リハビリテーションについて教えて!

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普段の生活の中で「リハビリ」という言葉はよく耳にされる事だと思いますが、では具体的なリハビリの意味などについてどの程度ご存知でしょうか?リハビリと一口に言っても幅広くあります。今回は「リハビリテーション」の本来の意味や種類などについ紹介いたしますのでこれからリハビリテーションを利用される方は参考にしてみてください。

リハビリテーションとは

リハビリテーションというイメージは「怪我をした後や病気の回復の時に行われる」ものという考え方が一般的です。元々の意味はラテン語re(再び)habirits(適した)に由来した、「何らかの理由で能力低下、機能低下した状態から改善させる」意味を指しています。これには一度失った権利を表す「復権」といった意味合いも含まれていることから、離職者が社会復帰する為の準備をリハビリテーションと呼ぶこともあります。本来は元々あった感覚や機能をもとの状態に戻していくようにしていくことをリハビリテーションと呼ばれています。又医療・介護の現場で「リハビリテーションという言葉を使用した場合、病気や怪我で衰えた筋肉などを元の状態に戻すように作業することをリハビリテーションと指します。ここでの目的は「完全なる機能回復」を最終目的としたものではなく利用者にあった「日常生活に近付ける為の治療やトレーニング全般」がリハビリテーションの目的とされています。
どの分野でもリハビリテーションの重要性は認識されていますが、特に介護に於けるリハビリテーションは、これから増々増加してくる高齢者や認知症の要介護者に対してのリハビリテーションは欠かすことのできない活動となってきます。実際に各地の保健所で行われている、「機能訓練」はリハビリテーション医学の手法そのもので、更に、「老人医療」ではリハビリテーション機能訓練なしでは成り立たないとまで言われています。これからの高齢化社会に対しての対策の一環として現在のリハビリテーションの方法から更なる精度の向上を求めて医療・介護・福祉の各分野においてこれから各分野に適した新たなリハビリテーションの開発を進めています。

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リハビリテーションの定義

現在は病気や怪我を治す目的で使用される”リハビリテーション”ですが、世界的に”現在の”リハビリテーションという言葉が使われるようになったのは第1次世界大戦の戦時中から戦後と言われています、戦争で負傷した兵士の短期回復のための兵士リハビリテーションがきっかけとも言わいます。つまり、医療的なリハビリテーションが戦争を境に世界的に普及した一方でそれ以前は地位や名誉の挽回や復権という意味でリハビリテーションという言葉が使われていたのです。そのため、リハビリテーションという言葉は医療現場以外でも登場するため、一般に広く受け入れられている特定の概念となっていないので一言で定義づけることは非常に難しいと結論づけることができます。しかし、それぞれの分野での定義の意味や理念を簡単に解説することはできるのでここではその各種の定義をご紹介します.

医学分野に於ける定義

医学的なリハビリテーションは兵士リハビリテーションに歴史がある事は、世界の悲惨な戦争の歴史で、そのリハビリテーションの重要性については物語っています。第一次世界大戦時、戦争による負傷者は社会復帰への「ポストケア」「アフターケア」を受けていましたが、この時はまだ色々な言葉が当てられており共通の概念は存在していませんでした。アメリカでは「復興」の言葉が普及していた程度でしたが。第2次世界大戦に入ると「復興・再建」「回復・改良」「再教育」「快復期ケア」「リハビリテーション」などが使用されており、戦後にリハビリテーションに統一されました。その後リハビリテーション医学という言葉は1960年代後半になって急速に広まっていきました。リハビリテーションとは、患者が身体的・心理的・社会的および職業的に普通に生活できるように、患者の最大の可能性に到達するという目標に向けて、患者を治療し訓練することを意味する。この考え方ともに、リハビリテーションは各障害者の特定な機能的制限や残存機能、ニーズに基づいた、機能回復方法となりました。

障害者福祉に於ける定義

障害者に於ける定義としては国際障害者年がひとつの基準となっています。国際障害者年とは障害者の権利に関する指針の普及のために世界的に行われた啓蒙活動初年の1981年を国際障害者年と決議されました。1970年代頃は障害者に対する理解が世界各国で得られなかったために1976年の総会で決定され障害者に於けるリハビリテーションは、障害やその状態を改善し、障害者が社会環境に適合出来るように促進していく事が定義づけられました。

