認知症対応型通所介護ってどんなことするの?メリット、デメリットは?

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高齢化と共に認知症患者の数は。10年後には高齢者の5人に1人が認知症という調査報告もあります。
認知症患者の数が増えるということはその介護者も増えるということになります。認知症の家族による介護は想像以上の苦難が待ち受けています。その認知症患者の介護の問題を解決する一つの方法として「認知症対応型通所介護」があります。
今回は認知症対応型通所介護がどういうものかということについてご紹介させていただきます。

 

認知症対応型通所介護とは

認知症対応型通所介護の施設を利用しなければいけない理由の一つとして、大きな問題になっている家族介護という点があります。認知症患者を在宅で介護するということは家族に対する色々な面で負担も想像以上のものになります
認知症対応型通所介護の本題に入る前に、その施設利用の目的のために発生する家族介護の現状を見てみたいと思います 。

家族による認知症患者の問題

認知症患者を家族が介護する場合に最も多く問題点としてあげられることが「認知症の介護がいつまで続くかという不安と負担」による ストレスの増加が最も多く原因として挙げられています。
又若い世代のご家族が介護によってフルタイムで働けなくなります。ご高齢の配偶者の方であればまだいいのですが、お子さんあるいはお孫さんという世代の労働人口が奪われるということは問題です。一方で若い人口が介護の仕事以外についていたら、もっと社会全体の生産性が上がるはずなのに、介護の仕事につかなければ、ある意味、社会が立ち行かなくなるわけです。現実として介護のための 介護離職者側は年々増加しています。この状態はこれから先も社会問題として大きくクローズアップされることだと思います。さらに家族による認知症患者の介護はいつまで続くかということに対する不安は精神的な負担だけではなく、金銭的な負担についても、家族の方々はものすごく悩んでおられます。

年金や認知症の方御本人が蓄えられたもので全てカバーできるのであればいいのですが、そうではなくなってしまった場合、どうすればいいのかというのは、大きな問題です。 このように 認知症患者の在宅での家族が介護するということに対しては様々な問題が予想されます その中で介護する側の 負担軽減という意味で 今回のテーマの認知症対応型通所介護などを利用されて、一時的に自分の時間を持つことによる開放感でトレス解消になることだと思います 。

認知症対応型通所介護ってどんなとこ

認知症患者の介護をする家族からの色々な問題提起の中で具体的な理由として最も多いのは 次のような点が挙げられます。
①自分の自由な時間がもったいない
②時間の拘束が長すぎる
③収入の面が不安定である
④自分の人生を介護に費やさなければいけない
等があり特に①、②については家族の方の介護者の大半の問題で、それを解消するのが 認知症対応型通所介護もその一つです。認知症対応型通所介護は、日帰りで施設に通い、他の利用者と共同生活をしながら、認知症に対応した介護や機能訓練をすることのできるサービスです。「認知症対応型デイサービス」、「認知症デイ」とも呼ばれています。少人数制なので、家庭的な雰囲気の中、手厚いサービス受けることができます。

認知症対応型通所介護は、介護が必要になっても、住み慣れた地域で生活できるように支援する事を目的とした「地域密着型サービス」です。原則としてお住いの市区町村内の施設を利用するようになります。

 

 

 

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認知症対応型通所介護の対象者

下記の条件に全て当てはまる方が対象となります
①認知症の方
②診断書が必要な場合があります
③要介護(1~5)と認定された方
④40~64歳までの方については要介護状態となった原因が、16種類の特定疾病による場合が認定の対象となります。
※要支援(1~2)の方は 介護予防通所リハビリテーションの対象となります

対象とならない方

①認知症の原因となる疾患が急性の状態にある方

通常のデイサービスは、要支援または要介護の認定を受けた高齢者がサービスの利用可能な対象者となります。これに対して認知症対応型通所介護は、これに加え認知症と診断された人が対象となります。現在通常のデイサービスの施設も含め様々な施設がありますが、その中で認知症患者への取り組みに対して柔軟に対応す施設は多いとは言えません。なぜならば認知症患者に対してケアをする人材が不足しているということが現実にあるからです。認知症患者特有の徘徊などの症状に対応できる専門的知識をもったスタッフを常駐させることは現実的に非常に難しい状態です。それに対して認知症対応型通所介護では専門的な知識をもったスタッフを始め、理学療法士などリハビリの専門家などが常に認知症患者のケアにあたれる体制をとっています。そこが他の施設との大きな違いで特徴でもあります。

 

認知症対応型通所介護のサービスと料金

認知症対応型通所介護の料金は介護保険の認可区分・施設タイプ・利用時間によって、1日ごとの料金が決められています。
※ 利用者が負担する1割又は2割の残額9割(8割)部分については、介護保険から支払います。
※ 利用時間が、7~9時間の場合の1割負担分は次のとおりです。

施設のタイプも認知症対応型通所介護単独で運営している「単独型」特養など他の施設と同じ施設内での運営をしている「共用型」施設に併設して運営している「併設型」に分けられそれぞれ独自の料金体型に成っています。更に認知症対応通所介護は通常のデイサービスの料金と比較すると割高なことがわかります。それは専門的知識をもったスタッフの存在による充実した認知症患者への「安心介護」の料金が含まれていると思えば格安ではないでしょうか。料金体系は介護保険の認可区分による分類毎の基本料金に追加サービスを受けた場合の追加料金、レクレーショ等の時のおやつ代、食費、美容費等は実費自己負担となります。

認知症対応型通所介護料金表

■基本料金(表にの数値は1回あたりの単位数)

