ターミナルケアって何?種類は?看取りは?

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人間、誰しも訪れてしまう「死」ですが、最期まで人間らしく生きてもらいたいと家族は思うことでしょう。生きていれば死があるのは分かっていても、最期はどうしても辛くなってしまいます。その辛さを少しは軽減出来て、すぐそばに迫ってきている死を理解してもらい安楽な生活を送ってもらいたいと願うと思います。

今回はそんなターミナルケアについてご紹介いたします。

 

ターミナルケアとは

ターミナルとは終末期のことであり、終末ケアのことを「ターミナルケア」といいます。余命がわずかになってしまった人へのケアをターミナルケアといいます。最期の瞬間まで人間らしく生きてもらう為にお世話することで、苦痛なく生活して貰うことが目的となっています。

デリケートな決断

余命わずかな人を始め、高齢者が人生の残り時間を自分らしく生きて満足して天国へ旅立ってもらうことが目的となっています。「人間らしさ」を残し、本人の尊厳を保ちつつ苦痛や不安感を緩和することが大切となっています。そのため、本人は死というデリケートな部分を受け入れることが大切となり、そのサポートをすることもデリケートな部分であると言えます。そのデリケートな部分の決断をすることから始まります。

ターミナルケアの開始

ターミナルケアは本人と家族の意思に任されています。しかし、ターミナルケアを開始すると、治療は「痛みの軽減」となってしまうため、延命のための治療は施されなくなります。すぐそこに迫ってきている死をしっかりと受け止めることが大切となり、本人の強い意思が必要となります。

その為、本人の強い意思と家族の支えがなければ始める事は困難だと言えます。

 

 

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ターミナルケアの役割

ターミナルケアの役割としては、最期の瞬間まで痛みと苦しみに悩まされるのではなく、最期の瞬間まで人間らしく生きて尊厳を保ったまま生きてもらうことが大切です。

ターミナルケアの種類

ターミナルケアには「身体的ケア」「精神的ケア」「社会的ケア」の3つに分けられます。

・ 身体的ケア

投薬治療などで、痛みなどの症状を緩和することが身体的ケアといいます。
日常生活でストレスを感じないように環境を整えることや、身体を清潔に保持することも大切です。

・ 精神的ケア

ターミナルケアが始まる頃には、生活のほとんどをベッドで生活します。病院や施設に入ったとしても、普段と変わらない状態にしておくことがストレス軽減となります。思い出の写真を飾ったり、好きな音楽を流したりすることも大切です。

・ 社会的ケア

病院や施設に入ったときに経済的負担を気にしたり、過去の知り合いに知られたくないと言う気持ちが出てきます。そういった時に、いかに軽減できるかが重要となります。

ポイント

人は死を宣告された時、「否認」「怒り」「取引」「抑うつ」「受容」の5段階をたどります。死を宣告された時、すぐに受け入れることは困難ですが、ターミナルを受け入れると言うことは、最終段階の「受容」となり死を受け入れなければなりません。「なぜ自分が?」と言う気持ちや死への抵抗感など、苦しい時期を乗り越えています。その為、可能な限り肉体的苦痛を緩和して、精神的ケアが重要となります。

 

ターミナルケアとケアプラン

ターミナルケアの人へのケアプランはステージによって異なります。緊急事態時の臨機応変なども踏まえた上で作成しなければなりません。また、普段のケアプランとは異なり、いつ容体が急変するかはわかりません。普段なら向上を目標とするプランだったとしても、ターミナルケアの場合は緩和ケアが目的となるため、プランが異なってきます。

プラン作成におけるポイント

① ステージ1(宣告から危篤まで)

ターミナル期を迎える場所、苦痛や不安感を除去、各医療機関との綿密な連携などが重要となってきます。

② ステージ2(危篤から死まで)

死を迎えるにあたっての心構え、安らかな死を迎える為の環境、家族の看取りの環境づくり

③ ステージ3(死後)

これは直接本人への介護とは離れてきますが、葬儀などへの参列、家族への精神的ケアが重要となります。

家族へのアプローチ

直接、本人への介護ではありませんが、ターミナルケアには家族へのフォローも重要となってきます。死を迎えるのは本人だけではありません。家族も死を受け入れなければなりません。残されていく家族へのフォローもとても重要であり、死と向き合ってもらうしかありません。家族の痛みは家族にしかわかりませんが、しっかりとフォローすることで向き合っていただけるかもしれません。

 

ターミナルケアと看取り

看取りには各医療機関や施設、家族との綿密な連携が必要となります。いつ何が起きるかわからないのがターミナルケアなので、常に連絡取れる状態でいることが大切です。

全員の心構え

ターミナルケアで重要とされるのは、本人や周りの家族や介護者などの心構えが大切です。突然容体が急変して人生を終えるかもしれないし、徐々に衰えて亡くなるかもしれません。それはその時によって異なります。「いつ、何が起きるかわからない」のがターミナルケアです。まだ慣れない職員だと一度の看取りがトラウマとなるかもしれません。全員が全員のフォローを出来るようにいつでも各所への綿密な連携、心構えが重要となります。

死後のエンゼルケア

「エンゼルケア」という言葉をご存知でしょうか。日本では昔から亡くなられた方に対し「湯灌(ゆかん)」というお清めの儀式が行われてきました。お化粧や着替えを主に行い、亡くなられた方が綺麗な状態でこの世を離れ、天国へ旅立つ準備をするのです。また、死の直後から家族への精神的ケアを含めての出来るだけ援助を行うことで、出来る限り故人がこの世に心残りをしないように、家族へも含めた「最期のケア」をするのです。

 

 

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注意点

ターミナルケアは本当にデリケートなケアで、介護のなかでも1,2位を争うほどのデリケートな部分であるといえます。そのケアをしっかりとすることで、故人が安らかに眠っていただくことが重要です。

全員でフォローを

ターミナルケアは本人にとったら最期のケアになります。最期の瞬間まで良い人生を送ってもらえるように手助けすることが大切であり、生半可な気持ちでは行えません。慣れない職員だと死への恐怖からトラウマになってしまう可能性があります。全員が全員をフォローし合える環境作りが大切となります。全員でフォローしながら行い、本人の身体的・精神的ケアをきちんと行っていくことが大切なのです。

最期の介護

ターミナルケアや死は本人が苦しむだけではありません。家族も頭では死を理解していても、心は死を完全に受け入れているわけではないので、「デリケートな介護」と言われているのかもしれません。痛みを軽減させる事も不安感を拭う事は出来ても、死は避けられません。普段なら見落としてしまっているかもしれない失敗は出来ません。今日が最期になるかもしれないし、明日が最期かもしれません。最期までその人らしい介護をしていくことが大切となります。

 

 

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まとめ

今回はターミナルケアについてご紹介いたしました。誰しも通らなければならない死ですが、すぐ迫っている人のケアをすることはとても難しいです。マニュアルはあって無いようなものです。「今日」を生きていただく為に、身体的だけではなく精神的にもフォローすることが重要だといえます。それは家族にも言えることです。その人らしく最期まで生きてもらうための最善の手助けが必要となります。

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