麻痺はどやって対処したらいいの?種類は?

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現在「麻痺(まひ)状態」になっておられる身内の方や、友人でこの状態に悩んでおられる患者の、介護をされている家族の方の苦労は他人には理解できないくらい大変な毎日の連続かと思います。そんな言葉では簡単な状態はわかっていても、麻痺が及ぼす様々な障害や影響についてはお分かりではない事だと思いますのでここで紹介させて頂きます。

麻痺(まひ)とは

麻痺は、脳・脊髄(せきずい)から末梢神経に至る運動神経や筋肉の障害による筋力低下です。麻痺が起こると、手足や全身の筋肉に思うように力が入らず円滑に運動できなくなってしまいます。麻痺を起こす病気は数多くありますが、代表的な病気を挙げてみます。

■突然の麻痺症状

脳梗塞(のうこうそく)・脳出血・くも膜下出血等があります。

■徐々に起きる麻痺

慢性硬膜下血腫(まんせいこうまっかけっしゅ)
これらはほんの一部の紹介事例です。次の項目で詳しく病名や症状等について紹介させて頂きますが、麻痺が起きると上に紹介しました病名などは生命に直結するような物で、麻痺の怖さは、勿論事前の兆候もありますが、突然起き、対応策への処置時間が生死を決める事も多くあります。

麻痺(まひ)の種類

麻痺には大きく分けて「片麻痺」「対麻痺」「四肢麻痺」「単麻痺」に分けられます。

麻痺別の症状

■片麻痺(かたまひ)

片麻痺は「かたまひ」または「へんまひ」と読み、体の左右どちら片側の半身に起こる麻痺です。
顔面を含める場合も あります。そのうち、頭部の片側の脳神経麻痺と反対側の上・下肢の麻痺がある場合を交代性片麻痺、片側の上肢と反対側の下肢に麻痺がある場合を交叉性片麻痺といいます。
原因の多くは脳血管の障害です。突然、片麻痺が発症するなら脳出血や脳梗塞(こうそく)などをまず疑います。
突然の激しい頭で知られているくも膜下出血でも、時に片麻痺が現れます。麻痺が24時間以内、多くは数分以内に治まるものを一過性脳虚血(いっかせいのうきょけつ)発作といいます。
脳梗塞の前触れとして重要な症状で、1年以内に約10%、5年以内に約30%が脳梗塞を発症するといわれています。徐々に起こる片麻痺には、慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)などがあります。
慢性硬膜下血腫は頭部に外傷(ごく軽いものも含む)を受けて約1〜3カ月(時に年単位)たってから現れるもので、中年以上の男性でアルコールをたくさん飲む人に多くみられます。

■対麻痺(ついまひ)

両側の下肢の麻痺で、原因のほとんどが脊髄と末梢神経の障害です。急に起こるなら急性脊
脊髄の血管障害、徐々に起こるなら脊髄の腫瘍などを考えられます。多発性硬化症は、厚生労働省の特定疾患に指定されている神経難病のひとつで、対麻痺だけでなく片麻痺、四肢麻痺、単麻痺などの形をとり、多彩な様相を示します。

■四肢麻痺(ししまひ)

両側の上・下肢の麻痺で、脳幹や末梢神経の障害、筋肉の病気などで起こります。ギラン・バレー症候群は、かぜ症状や下痢のあと1〜3週間たってから急に発症します。
麻痺は、ごくわずかな対麻痺から四肢の完全な麻痺までみられます。普通、2〜4週間でピークに達して進行がとまり、3〜4カ月でほぼ治りますが、約10%の人に後遺症が残ります。
重症筋無力症は、自己免疫疾患のひとつです。筋肉に力が入らなくなり、疲れやすい、朝は症状が軽く夕方になると重くなる、複視、上まぶたが垂れる(眼瞼下垂がん/けん/か/すい)などの症状が現れます。

■単麻痺(たんまひ)

左右どちらかの上肢または下肢(指を含む)だけの麻痺で、末梢神経、大脳皮質なの障害で起こります。正中神経が麻痺すると、手指の屈曲、親指を手のひらと垂直に立てる運動(外転)、親指と小指をつける運動(母指対立)などができなくなり、母指球筋(親指の付け根の筋肉)がやせてきて猿の手のような外観(猿手)になります。腓骨ひ/こつ神経が麻痺すると、足首や足の指を上げることができなくなり、これを「垂れ足」と呼んでいます。

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麻痺(まひ)の介護、種類

今回は介護に関わる方に是非覚えていただきたい麻痺の中で介護に関連性が高い「運動麻痺」について説明させて頂きます。

介護での運動麻痺とは

介護の中で麻痺は、自分の意思で筋肉を動かせない状態の「運動麻痺」の事をいいます。自分の意思で筋肉を動かせることを「随意運動(ずいいうんどう)」といいます。つまり運動麻痺とは、『随意的に自分の手足を動かせない状態』とご理解いただければと思います。では運動麻痺にはどのような分類があるか紹介します。

■完全麻痺

力が全く入らない状態の事を言います。

■不完全麻痺

部分的には力が入る状態の事を言います。

■痙性麻痺(けいせいまひ)

麻痺している手足の固さが高い状態の事を言います。

■弛緩性麻痺(しかんせいまひ)