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■使用実例

[条件]要介護2  単独型利用 5時間以上7時間未 月6回利用 入浴介助6回
[自己負担計算]  998円×6回=5,988円(基本料金)
50円×6回=  300円(入浴介助)
合計  6,288円
(自己負担1割)   629円

■加算項目及び料金

*入浴介助のサービスを受けた場合には、次の加算が追加されます。 1割負担分:50円/日
*個別機能訓練加算 ⇒理学療法士等が、利用者ごとの個別の機能訓練計画に基づいて、個別機能訓練を行った場合に加算されます。 1割負担分:27円/日
*若年性認知症利用者受入加算 ⇒若年性認知症利用者ごとの担当者を中心に、特性やニーズに応じたサービスを行った場合に加算されます。 1割負担分:60円/日
*栄養改善加算 ⇒管理栄養士が、利用者ごとの栄養状態等に配慮した栄養ケア計画を作成するなどのサービスを行った場合に加算されます。 1割負担分:150円/回(1月に2回まで)
*口腔機能向上加算 ⇒言語聴覚士等が、利用者ごとの個別の口腔機能改善管理指導計画を作成するなどのサービスを行なった場合に加算されます。 1割負担分:150円/回(1月に2回まで)
*サービス提供体制強化加算(Ⅰ)イ ⇒介護職員の総数のうち介護福祉士の占める割合が50/100以上である場合に加算されます。 1割負担分:18円/回
*サービス提供体制強化加算(Ⅰ)ロ ⇒介護職員の総数のうち介護福祉士の占める割合が40/100以上である場合に加算されます。 1割負担分:12円/回
*サービス提供体制強化加算(Ⅱ) ⇒介護職員の総数のうち勤続3年以上の者の占める割合が 30/100以上である場合に加算されます。 1割負担分:6円/回

認知症対応型通所介護のサービス

サービスの内容は通常のデイサービス行っている次のようなサービスに加えて認知症患者特有な日常的に必要な訓練等も行います。

■介護サービス

①入浴介助 ②排泄介助、処理 ③食事介助 ④日常的生活に必要な介助、

■機能回復訓練

認知症特有な機能低下による回復訓練等も行います。

■娯楽

コミュニケーション能力向上の為のレクリエーション

 

認知症対応型通所介護のメリット、デメリット

認知症対応型通所介護は、他の施設と違い認知症の患者専門の受け入れ先と言っても決して過言ではありません。他の施設では重度な認知症の患者を受け入れるための専門的スタッフ等が充実していないためになかなか受け入れに積極的ではありません。そのような施設の実態の中で唯一受け入れ可能な施設が「認知症対型通所介護」で認知症の介護を行う家族にとってはこれ以上頼れる施設なないと思われている事です。

メリット

①なんと言っても最大のメリットは他の施設で受け入れ不可能な認知症患者の受け入れが可能であること。
②充実した専門的知識をもったスタッフを配置していることで安心して入所させることができる。
③通常のデイサービス同様に利用者の送迎を行ってもらえる事で、免許、車がなくても利用できる。
④少人数(12人以下)なのできめの細かい、専門的な認知症ケアが受けられる

デメリット

①通常のデイサービスよりは料金だけ比較すると割高である。
②原則、施設の所在地と異なる市区町村に住んでいる場合は利用できませんが。住まいの地域にある事業所を利用しなくてはいけませんますが、家庭の事情などにより他の地域の事業所を利用しなければならない場合には、申告して許可をえれば、他の地域の事業所を利用することができます。ただし地域や事業所によって利用条件が異なります。

 

 

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認知症対応型通所介護の注意点

現在通常のデイサービスは飽和状態で施設の数が多くなりすぎて、利用者の選択が複雑になってきて、各デイサービスの施設も様々な付帯設備の増設や、訓練型施設へ独自の特色を打ち出して、利用者への情報提供を行っています。
認知症対応型通所介護も、施設数まだ十分とは言えませんが、利用者が認知症患者ということもあり入所を計画される際には特に施設の選び方には注意をされる事をおすすめします。

施設を選ぶ時の注意点

■立地・施設の雰囲気

①立地条件が希望に合っているかどうか ②送迎時間が長くなりすぎない距離か ③周辺環境が良いか(緑が多い、
交通量が多くないなど) ④バリアフリーの行き届いた施設かどうか ⑤衛生的な施設かどうか(掃除、消毒など)
⑥快適に生活できる施設かどうか(明るさや室温など)

■施設や職員の雰囲気について

①職員の人柄(話し方、対応など)に好感をもてるかどうか ②職員の保有資格、または経験年数がどのくらいあるか
③職員と実際に利用している方のコミュニケーションが良好かどうか ④実際に利用している方同士のコミュニケー
ションが良好かどうか

■サービスについて

①送迎時間はどのくらいか  ②送迎時に同乗する他の利用者は何名いるのか  ③送迎には職員が添乗するのか。
④家の中まで送り届けてくれるのか

■食事について

①個人に合わせた対応をしてくれるか(糖尿病食、きざみ食、おかゆ など) ②食事環境が整っているか
③ご利用者さま好みの味かどうか(試食できるところもあります)
最低限このような項目については事前に調べられておく必要があります。更に最終的に事業所との契約については独自では決して行わないようにしてください。契約にしては担当のケアマネージャーと行うようにした方が間違やトラブルの原因になることを防止できます。

 

 

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まとめ

認知症の患者の介護は「自分自身の忍耐力や精神力」との戦いとも言われる方がおられるくらい過酷な毎日の365日のお世話です。
身内という事で自分を犠牲にして,介護に努めなければならないような環境になってしまった時は今回紹介しました「認知症対応型通所介護」等を事前に予約して、自分自身の時間がもてる事で「疲労」「ストレス」等のワードから少しでも解放される時が必要ではないでしょうか。

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