介護での紙パンツはどうやって選ぶの?注意点は?

Happy Senior Couple --- Image by © Royalty-Free/Corbis

要介護者にとってに自立した日常生活を送るうえで、排泄のコントロールは不可欠なものです。排泄のケアは、生活全般のケアの中でも大変な事です。食事や入浴と違って排泄は待ったがきかない生理現象です。排泄ケアは生活の基本、介護の基本とも言える重要なケアです。
今回は排泄時に必須の福祉用具の紙パンツについて色々と紹介させていただきます。

 

介護の紙パンツとは

人はいつまでも若い気持ちや気力を持ち続けていきたいと思っていると誰もが思われていることでしょう。
加齢と共にそのような希望を叶えることが困難な体の状態に年相応ともいえるようになってきます。そのような体の機能の低下のひとつが、トイレの問題です。年齢を重ねる毎に「トイレが近くなった」等の声をよく聞くことがあります。「頻尿」「夜尿」等自宅でも外出先でもこの状況があるために落ち着いた生活ができなくなる事もあるようです。更に何らかの病気を患って重度な介護状態になった場合に排泄に関しては深刻な問題となります。

そんな時必要とされるのが「紙パンツ」です。高齢者と言ってもプライドはあります。はじめは紙パンツを装着することに対しての抵抗もかなりありますので、紙パンツが必要になったときには、利用者への気配りは決して忘れないように心がけすることも介護の基本のひとつでもあります。

紙パンツは自立排泄への支援用具

高齢者でも自分でトイレに行き排泄を行うことができる方は別として、重度な要介護者の場合通常では自力で排泄ができない状態です。
それでも自立排泄への試み常に行うことを前提に毎日の排泄処理を行うよう介護者も意識するようにしたほうが要介護者の生活への活気を取り戻す手段にもなります、高齢者はどんなに体が衰えても、人と交流したいという気持ちは残っているはずです。
この、外出したい、人と交流したい、社会参加したいという動機付けを支援することが大切です。
トイレでの排泄は人間が社会に参加していくためのルールです。「トイレが使えるようになる」ことが生活機能回復の原点といえます。自立排泄は社会復帰を果すための手段です。「外出できるようになったら、どこに行きたいですか?誰に会いたいですか?」高齢者本人と介護者が「外出できるようになった姿」を共有することです。そのためには、「トイレが使えるようにならなくては…」と、高齢者と介護者が共通の目標をもつことから、自立排泄への支援は始まります。

「失敗したっていいんです。これを使ってトイレに行ってみましょう。」と紙パンツを認識してもらう事で、本人と介護者に勇気と安心を与えられます。
紙パンツは単なる排泄処理をする為のものだけではなく、要介護者が自立できてトイレに行ける自信を得ることで社会参加できるようになるためにの支援用具でもあります。

 

 

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紙パンツの種類

基本的なことですが介護での「おむつ」と「パンツ」の違いをまず理解されていますか?理解されていないかたの為に説明させて頂きます。

■介護紙パンツ

(通称:リハビリパンツ)
紙の素材で出来ていて陰部の部分は尿を吸収するため厚く構成されています。
一般的に排尿コントロールをして布パンツを使用するためのリハビリに使用するためのリハビリパンツが略してリハパンと言われます。赤ちゃんが脱おむつから普通の布パンツにいたるまで使用するトレーニングパンツと役割が似ていて、トレーニングパンツの大人バージョンという感じです。リハビリパンツを取り扱っているおむつメーカーは多数あり、各メーカーによってリハビリ初期の頃に使用する厚めのタイプや、リハビリの最終段階で使用する薄めのタイプ、サイズも一般的なL、M、Sサイズの外に、最近ではより詳細に区分されていてLLやSSまであるので、体型に合わせて個別に選びやすくなっています。

使用する際にはリハビリ初期の尿失禁の頻度が高い時期にはパットと併用して使用しますが、尿失禁の頻度が低くなるリハビリ最終段階ではリハビリパンツ単体で使用するようになります。

 

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引用先:http://www.unicharm.co.jp/healthcare/product/pants_super.html

■紙パンツ

紙パンツといっても、正確には不織布で作られているパンツなので、手で触った感じはごわごわもせず、なめらかなで、エステなどで使われる紙パンツより、穿き心地も良いものです。一枚ずつビニール袋に入っていて、10センチ四方程度の大きさ
に畳まれているため非常にコンパクト!持ち運びにも便利ですね。ウエスト部分はゴムになっていて、比較的大柄な人でも余裕を持って穿けるようになっています。男女兼用で全体的に大きめな作りなので、災害時の備蓄用に購入する場合は夫婦や親子で共用することもできると思います。

 

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引用先:http://www.chikazawa.co.jp/goods_haku.html

■おむつ

(介護用)
リハビリパンツが履くタイプなのに対して、おむつは包み込んでテープで止める形になっていて基本的にはパットと併用して使用し、一般的に寝たきりの方を対象とした形になっています。
サイズは基本のL,M、Sに加えて大きめMや小さめMといった使用頻度の高いMサイズを基準として一回り大きめや、小さめのものもあり個別に合わせやすくなっているものもあります。また最近ではおむつ自体の改良も進んできており、陰部に当たる部分が盛り上げてあって陰部とおむつの隙間を埋めて尿が漏れにくくなるようにしてあるものや、マジックテープの長さを長くして固定力を強くしてどのような体型の方にも安定した固定力を発揮できるように工夫してあるものもあります。

