理学療法士の合格率はどうなってるの!?近年では?

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平成29年度の理学療法士の合格者は12,388人で90,3%と高い合格率を誇っています。この合格率は、理学療法士の試験が易しいということなのでしょうか。
近年の理学療法士の国家試験の合格率の状況や今後の合格率についてご紹介したいと思います。

 

理学療法士の合格率とは

理学療法士の国家試験とは

理学療法士の国家試験を受けるためには、4年生大学、短期大学(3年生)、専門学校(3年生、4年生)特別支援学校(資格対象者)があります。養成校を卒業すると、年1回の国家試験を受けます。国家試験には筆記試験口述試験及び実技試験があります。

国家試験を受けて合格すると、理学療法士として働くことができます。
理学療法士として求められているところは、病院や診療所のリハビリ、デイケアや老人保健施設などの介護保険施設、保健サービス、障害者福祉センターや障害児通園・通所施設などです。

理学療法士の合格率がいいのはなぜ?

理学療法士の国家試験の合格率は高いのは、学校でしっかり学んでから国家試験を受けるためです。
専門分野の内容が問われるので、養成施設の授業には専門分野が含まれていて、授業で学んだことが試験にも出ます。だからと言って、自分で勉強をしなかったら専門性が高い国家試験に合格はできません。
平成29年の試験は合格率90,3%とかなり高いものとなっています。しかし、年によってばらつきがあり、平成28年は74,1%と低めでした。そのため、受験生が平成29年の試験に向けて勉強したことが今回の合格率の高さになったと考えられます。

平成30年(平成29年度)の試験について

試験日程

筆記試験       平成30年2月25日(日)
口述試験及び実技試験 平成30年2月26日(日)

試験地

筆記試験   北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県及び沖縄県
実技試験及び口述試験 東京都

受験手続

1、すべての受験者が提出する書類
ア)受験願書
イ)写真 出願前6か月以内のもの、縦6cm、横4cmのものの裏に氏名撮影年月日を明記
ウ)返信用封筒 縦23,5cm、横12cm、表面に郵便番号とあて先を明記、552円切手を貼る

2、修業証明書若しくは修業見込証明書又は卒業証明書若しくは卒業見込証明書
新卒または大学院や他の場所で知識や技能を訓練中の者のみ

3、理学療法士国家試験受験資格認定書の写し
外国の養成校または学校を出て、理学療法士と同等の資格を持っている者

受験内容

1、一般問題と実地問題に区分して次の科目について行います。但し重度視力障害(矯正視力の和が0,04以下または両眼の視力10度以内かつ両眼の視力率の損失率が95%以上のもの)は弱視用試験を受けることができます。
ア)一般問題
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)及び理学療法
イ)実地問題
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要及び理学療法

願書の申し込み

受付期間   平成29年12月15日(金)~平成30年1月5日(金)
受付時間   9:00~12:00 13:00~17:00
受験料手数料 10,100円に相当する収入印紙を受験願書に貼る。収入印紙に消印しない
郵送の場合  理学療法士国家試験運営本部事務所宛てに書留郵便で郵送
平成30年1月5日(金)消印有効
直接持参する場合 北海道札幌市、宮城県仙台、愛知県名古屋、大阪府難波、広島県広島、香川県高松、福岡県福岡のそれぞれのランスタッドオフィス、東京都首都圏プロセスセンター、沖縄県人材派遣センターオキナワ

合格者の発表

平成30年3月27日(火)午後2時に厚生労働省及び各地の理学療法士国家試験運営臨時事務所にその受験地及び受験番号を掲示

 

 

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理学療法士の合格率の近年状況

合格率の推移

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出典:http://www.tokyo-ac.jp/nurse/outline/science/page3.html
理学療法士の合格率は、平成25年に88,6%あってから次第に合格率が下がりつつあり、平成28年は74,1%でしたが、平成29年は90,3%とその年によってかなりの差があります。平成29年は一般問題1問1点160満点、実地問題を1問3点120点満点とし、総得点168点以上/280点、実地問題43点以上/120点の人が合格となりました。

上の表を見ると合格率が70%代まで下がると、次の年は難易度が易しくなり合格率が上がる傾向にあるようです。受験者数は平成20年に7,997名だったのに対して、平成29年は13,719人と年々多くなっている傾向にあります。

新卒者と既卒者を見てみると、平成29年の合格者は、新卒者96,3%、既卒者69%となっています。現役の方が既卒者よりも合格率が高いです。平成28年も新卒者82,0%、既卒者31,2%となり、やはり新卒者の方がかなり高い傾向にあります。それは、学校にいるときは受験対策もしていて、そのまま試験を受けるので、既卒者よりも記憶に残りやすく、時間的にも有利であると言えるでしょう。

学校によって合格率が違うの

どの地域も大学はほぼ80%~100%の合格率を誇っているのに対して、専門学校は80%の合格率の所も多いですが、13%とかなり低い専門学校もあります。平成28年理学療法士・作業療法士分科会議事録を見ると、平成28年(平成27年度)の国家試験合格者は全国平均が74,1%に対し、大学卒業者が83,6%、それに対して、専門学校卒業生の合格率は69%で、合格率は大学卒業者の方が高くなっています。

このことからみて、理学療法士を目指す人は学校選びも調べてから決めた方がいいかもしれません。しかし、結局は自分が勉強して国家資格を取らなくては就職できないので、合格までみっちりと勉強して試験に臨む必要があります。

 

 

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理学療法士 合格率のこれから

理学療法士の国家試験の動向を上の表からみてみると70%~95%の間で変動しています。合格率が高くなると、次の年からは合格率が下がり、70%代になると、合格率が上がる傾向にあります。そのため、平成29年の合格率が90,3%とかなり高いので、平成30年は問題が難しくなり、合格率が下がる可能性があります。
厚生労働省は、今後2040年に最も高齢者が多くなることを見越して様々な政策を打ちだしています。海外では理学療法士の学校が6年生になっているところが多く、社会的地位も高くなっているため、今後日本でも理学療法士の地位が上がり、難易度も高くなる可能性があります。
1960年には75歳以上の人口は164万人しかいませんでした。しかし、2020年には1,879万人になり、2030年には2278万人になる予想です。2017年以降は65歳~75歳人口よりそれ以上の人口の方が多くなります。今後、医療・介護従事者はますます必要性が高まります。医療従事者には理学療法士も入っていて、理学療法士の数も必要になってきます。
理学療法士の国家試験で受かった人はすべてが理学療法士として就職するわけではないので、必要とする絶対数が不足する可能性があります。総合病院だと理学療法士が何人も必要になってきます。それでも合格率を上げて、容易に資格を取れるようにすると理学療法士の質が落ちてきます。

今後の需要が増えることと比例して理学療法士になる養成校へ通う学生が増えることも考えられるので、国家試験の合格率は、今後も国家試験の受験者が増えたとしても上の表のような推移をすると考えられます。

 

 

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まとめ

理学療法士の受験者数は年々増えていく傾向にあります。毎年行われる国家試験の合格率は70%代の時もあれば90%代のこともあります。合格率が低いと、次の年は高くなる傾向にあります。平成29年の合格率が90%以上と高かったので、平成30年は問題が難しくなる可能性が高いと考えられます。

今後、高齢者がますます増えていくので、理学療法士は必要性が高い職業となっていくでしょう。

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