高齢者に於ける定義

1980年代になると老人問題が取り上げられ、リハビリテーションの目標として「生活の質」の向上が重視されるようになり、その際のリハビリテーションの目的を次のように定義付けらました。

・生活機能の低下を予防する
・社会的問題や痛み、鬱状態などによる日常生活機能低下を予防する
・親族関係の崩壊を防止する
・可能な限り在宅生活を維持する
リハビリテーションにはこれまで説明してきました。色々な歴史が伴っていますが、現在の日本におけるリハビリテーションは様々な社会環境の変化のもとで色々な状況下で使用されています。ある一面では職場復帰や経済的自立を支援する目標に、とどまらず、障害の原因となる疾病などの予防や治療のためのリハビリテーションが図られるようになっています。加齢に伴う老化の予防や維持、病気や怪我を治療し以前の状態に可能な限り近づけること、病気や疾病の2次障害のリスクを避けるための生活指導や予防リハビリテーション、そもそも障害の原因となる病気や怪我を予防するためのリハビリテーションなどが現在の主なリハビリテーションの目的となっており、私たちの生活と切り離せない重要な部分を担っています。

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リハビリテーションの種類

リハビリテーションは健康増進や病気や怪我 の未然防止策として行われています。ここでは色々あるリハビリテーションの種類を理解していただいて取り組んでいただく為のリハビリテーションの分類を紹介いたします。

実用的な日常生活活動への回復を目的として、次のようなリハビリを組み合わせることにより高い効果を出すためのリハビリテーションの種類があります

① 運動療法、
② 物理療法。
③ 実用歩訓練
④ 日常生活活動訓練
⑤ 応用的動作能力
⑥ 社会的適用能力の回復訓練
⑦ 言語機能訓練
⑧ 聴覚機能訓練
ここでは医療における代表的なリハビリテーションをいくつかご紹介いたします

脳血管「疾患等リハビリテーション

■対象となる患者
① 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血等の脳血管疾患又はその手術後の患者
② 脳腫瘍・脊椎損傷等の中枢神経疾患またはその手術後の患者
③ 多発性神経炎・多発性硬化症等の神経疾患の患者「
④ パーキンソン病等の慢性の神経疾患の患者
⑤ 失語症・失認及び失業行症高次脳機能障害の患者
⑥ 難聴や人工内耳埋め込み施術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者y
■ 実施日数の上限  180日

心大血管疾患リハビリテーション

心の機能の回復、再発予防を目的とした運動療法

■対象となる患者
① 急性心筋梗塞・狭心症発作等の急性発症した心大血管疾患又はその手術後の患者
② 慢性心不全等の慢性の心大血管疾患により呼吸器循環機能の低下及び日常生活機能の低下をきたしている患者
■ 実施日数の上限  150日

運動器リハビリテーション

■対象となる患者
① 上・下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺等による急性発症した運動器疾患
② 関節の変性疾患・慢性の運動気疾患により常生活機能の低下をきたしている患者
■ 実施日数の上限  150日

呼吸器リハビリテーション

呼吸困難や日常生活機能の回復を目的として、呼吸訓練、運動療法を組み合わせて治療します。
■対象となる患者
① 肺炎・無気肺等の急性発症した呼吸器疾患の患者
② 肺腫瘍・胸部外傷等の「呼吸器疾患又はその手術後の患者
■ 実施日数の上限  150日

大きく分類してみましたがリハビリテーションは体のハードな痛みだけではなく内面のソフト面でのリハビリテーションにも期待されています。

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リハビリテーションで働く人

リハビリテーションも色々な現場での活用が行われていますが 種類はや一部医療におけるリハビリテーションをしょう紹介しましたのでここでは介護で働く人の代表的職種を紹介いたします。

介護でのリハビリテーション

介護の現場では実施されるリハビリテーションは大きく分けて理学療法、作業療法、言語聴覚療法と呼ばれています。

■ 理学療法
失われた筋肉などの機能を回復させて 温熱療法や電気治療などを併用しながら基本機能の回復にに務めるリハビリテーションです。

■ 作業療法
低下した機能を回復させ日常生活に必要な作業ができるように訓練行うことを目的としています 。

■ 言語聴覚療法
声帯や聴覚の機能回復が目的です。がんや外傷などにより声帯の機能がなどを損なった人に対して発声を訓練したり 嚥下などの障害を軽減させる事が目的にしています。聴覚に障害がある人に対してコミュニケーション能力などの向上を訓練しています。

