ライフサイクルってどんな意味?

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人の一生にはさまざまな時期を乗り越えて成長していきます。人が誕生してからこの世を去るまで、どのような人生を歩んできたとしてもいくつもの壁や時期を過ごしています。人は誰でも一生で乗り越えるべき過程があるのです。自分が今まで生きてきたプロセス、今後のプロセスについて考えたことはありますか?今回は「ライフサイクル」についてご紹介させていただきます。

 

ライフステージとライフサイクル

ライフステージとは、人生の誕生からこの世を去るまでの「ライフサイクル」をステージに分割してそのステージをよりよい人生を歩むために、自分で自分の過程を見つける活動をする目的で区別されています。

ライフサイクルとは

人の一生である「生まれてから死ぬまで」の流れをサークル状に描き説明したものを「ライフサークル」と言い、精神分析家で発達心理学者のエリク・H・エリクソンが取り上げてから広く一般的に知れ渡るようになりました。
エリクソンは人生を8つのステージに分けて、それぞれのステージで解決すべき課題があるとしています。現在のステージの課題をクリアすることにより、次ステージの基礎となります。その為、ライフサイクルはピラミッドで表されることもあります。

ライフサイクルのステージ

エリクソンは人生を8ステージに分け、各ステージでの解決すべき課題があるとしました。8ステージは次の通りです。
① 乳児期
② 幼児期初期
③ 幼児期
④ 学童期
⑤ 青年期
⑥ 成人期初期
⑦ 成人期後期
⑧ 老年期

人間の発達を加齢による衰退のみを基礎としたものではなく、誕生してからこの世を去るまでの発達を包括的に見ていくことを「生涯発達」といい、この生涯発達という観点を明確に示したライフサイクルという概念を示しました。

 

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ライフステージと高齢者

高齢者にもライフステージは人生のプロセスとなり、高齢者だからといって課題が無いとは言い切れません。しかし、生きていると課題が出てきます。今までの人生を振り返り自分の人生を受け入れることによって、今までの人生を肯定的に受け入れて統合しなければなりません。

高齢者のステージ

高齢者でのライフサイクルは「老年期」となり、「統合vs絶望」が課題となることでしょう。老年期となると、自分の人生を完結する重要な時期となります。完結へ近づいているからこそ「余生を楽しむ」ことはとても大切です。しかし、まだ課題はたくさんあるのです。今までの人生を肯定的に受け入れて統合出来たとき、心理面の安定が得られるだけではなく、人間的にも円熟で平安な境地を迎えることが出来るのです。

自分の人生を肯定的に受け入れる

高齢者は人生の完結が近いことから、心の病気になる人が少なくありません。心の病気になり、今までの人生を肯定するどころか、全て否定してしまうこともあります。「早く死にたい」などといった直接否定する言葉も聞かれます。全身の筋力が衰退していく様を感じていることでしょう。そのために心の病気へと繋がっていくのかもしれません。
生きていることを否定してしまい、今までの人生を肯定することが出来なくなってしまうのです。今までの人生を肯定することが出来なければ心も安定することが出来ません。良かった自分も悪かった自分も全てを肯定することで、絶望から立ち上がり平安な境地を得られることが出来るようになるのです。

 

イフステージの高齢者期でのポイント

老年期とまでくると終りはもうすぐ目の前になります。目の前に迫ってくる死と向き合いながら生きていかなければなりません。そのため、心の病気にかかりやすくなってきてしまいます。「自分の人生を統合すること」それは難しい課題だと思います。今まで、本当に全てが幸せだったのでしょうか?ツラいこともたくさんあったと思います。統合するためにはどうしたら良いのでしょうか。

人生を統合する

自分の人生を統合するためには、「今までの課題は何だったのだろうか」、「自分の人生での悲しみや喜び」を全て見つめ、過去の自分を受け入れる必要があります。自分が生きてきた過程が「全てよかった」と言い切れる人は少ないでしょう。しかし、人生を統合するためには過去の自分も否定せず肯定することで見えてくることもあります。否定してきた自分も肯定して受け入れることによって、人生を統合出来るようになるのです。

統合したその先には

自分の人生を統合したその先には幸せが訪れるとは限りません。
たとえば、好きだった人と戦争によって引き離された人もいるでしょう。その人を想い出したとき、現在の自分を否定してしまうかもしれません。しかし、今の家族といて幸せではなかったのでしょうか。そうではなく1つだけでも「幸せの瞬間」があったと思います。その結果、「この家族といて良かった」と思えるようになるのです。それは「人生の統合」と言えると思います。「好きだった人ではないけど、結果、この人生で良かったかな」と思えるように思います。そう思えた時、「結婚」「出産」での課題は肯定する事が出来たのです。
統合したその先には幸せを見つけることが出来たため、心が安定してくるのです。心が安定してくると、不思議と身体も回復傾向へ導きだしてくれるようになるのです。

 

注意点

ライフサイクルは強制して行うものではなく、自然の流れで誰もがライフサイクルのもと成長しているのです。今の課題を見つけることは大切ですが、一つ注意しなければならないことがあります。それは「意識しすぎないこと」です。なぜ、意識しすぎてはいけないのでしょうか。

なぜ、意識しすぎてはいけないのか

ライフステージを考えることはとても大切ですが、なぜ意識しすぎてはいけないのでしょうか。
ライフステージを意識して考えすぎてしまうことで、人生でいくつもの大きな落とし穴にハマってしまうでしょう。受験の失敗や結婚の失敗など、本当にたくさんあげられると思います。しかし、失敗がいけないわけではありません。失敗してもいいのです。自分の人生は自分でしか切り開くことは出来ません。
ライフステージでの重要な点は、遠い未来を描くのではなく「現在のステージでの課題」です。それは老年期である高齢者も同じことが言えます。過去の自分を肯定して受け入れることによって、また違う視点で次のステージへと結びつけることが出来るようになるのです。
最初は難しいかもしれませんが、出来ないことではありません。最初は意識してもいいかもしれません。例えば「長生きしたいから健康に気を付ける」、それでいいのです。食事をする、睡眠をとる。それだけでも課題を見つけ遂行していくことになるのです。
意識をしすぎないことで、自然と自分の課題が見つけられていくのではないでしょうか。

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まとめ

今回はライフステージとともにライフサイクルについてご紹介させていただきました。自分の人生をすべて受け入れて肯定する。これは老若男女問わず行えることだと思います。自分の人生を全て受け入れて肯定することはとても難しいと思います。受け入れることがまず課題になるかもしれません。しかし、ライフサイクルは日々進んでいます。いつか肯定せざるを得ない時が来るのではないでしょうか。

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