要介護認定が変わる!? 要介護認定を大解剖!

アドバンスケアプランニング、海外

現在利用されている介護保険は3年に1度 改正、見直しが行われています。その中のひとつとして、要介護認定の方法の見直しが一部実行されています。また来年以降の改正、見直しにおいても要介護認定は現在の7段階(要支援1.2、要介護1~5) の一部が都道府県への移管など、介護認定はこれから更に、厳しい状態になってくることです。今回は介護認定について大解剖して検証してみます。

要介護認定とは

要介護認定とは簡潔に言うと65歳になると、介護保険の第一被保険者となり介護保険が適用できるようになります。しかし被保険者になっただけでは介護の必要な時に介護サービスを受ける資格を得ることはできません。
介護サービスを受けるためには、今回のテーマの「介護認定」と言う資格を申請して認可されなければ、介護保険での各種の介護サービス、住宅改修、福祉用具の貸与、購入等又認知症の御家族がおられる時、施設への入所の場合要介護認定がない時は入所条件に適合しない為に入所できない事があります。要介護認定を申請して認可されることで要支援1~2、要介護1~5の認可区分が決定して、その決定したランク毎に介護保険での利用上限額が決まっています。上限額の範囲内でケアマネージャーと協議の上、その結果に基づいたケアプランを作成して、該当事業所と契約を済ませて始めて、介護サービスをうけることができるようになります。要介護認定はこれら一連の中で、なくては成り立たない物であることは理解して頂いた事だと思います。

要介護認定別利用上限額

[在宅介護サービス利用限度額]
要介護認定区分月利用上限額(円)
要支援1 50,030
要支援2 104,730
要介護1 166,920
要介護2 196,160
要介護3 269,310
要介護4 308,060
要介護5 360,650

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要介護認定基準

前の項目で説明しましたように、介護保険で介護サービスを受ける場合は、要介護認定の資格を得なければなり
ません。それには認定申請にから各種の認定基準がありますのでまずその基準を理解してみてください。

主な認定基準

■認定申請基準
まず、要介護認定を受けたい人が住民登録してある市区町村の役所窓口で認定申請をします。申請手続きには以下の書類等が必要です。
1.要介護認定申請書(窓口にあります)
2.介護保険被保険者証
3.健康保険被保険者証(第2号被保険者の場合)
4.申請者の印鑑(家族以外の代理申請の場合)
5.主治医(かかりつけ医)の名前、医療機関、所在地が分かるもの
6.被保険者本人の個人番号(マイナンバー)が確認できるもの
7.申請者の身元・住所が確認できるもの(運転免許証など)

■意見書基準
主治医(いない場合は指定医師)が心身の状態についての意見書を作成し、介護認定審査会に提出します。
※主治医意見書は市区町村の指示により主治医が作成します。

■訪問調査基準
役所の担当者や介護支援専門員(ケアマネジャー)が家庭を訪問し、自宅での日常生活での行動を見たり、本人への声かけ、家族へ心身の状況について聞き取り調査を行います。調査員は公平な判定を行うため、全国共通の調査票を一次判定で使用し、調査票に記入できない箇所は特記事項として二次判定に使用します。

■一次判定・二次判定判定基準
要介護認定の基準は「介護の手間を測るものさし」であり、病気の重さではありません。つまり、“要介護2の認知症高齢者の症状が悪化したら要介護3になる”という単純なものではないのです。症状が悪化しても介護の手間が変わらなければ要介護度も変わりません。介護の必要度合いの判定は公平に行うため、調査票の内容を元にコンピュータによる一次判定を行い、その結果と訪問調査の特記事項、主治医意見書から保険、医療、福祉の専門家で構成する介護認定審査会が調査する二次判定の結果、要介護度が判定されます。

 