この三つが介護における代表的なリハビリです。このリハビリを行う専門家が理学療法士・ 作業療法士・言語聴覚士で それぞれが介護の現場で働く 専門家として 多くの利用者から 期待されている立場です。

■理学療法士(略称:PT)
運動機能そのものの回復を目指し、ストレッチや筋肉トレーニングを行います。マッサージや電気治療、温熱治療などを組み合わせながら機能が損なわれた部位に対して、起き上がったり、歩いたりといった基礎的な運動ができるようになる状態を目指します。時には機具を活用して元々のその人が持っていたら運動機能に近づけるための様々なトレーニングを展開します 。

■作業療法士(略称 :OT)
日常的な作業を通して心身のケアをするのが仕事です。病気や怪我にかかる前に持っていた様々な作業を再びできることを目的としています より具体的な工芸や運動、レクレーションなどをも取り入れながら機能回復を図ります。また精神疾患やうつ病など心に病により損なわれた機能回復も対象とするところが理学療法士との大きな違いです。多くのリハビリテーション施設では理学療法と作業療法を連携させ患者一人ひとりにあった機能回復に努めています。

■言語聴覚士(略称 :ST)
先天性の障がいや病気、ケガなどで「聞く」「話す」「飲み込む」といった作業が困難になった人に対し、聞こえや発声のサポートを行います。

また、喉の機能回復をサポートするのも言語聴覚士の仕事です。食事をするときに「飲み込む」行為は正しく食べ物を胃に送り、栄養を摂取するためには必要な作業です。言語聴覚士はこの機能が損なわれる「嚥下障がい」に関してもサポートを行い、様々なコミュニケーションを取るための手助けをします。

その他にも視能訓練士(略称ORT)などもリハビリテーションのプロに含まれますが、いずれも国家試験により認定された有資格者であり、要介護者一人ひとりの状況に合わせて、要介護者と二人三脚、またはチームにてリハビリテーションを実施します。このような専門家が介護の現場のリハビリテーションを要介護者の為に日々努力しています。

■介護者のリハビリで注意点
リハビリで注意していただきたいことがあります。まず、介護や介助のやりすぎです。高齢者のリハビリの妨げになります。できそうなことを介護者が代わりに行ってあげていてはリハビリになりません。自分で行うという意欲まで低下させてしまいます。

次に、無理をさせてもいけません。リハビリだからと高齢者に無理をさせすぎてもいけません。高齢者の体を考えながらリハビリを行ってください。能力以上の無理をさせてしまうと、かえって悪化させてしまうこともあります。

■リハビリの環境整備に注意
リハビリの効果を高めるために、高齢者の環境を整えてあげる必要があります。例えば、ふとんから起き上がるよりもベッドから起き上がることの方が容易なため、ベッドに切り替えてあげる。ベッドならば、起き上がる時の手すりにすることもでき、そのまま歩行訓練に移ることができます。

専門家に相談しながら、適切なリハビリ環境を整えていきましょう。環境の整備には介護保険を利用することもできます。

■運動時の注意点
症状が軽かった場合は、座ったままや寝たままでいるよりも、筋肉などを衰えさせないためにできるだけ身体を動かすようにしましょう。またリハビリテーションの中には運動も含まれます。しかし、運動は立ったり座ったりという日常生活で行う動作よりも、さらに呼吸がしにくくなりますから、より注意が必要です。そのため、何よりも無理しないことが基本になります。あくまでも自分のペースを守って練習するようにしましょう。一応の目安は、「うっすらと汗をかくぐらいで、息切れをしない程度、そして会話しながら運動が続けられるぐらい」だと覚えておいてください。

まとめ

リハビリテーションを理解していただけましたか!?リハビリテーションは決して短期間で効果を得ようと思ってはいけません。利用者の低下した機能回復は加齢とも関連しますので、リハビリテーションの効果への「あせり」や「いらだち」は利用者も家族も持ってはいけません。その事を理解された上で、元に戻すため時間かけたリハビリテーションを必要を考えて下さい。

 

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