じていましたが、その担当は何ら私の変化に気づくこともなく決められた事だけ行い時間が来たら終わりという介護職としては失格と自分では思いました。

今でも思いますが毎日訪問してくれる介護ヘルパーさんは要介護者に対して訪問すると「やすらき」や「喜び」「待ちどうしさ」等を感じてもらえるような事にならなければ本当の「心体介護」はできないB級介護職と言わざる得ません。

 

 

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まとめ

介護する方も。される方の要介護者も毎日の介護サービスは大変苦労にの連続で中でも介護職の苦労は重労働や排泄処理等までやらなくてはいけない環境で自分自身の身体への負担も想像以上になってきます。

そのような過酷な現場対策としてボディメカニクスは自分の体を危機から守るものとして是非マスターして下さい。

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