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要介護認定の流れ

要介護認定は基本的には①申請、②認定調査、③主治医意見書、④認定調査会、⑤二次判定という流れで進められていきます。要介護認定については色々な問題点も取り上げられています。例えば一次、二次の判定に格差が生じていることや、各都道府県で認定基準が異なっている等で、今回一部認定方法の見直し等も行われて、その
内容についても説明させて頂きます。

■要介護認定の 手順
新規申請、更新いづれもこの手順で要介護認定が決定されます。この流れの中で最も注目する所が「認定調査」でこの調査結果によって認定結果が大きく左右されることになり、認定調査員の調査結果のバラ付きに問題視する声が多く寄せられ認定調査の在り方を一部見直す事になりました。

要介護認定調査見直し

要介護認定の調査方法が一部変わりました内容としましては 申請の手続きはこれまで通りですが 認定調査員が本人を訪問して行われる調査員の面談方法など一部見直しされその内容が次の様になりました

■変更点
今までの 認定調査は申請者本人に直接決められた問題を質問してその答えによる結果で二次判定につなげていましたが、今回の変更で家族やヘルパーなど周辺から日常における本人の生活情報の収集を行い、申請者のより詳しい介護必要度を調査するようになりました
[認定調査]
1.家族が普段困っていることや不安に思っていることは、具体的に調査員や主治医に報告する事
2.調査員は実際の本人の状態や介護の程度のありのままを調査して普段の様子などを家族に 聞くことになりました
[コンピュータのデータ更新]  1. 一次判定に使用しているコンピューターを 最新の介護サービスの開発進歩
に合わせてより適切な介護の手間のかかり方を判定するためにデータを更します。

[一次と二次判定の格差是正]
今までは一次と二次判定で判定結果に格差が生じていることを指摘されていました。そのために先の項目でとりあげました調査員の調査方法の改善などでより細かな情報を入手する事により審査委員会で判定に格差が生じることを防止していく方向にあります。

要介護認定見直しの目的

認定の本来の目的はどれだけ本人の生活上で介護に手間がかかるかを判定するもので、今回の見直しにより最新の細かなデータに基づいてより正確に介護の手間が判定できる様になります。更に認定結果の格差を減らして、要介護認定を公平なものにすることができます。
今後は認定調査の時本人の周辺からの情報をより多く集めることで、認定結果の精度向上になっていくものと思われます。

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要介護認定の更新

要介護認定の更新は、有効期間満了日の60日前から、更新申請の受付が開始されます。ケアマネジャーが代行することがほとんどです。要介護認定の更新申請も前項に取り上げました手順通りに行われ、市町村職員などによる「認定調査」から始まり、主治医が作成した「主治医意見書」とともに、コンピューターによる一次判定が行われます。その後、専門家による介護認定審査会で「一次判定の修正または確定」と「二次判定」がされます。この介護認定審査会は年間平均207回開催され、出席のためにする時間外勤務は平均約2時間/週とのことです。今後、高齢化が進むにつれて開催回数やそれにかかる時間が増えていくことが見込まれます。こういった要介護認定にかかる事務負担を軽くするために、手続きの簡素化が目指されています。

■更新期間の延長案
現在、要介護度の更新認定の有効期間は原則12ヵ月、状態が安定している場合には最長24ヵ月です。
この有効期間を、最長36ヵ月に延長する案が上がっています。

■二次判定の簡素化
同時に検討されているのは、状態が安定している人の二次判定の簡素化です。
2013年1月に、新規、区分変更、更新の要介護認定を受けた人を100とした場合、一次判定と二次判定が変わらなかった人は83.3、変わった人は16.7でした。その次の更新の際に一次判定で要介護度が変更されなかったのは45.5。そのうちの約96%が二次判定でも変更なしと判定されました。こういった事実から、「状態安定者について二次判定の手続きを簡素化することを可能とする」としています。どういう状態になっている人を「状態安定者」とするのかについては、これから研究を踏まえて設定されることになります。
これからの高齢者社会や代行業務を行う、ケアマネージャーの減少等で繁雑な申請関連で、介護保険に限らず業務の簡素化は進めて行くべきだと思われます。

