認知症は入院が必要なの?タイミングは?

Nurse cares for a elderly woman lying in bed

高齢者の方であれば、誰しもがなりうる可能性のある認知症。医学的には、脳の萎縮が原因で起こるとも言われていますが、はっきりとした原因は未だわかっていません。自分の家族の方や親戚の方、また親しい方が認知症になった場合、私達はどのように動けば良いのでしょうか?

今回は、この認知症と入院についてご紹介したいと思います。

 

認知症の入院とは

認知症の入院とは、どのような状況のことを言うのでしょうか?
まず、認知症の症状は様々です。決して、皆が同じ症状という訳ではありません。人それぞれ、今まで生活してきた家庭環境や価値観などで大きく症状が変わってくるのです。

まず前提として、老人ホームやグループホームなどの福祉施設と、医療機関である病院は異なります。福祉施設であれば、認知症の高齢者の方の介護は自宅では出来ないという理由や、自分の仕事が忙しく介護を行うのが難しいという理由であっても、適切な申し込みを行えば入所は可能になるでしょう。しかし、病院となると、そう簡単にはいきません。なぜなら、病院はあくまで医療機関であり、医療的なケアを行うことが目的であるからです。

認知症のための検査や、例えば認知症の高齢者の方が病気や怪我をしてしまい、医療的なケアが必要になった場合に入院が可能になります。認知症そのもののケアの為の入院と考えるならば、認知症専門の病院や精神科の入院となる場合が多くなります。

もし、これは入院させた方がいのではないか?と思うような症状があるのであれば、病院を受診する前に問い合わせをした方が確実になります。

 

 

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認知症の入院の症状、タイミング

では、認知症の症状として、どのような状態の時に入院を考えるべきなのでしょうか?上記でもご紹介しましたが、認知症の症状は人それぞれですので、あくまで参考として考えていただけたら幸いです。

① 家族が被害を受けている場合

認知症の高齢者の方の中には、性格が豹変してしまい、家族の方に暴言や暴力を振るってしまう方もいます。
また、被害妄想や徘徊がひどくなり、お金を盗られた、ご飯を食べさせてもらえないと騒ぐことや、深夜に家を抜け出し他人の家へ不法侵入してしまう場合もあるのです。福祉施設であれば、24時間体制のケアを行っていますので、ある程度の事故や問題は防ぐことが出来ます。しかし、自宅介護の場合は、24時間体制のケアを家族がやらなくてはいけません。ヘルパーをお願いするにしても、夜間まで付き添ってもらえる訳ではありません。

その場合、かかりつけの病院や精神病院、認知症外来や福祉施設に相談をしてみると良いでしょう。

② 怪我をした、もしくは病気を患ってしまった

入院が必要な怪我、もしくは病気を患ってしまった場合です。普通の状態と異なり、認知症の高齢者の場合は治療に時間がかかる場合もあります。また、認知症の状態によっては病院の入院を拒否される場合も考えられます。高齢者の方が、怪我や病気の自覚があれば良いのですが、そうではない場合は入院そのものが大変な場合もあります。もし、高齢者の方に何らかの異変を感じた場合は、早めに医療機関を受診してください。

③ 自宅介護では限界がある、または福祉施設では限界がある場合

① と重複する部分もありますが、自宅介護で限界があるほどの症状がある場

合には医療機関や福祉施設に相談をする必要があります。また、福祉施設に入所している場合であっても、介護職員の手に負えないほどの暴力行為、徘徊行為、他人に危害を加えるなどの問題が見られた場合には、施設入所自体出来なくなってしまう場合もあります。

この場合には、緩和ケアとして入院という手段がとられる場合もあります。

 

 

 

認知症の入院の付き添いは?事前準備は?

では、実際に入院になったとして、入院の際の付き添いは必要なのでしょうか?答えは、イエスです。可能であれば、付き添いをした方が良いでしょう。なぜなら、入院の際、事務の方や看護師から、入院にあたっての注意事項や金銭的な話がある場合があるからです。特に、認知症の高齢者の方自身に説明をしても伝わらない場合がある為、代わりに把握しておく家族が必要です。また、高齢者の方が今後、どんな環境で入院生活を行なっていくのか知っておくのはとても大切なことです。また、入院当日は高齢者の方も不安や悩みを抱えていることもあるでしょう。そんな時は、ぜひ家族の方が支えてあげてください。医師から、今後の治療方針について説明がある場合もあります。
では、次は入院準備についてご紹介します。

① 必要書類の準備

あらかじめ、入院当日に必要な書類などを用意しておいてください。事前に看護師の方から説明があるかと思います。主に、高齢者の方の健康保険証や介護保険証、印鑑、必要なお金などです、金額については、事前に話があるか、入院前に問い合わせてみる必要があります。

② 入院生活に必要なもの

こちらもあらかじめ案内があるかとは思いますが、入院生活を送るにあたって必要物品があります。主に、高齢者の方の着替え、下着、日用品(洗面用具など)になります。病院によっては売店のある場所もありますので、そちらで買い揃えるか、有料でレンタルできる場合もあります。また、病院内に持ち込みができない物などもありますので、事前に確認してください。

 

認知症の入院費用は

認知症の場合の入院費用ですが、こちらも一律で決まっている訳ではありません。その為、入院前に確認が必要です。介護保険が適応されると何割か負担してもらえます。プラス、病衣などをレンタルする場合はプラスでかかってきますし、一人部屋を選択する場合も金額は大きくなってきます。また、毎日出される病院食もお金がかかってきますので注意が必要です。もし高齢者の方がオムツなどを利用している場合は、オムツ代金もかかってきます。

介護度によって差が出てきますが、だいたい1ヶ月20万円前後と考えておく必要があるでしょう。

 

 

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注意点は

では、認知症の入院についての注意点はどのようなことがあるのでしょうか。

① 高齢者の方とコミュニケーションをとる

よくあるのが、認知症だから何を言っても伝わらないと、入院の説明などを怠ってしまうことです。入院するのはあなたではありません。高齢者の方なのです。そのことを忘れてはいけません。もし通常の会話が難しい状態であっても、高齢者の方とコミュニケーションをとることを忘れないでください。

② 改善される訳ではない

よく勘違いしている方もいますが、病院に入院をすれば症状が100パーセント改善すると思っている方もいますが、完治できる訳ではありません。もちろん、症状を緩やかにすることや、遅らせることは可能かと思います。しかし、入院生活は、誰ともコミュニケーションを取れない場合もあります。そういった場合、症状が悪化してしまうケースもあるということを、忘れてはいけません。もし入院になった場合には、出来るだけ顔を見せてコミュニケーションをとることが大切でしょう。

 

 

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まとめ

認知症は、高齢者の方を支える周りの家族のケアが重要なものになってきます。症状は一つではありません。その方その方に応じたケアの仕方を。高齢者の方や専門家の方と相談しながら考えていくことが大切になります。

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