麻痺している手足の筋肉の硬さが低下している状態で、あるいはほとんど筋肉に弾力がなく、筋肉がダランとした状態を言います

運動麻痺の原因

原因については冒頭のワンポイントアドバイスで説明しました様に中枢神経と末梢神経の相互関係に原因があります。
脳から運動の命令が出され、その命令を今度は全身へ伝えていく必要があります。
それを担うのが末梢神経で、ここが障害に犯されると「末梢神経麻痺(障害)」と言います。更に中枢神経は末梢神経に筋肉の収縮を命令します。その為に中枢神経に障害があると末梢神経は勝手に筋肉を収縮させてしまいます。
つまり筋肉がガチガチに固まってしまう麻痺が起こります。このような麻痺を【痙性麻痺(けいせいまひ)】と呼びます。
一方で末梢神経は中枢神経から「筋肉の収縮命令」を受ける為に末梢神経に障害が起きると命令がうまく伝わらないために力が入らないダランとした麻痺が起こります。これを【弛緩性麻痺(しかんせいまひ)】と呼びます。
介護の利用者の中にも麻痺を患っている利用者は決して少くはありません。介護する側の人はこの運動麻痺についてできる限りの知識と理解を持つ事が必要不可欠になることです。

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麻痺(まひ)のリハビリ

脳卒中(脳梗塞や脳出血など)の後遺症で一番残りやすい障害は、手足の麻痺ですが決して。
後遺症が残ってしまったからといって、もう治らないというわけではありません。後遺症の程度にもよりますが、発症直後からリハビリテーションを開始できれば、患測(麻痺側)の関節が次第にスムーズに動くようになり、また、健測(麻痺がない側)の手足や体幹部の筋力の維持にも繋がりますしかし、「最終的に、リハビリによってどれくらい身体の機能が回復するのか」という不安や疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。そこで、「最終的に、リハビリにより麻痺がどれくらい回復するのか」を、その回復プロセスと回復の目安をご紹介していきます。

※あくまでも、ご紹介するのは目安であり、回復の度合いには個人差があることにご理解して下さい。

一般的に、脳梗塞や脳出血の後遺症に対しリハビリテーションが有効的な期間は、病気の発症後4~6ヶ月の間とされています。特に3ヶ月目ぐらいまでは急速に回復します。しかし、その後4~6ヶ月を境に、徐々に回復のスピードは鈍くなり、半年から1年ほど経つと状態がほぼ固定化していきます。このことから「6ヶ月の壁」と呼ばれています。

適切なリハビリと時期

回復期を過ぎ維時期に入ったからといって、そこでリハビリテーションが終わりというわけではありません。自宅に戻ってからもリハビリは続きます。維持期のリハビリの目的は、食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴などにおいて、自分でできる項目を増やしていくことです。裏を返すと、ご飯を食べる・服を着る・車椅子を押す・トイレをする・髪の毛を乾かす・お風呂に入る、といった
日常生活のあらゆる場面で、無数にリハビリの機会が存在しています。なので、「不自由で可哀想・・・」だからと、ご家族が何でもかんでも片付けてしまってはいけません。リハビリの機会を奪うばかりか、せっかく回復期で取り戻した機能がリハビリ前の状態に戻ってしまう可能性もあります。したがって、自分出来ることは自分でしてもらいましょう。介護者は、本人の出来ること・
出来ないことをしっかり把握した上でサポートするよう心がけることが大切です。

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麻痺(まひ)の注意点

高齢者である利用者は脳卒中等の脳血管障害による後遺症で半身麻痺等の感覚麻痺の状態になっていることがあります。例えば右半身が麻痺している場合、健側(けんそく)の手足に比べ筋肉、骨が痩せ細っている状態になります。

麻痺の利用者への介護リスク

一般的に高齢者である利用者の体は健常者に比べて脆く(もろく)小さな衝撃でも骨折や裂傷を負いやすいのが特徴ですが、麻痺があるとさらに大変で介護する上でも十分な配慮をしないと通常以上にリスクが高くなることを頭に入れておきましょう。
麻痺側は感覚が無く、動かすことができないため常に長時間同じ態勢のままになるので一定の場所に圧力がかかりやすく、褥瘡(じょうそう)になるリスクが高くなります。
そのため介護職員(ヘルパー)は臥位介助や体位変換、オムツ交換等に入った際に意識的に麻痺側をクッションやタオル等で除圧することで褥瘡を防ぐ必要があります。

麻痺の利用者の介助では、麻痺そのものがリスクとなるわけではなく、麻痺側の状態を理解した上で介助を行うことが大切です。感覚が無いために一定の場所に圧力がかかりことが多く褥瘡(じょうそう)になりやすいこ
と、利用者の体を動かす際にボディメカニクス両下肢をコンパクトにまとめるのがセオリーですが、麻痺側に力が入らないために麻痺側の手足が垂れ下がり巻き込んだりどこかに引っ掛けてしまいやすいというリスクを充分に考慮して介助するように心がけしてみてください。

まとめ

体に麻痺の状態をもって動かない自分の体に対して、苛立ちや情けなさ等を私自身一時は感じていました。しかしその麻痺による動きは、いつ戻るか分かりません。その分まだ機能している部分を使って新たな事にチャレンジできます。この記事がその証です。左半身麻痺状態でも右手だけでライターとしてチャレンジしています。

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