脱水症状について教えて!原因は?対策は?

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昔はスポーツをするときは水を飲むとしんどくなるから飲まない方がいいと言われていましたが、今はスポーツをするときの水分補給はするようすすめられています。様々なスポーツドリンクも出てナトリウムやカリウムなどの電解質も補給できるようになりました。高齢者の脱水も多く、水分補給は頻繁にするようにすすめられています。

 

 脱水症状とは

人間の身体は成人で60%、高齢者で50%、新生児で70~80%が体液からなっています。体液には血液、消化液、リンパ液、細胞間液などで成り立っていて体液は頻繁に出入りしています。水分は汗や尿、便、皮膚や粘膜からの蒸発となって出ていくので、その分を水分補給で体液がバランス良く保たれています。脱水症状はこのバランスが崩れて、出ていく水分の方が多くなった状態のことです。

脱水になると、はじめはのどが渇き体がだるくなり大量の汗が出ます。手足が冷えてきて立ち眩みが起きたり尿の色が濃くなったりします。そして、脱水症状が重くなると、めまい、吐き気などが起きて8%くらい水分が不足した場合は、幻覚や呼吸困難、チアノーゼ、精神錯乱状態になります。
10%から12%くらい失われると、腎機能不全や血液の減少、失神、筋肉のけいれんなどがおきます。20%水分が失われると、生命が危うくなります。

 

 

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脱水症状の種類

体液は、ミネラルとたんぱく質に分けられ、脱水になるとミネラルの1つであるナトリウム(塩分)やカリウムも水分と共に体外に出てしまうので不足します。ミネラルは細胞内液にはカリウム、細胞外液にはナトリウムが多く含まれています。電解質は常に濃度を一定に保っていますがこの濃度のバランスが崩れた時や水分が不足した場合に脱水が起きます。脱水症状は低張性脱水、等張性脱水、高張性脱水に分けられます。

低張性脱水

細胞外液にあるナトリウムが不足する状態を低張性脱水といいます。血中のナトリウムが不足するとナトリウム濃度を保つために血液の水分が細胞内液に移動するため起きる脱水です。低張性脱水になると、意識がもうろうとする、頭痛、低血圧、麻痺などが起きます。皮膚の色は青白くなり体温が低くなります。特に起きやすいのは長時間激しいスポーツをした時に汗を大量にかいた場合です。

等張性脱水

体内の水分とナトリウムが同じように不足するため、ナトリウムの濃度には変化がない脱水のことを等張性脱水と言います。出血や下痢などの時に細胞外液が急速に失われることで脱水になります。口が渇く、めまい、嘔吐、食欲不振、体のだるさなどの症状が現れます。

高張性脱水

体内の水分が不足することによっておきる脱水症状です。自分では水分補給ができない高齢者や乳幼児に発症しやすいので要注意です。発熱や激しく口が渇くこと、意識がもうろうとするなどの症状が出ます。蒸散によって失う水分量は1ℓ近くなります。

 

 

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脱水症状の原因

一般に成人が1日に失う水分量は1500㏄~2500㏄くらいです。そして水分は飲み物や食べ物から補われます。しかし、体調不良による下痢、嘔吐により出る水分が多くて水分補給が追い付かない時や運動で多量の汗をかいた時や夏の暑さで多量の汗をかいた時は脱水を起こす可能性があります。

熱い夏や寒い冬に脱水症状になる

夏の熱い時期でも高齢者は暑さを感じないので水分補給をしないことがあります。すると熱中症をおこし脱水も起こっている場合があり、回りが気が付いた時には入院するほどひどくなっていたということになりかねません。

寒い冬はウイルス性の胃腸炎や風邪によって、嘔吐や下痢を引き起こし脱水になりやすくなります。嘔吐や下痢によって水分を失われ、水分補給をしようとしてもそれも嘔吐してしまうときもあります。その場合は病院で点滴を受ける必要があるかもしれません。

スポーツをして脱水になる

激しい運動をするときは、汗を大量にかいて体温を調整します。しかし、その反面、水分とナトリウムを多く失います。運動中に水分補給を行わないと脱水になって倒れることがあります。

入浴時や就寝時に脱水になる

入浴時や就寝時も水分を失いやすい時です。入浴時は体が温まり発汗しやすくなります。夏に入浴中、倒れてしまう場合は、脱水が原因ということが考えられます。就寝時は、誰でもある程度寝汗をかきます。大量の寝汗は疾患の可能性がありますが、普通の状態でも寝汗はかくのです。ですから、起きた時の尿は少し濃い尿が出る場合が多いです。就寝前に水分補給をするといいでしょう。

飲酒後に脱水になる

飲酒をすると、アルコールを外に出すために水分が減ります。ビールの場合は、特に利尿作用があるためにビールを飲んだ本数より多くの水分が外に出てしまいます。ですから、飲酒の後も脱水になりやすいのです。

糖尿病や尿崩症による脱水

糖尿病は、食後高血糖になりやすく、高血糖になると血液中の糖分が多くなります。すると、浸透圧が上昇し、回りから水分を取り込み、細胞の外と中のバランスが崩れます。そして、ナトリウムやカリウムなどの電解質のバランスまでも崩してしまいます。そのため細胞内は脱水状態になり、糖尿病性昏睡に至るケースもあります。

尿崩症の場合、尿が非常に多く出て、多飲、口喝の症状があります。多量の尿が出るため、多量に水分をとらないと脱水になります。

認知症の場合

認知症の人はのどが渇いたという感覚がわかりにくく、体内が水分不足に陥っても気が付かずに過ごしてしまいます。そのため、脱水になりやすくなります。脳血管障害の人も同じように喉の渇きを感じにくく脱水に至るケースがあります。

 

脱水症状の予防と対策

脱水症状の予防

脱水症状の予防のためには水分補給が大事です。スポーツの前後、最中に少しずつ水分を補給して脱水にならないようにしましょう。市販で売っている電解質のスポーツドリンクや経口補水液はすばやく体に吸収して水分を補います。どちらかというと経口補水液の方が糖分や塩分が少ないため最適です。

入浴前後や就寝前も水分補給は必要です。夏の暑い時期は、のどが渇いてなくても水分を補給して、脱水予防が大事です。ただ、あまり冷たいものをがぶがぶ飲むと胃腸を壊してしまい、逆に下痢になる可能性があります。高い温度だと体への吸収が悪くなるので適温の水分を補給しましょう。特に高齢者や乳幼児の場合は、回りの者が気を付けてあげないといけません。

経口補水液は自分で作ることができます。簡単にできるのでいつも作っておいておくとすばやい水分補給ができます。作り方は水1ℓに対して砂糖40g(小さじ4と1/2)、塩小さじ1/2を加えて溶かして出来上がりです。夏場は冷蔵庫に1本入れておきたいですね。
ただ、腎臓病や心臓病、高血圧などで塩分や水分を制限されている人はあらかじめ医師に相談しましょう。

脱水になった時の対策

脱水症状になったら、経口補水液を少しずつ口に含んで飲みましょう。もし、水分を補給しても良くならない場合や意識が混濁している時や口から飲むことが難しい場合は医療機関の受診が必要です。高齢者や乳幼児の場合は、特にすみやかに医療機関の受診をおすすめします。

 

 

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まとめ

脱水症状はスポーツ時や暑い夏、寒い冬、入浴時、睡眠時など、水分が失われやすい時になりやすいので、水分補給をするようにして、脱水にならないように気を付けましょう。高齢者や乳幼児の場合は特に周りの者が気を付けてあげる必要があります。

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