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要介護認定は不服申し立てができる

全ての申請の準備を終えて、主治医の意見書や訪問調査を経て、要支援・要介護度が決まります。それによって使えるサービスや介護保険が適用される限度額が変わってくるため、「実際通りに認定されるだろうか」と不安を感じる介護者も少なくはありません。もし、要介護認定が正しくされなかったと感じた場合、どうしたらいいのでしょうか? そんな時の対応策を紹介致します。

■不服申し立て
要介護度の認定が実際と違うと感じた場合には、認定が下りてから60日以内に、市区町村の介護保険担当課にて不服申し立ての申請をするという手段があります。ただし新しい要介護認定の結果が出るまでに数ヵ月ほど時間がかかってしまうため、あまり使われてはいない方法です。不服申し立てはできますが、同じ調査内容をもう一度再審査するものであり、時間もかかることがあります。手続きも市町村の介護保険課等の窓口に出向き口頭で申請して受け付け用紙も書かなくてはならず面倒です。時間もかかります

■要介護認定の変更申請をする
変更申請であれば、通常通り30日程度で新しい結果が出るため、要介護認定に納得がいかない方は、こちらの手段を取ることが多いです。要介護認定の区分変更というものがあります。これは、現在の要介護認定が現状に見合っていないと思われるときに、認定期間の途中で認定調査を行ってもらうものです。こちらなら通常通りの30日で結果がでます。

■調査に使われた書類を確認しておきましょう
なぜ実際の要介護と違う認定が下りてしまったのかを正しく知っておく必要があります。
そのために認定調査票や主治医意見書といった、要介護認定に使われた書類に目を通しておき、実際と違う点を見つけておくといいでしょう。新しく訪問調査を受けた際には、どう異なっているのかを調査員に説明しておきましょう。
変更申請をするポイントは、「実際と異なっているかどうか」です。予想とは違う認定が出た場合には、その予想が実際とは異なっていた可能性もあります。要介護度のシミュレーションもありますのでそれらを利用して事前に行ってみて、実際の結果と比較するようにする事もひとつの方法です。

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注意点

要介護認定での注意点はやはり、認定調査についてで、この件では色々な事を説明してきましたが最後に注意点も取り上げてみたいと思います。
要介護認定は、原則として『介護の手間(介護の時間)』がどの程度かかるか、を判断するという考えをもとにして行なわれており、それによって介護度が決定される事は既に説明させて頂きました。
認定調査をおこなう市職員、認定調査員等は、ご家族、ご本人と面接をするときに発言の一言が認定に影響する事もありますので事前にケアマネージャー等によく確認しておくことも必要です。その他に注意すべく点として考えられる事は、面接はおおむね1時間程度行なわれますが、ご家族は、状況を詳しく説明する必要があります。認知症の方は、知らない方にはきちんとした態度で接したり、『なんでも自分でできています』と答えたりすることがよくあるからです。認定調査をする人がもしそういった態度を見て、『認知症は軽度』と判断してしまったら必要な介護費用を受け取れなくなってしまう可能性があります。ですからご家族の方は、夜間の状況をくわしく話したり、今はこうでも調子の悪い時は介護が大変であることをしっかりと伝えるべきです。かかりつけのお医者さんに書いてもらう主治医意見書についても同様のことがいえます。医師は、高齢者の方の持病については知っていても家族の介護の現実については、ほとんど知らないと考えきちんと状況を伝えるようにしましょう。

まとめ

日本は医療技術や薬の新規開発によって平均寿命がかなり伸びてきています。その結果高齢者が増加すると共に要介護者になる該当者も当然のように増えて来ます。そのような中で要介護認定が新規、更新も含めて増加する事は明らかな状況下にあります。今後はこの実体にどうのように対応としていくかが大きな課題になります。

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