 

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引用先:http://www.unicharm.co.jp/lifree/adult/choose/index.html

紙パンツ(おむつ)の種類

紙パンツやおむつについては各メーカーが色々なタイプを販売していま。ここではわかりやすいもの取り上げて紹介致します

■失禁用下着

(吸収布つき失禁パンツ)
①ズロースタイプ  *下記メーカー商品名やタイプ等様々ですので利用されるときには訪問看護師等の意見を参考に
②三分丈タイプ  して、利用されることをおすすめします。
③前開きタイプ
④紙パンツ
⑤ネットパンツ
⑥テープ止め紙カバー
⑦使い捨ておむつ

 

選ぶ上のポイント

紙パンツに排泄すること、紙パンツを人に替えてもらうことは「人間の尊厳」にかかわる行為といえます。
紙パンツを使い始める前に、今一度「紙パンツの必要性」を再確認しましょう。
紙パンツを使わないケアが理想ですが、紙パンツをうまく使うことで高齢者の生活を支援することもできます。それぞれの高齢者の生活シーンを分析して、できる限り紙パンツを使わないケアを考えていきましょう。高齢者の排泄障害には、さまざまなものがあります。

身体機能・精神機能の衰退、既往症による障害、服用されている薬の影響等、その原因には個人差があるものです。誰にでもぴったりと合い、これ1枚でうまくいくという紙パンツは、存在しないと考えてください。昼と夜の生活、尿と便の量や性状、体型や体位に合わせて、紙パンツと、内側のパッドを組み合わせて対応していくしかないこともあります。市販されている多くの紙パンツは「部品」だと考えてください。

その人に最適な紙パンツは、それぞれの介護者が「頭とココロと腕」を使って、アウターとインナーを組み合わせて、作りあげていくものなのです。

紙パンツを選ぶ時の疑問と解決策

紙パンツを利用されるときに最も多い疑問やそれに対しての解決策を紹介します。

[疑問]

①自分で使ったことがないので、何を重視してよいか分からなかった?
②種類がありすぎて要介護者にどれがあうのかわからなかった?
③種類がたくさんありすぎてどれを使うべきか迷ってしまった。商品の違いがよくわからなかった?これらの疑問が最も多くそれに対しての対応策として考えられる回答としては、大人用紙パンツを使う方の体の状態や生活リズムなどを把握した上で、アウター(外側のパンツ)+インナー(内側のパッド)を組み合わせて使うことが大切です。

■アウター(外側の紙パンツ)を選ぶときのポイント

①介護される方のADL

(日常生活動作)
・歩ける・立てる・座れる方・・・パンツタイプ
・寝て過ごす事が多い方・・・テープ止めタイプ

②排泄する場所

トイレやポータブルトイレへ移動できる方・・・パンツタイプ
ベッドから移動が困難な方・・・テープ止めタイプ
③利用者本人の希望が最も重要です。

■インナー(内側のパッド)を選ぶときのポイント

①アウターとの適合した組合せで選ぶパンツタイプには“紙パンツ用尿とりパッド”がオススメ
②尿量や使用する状況で選ぶ長時間用・昼用・夜用 等
このように紙パンツ(おむつ)は要介護者の状態、毎日の生活のリズムやパターンを十分に把握することが重要なポイントです。

 

 

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注意点

排泄がままならなくなることで、ご家族もショックを受けますが、ご本人は想像以上に、恥かしさや不安、深い孤独感にふさぎ込んだりしています。その気持ちを周囲が理解することが大切です。
ご本人の自尊心を傷つけないような心づかいを持って接するように心がけてください。紙パンツをおすすめするときには、「モラさないために使ってもらう」という気持ちではなく、「今までどおりの生活を続けるために」、「これからもまだまだ元気でいてほしい」という気持ちをもっておすすめすると良いかもしれません。超うす型の紙パンツでしたら、ふつうの下着と変わらない感覚で使え、洋服の上からはほとんど目立たないことも、ご本人にとっては安心できるポイントになる可能性もあります。

なお、おすすめするときに、「新しい下着」「紙の下着」「使い捨ての下着」など、「下着」と表現し、「おむつ」という言葉は使わないことをおすすめします。さりげなく「下着」の入っているタンスの引き出しなどに、袋から取り出して、入れておいてあげるのもいいでしょう。冬場などは「暖かいからはいてみたら」などのお声がけも良いようです。

■肌の「トラブルへの注意

ムレやカブレ度の肌トラブルは褥瘡(じょくそう)等深刻な皮膚疾患の要因になり、介護を受ける方も介護する方も大きな負担がかかります。肌トラブルを起こさないように普段から予防に心がけするようにすることも注意点です。

 

 

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まとめ

紙パンツやおむつを使用することは誰にも知られたくないようなことです。しかしそれも自分自身が年をとる事による、自然の現象でもあります。年とともに排泄に関しての機能も低下してきて、頻尿や失禁といった事が出てきます。
その恥ずかしさを思えば防止のために使用する前向きな姿勢も大切ではないでしょうか

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