QOLが今注目されている!低くなる原因は?

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一度きりの人生を、最期まで自分らしく幸福に生きたいと誰もが思うことです。最近の終活ブームでは尊厳死について言われることが多くなってきています。最期の時まで自分の尊厳を保ちたいという思いで尊厳死が言われるようになってきました。そのためにその人のQOLが大切になってきます。この記事ではQOLとは何か、QOLをあげるにはどうしたらいいかなどについて取り上げています。

 

QOLとは

QOLとは、quority of lifeの略です。それは一人一人の生活の質のことで、その人がどれだけ幸福に自分らしい生活を送るかを追求することです。人はただ生きるだけでなく、その生がどのような質のものであるかが大事です。
元々は1960年代にアメリカで大統領が国家施策として国民の暮らしの豊かさを唱え、生活の豊かさを追求する指標としてQOLが使われていました。日本では高度経済成長をとげた1970年代から1980年代ごろから、生活の質が見直されQOLを言われるようになってきました。
医療現場ではがんのような難治性疾患や慢性疾患、ターミナルの患者に対して、どのように対応することがいいのかという模索の中でQOLが問題となってきました。そこで、延命医療の在り方に対しても課題が投げかけられたのです。本人が最期まで本人らしくあるためには延命治療は不本意な行為ではないかということが問題視されました。
QOLは本人が人生を価値あるものとして幸せに暮らすことです。QOLが高い人は気持ちが豊かになり満足した生活を送っている人になります。
例え、身体機能が衰えても、できる限りその人らしくあるということがクオリティオブライフになるのです。しかし、そのためには本人の能動的な意欲が必要となってきます。では、どのような原因でQOLが低くなるのでしょうか。

 

 

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QOLが低くなる原因

介護現場でもADLを高めると同時にQOLを高めることが大切であると言われるようになってきました。ADLとは日常生活動作と呼ばれるもので、自分で出来ることを自立して行うということです。ADLの向上とQOLの向上は切り離せないものとなっています。
QOLが低くなる原因として考えられるものに次のようなものがあります。

①栄養バランスが不足する

高齢になると、食欲が減り、水分不足による脱水が起こったり、食事をいい加減になったりします。食事作りが大変なため、ついあるものを食べて済ますというようなことがおきてきます。そのため、免疫力が低下し、様々な病気になりやすくなりQOLが低くなります。

②疾病による低下

パーキンソン病や慢性疾患、がんなどの難治性疾患の病気の場合は、意欲が低下し先の不安があります。痛みも伴う場合、生きていることすらも辛くなります。そんな時にQOLの低下が見られます。

②経済的理由

体は動けても経済的に貧困状態であれば、満足のいく生活を送ることが難しくなります。社会保障制度では最低賃金が決められ、最低限の生活が出来るための生活保護制度もできています。しかし、児童の中にも貧富の差があり、給食費も払えない、修学旅行にも行けない児童はQOLが満足できるとはいえないでしょう。高齢者であれば、十分な介護を受けられず介護難民となる人はQOLが低くなりがちです。

③社会的参加が減る

高齢者になると、身体的理由から次第に社会への参加ができなくなってきます。人と話す機会が減ってくるとどうしても意欲が低下して認知症になる可能性が高くなります。すると、QOLの向上が難しくなります。

④運動不足によるADLの低下

最近は高齢者のデイケアや半日リハビリデイ、民間のスポーツセンターなどで高齢者が少しでも筋力を保ち、運動機能が衰えないようにするための介護予防の考え方が広まってきているため、盛んになってきている一方で、外に出ずに運動をしない高齢者も増えてきています。
そうなると、ADLの低下が早くQOLが低くなります。身体的にできることが減ってくると、活動が制限され意欲がなくなってきます。すると、次第に動かなくなり、寝たきりになり、意欲もなくなり廃用症候群になってしまいます。

 

 QOLを高くする方法

身体面、心理面、社会面、スピリッチャル全般で可能なことを広げていくことがQOLを高めることになります。そのためには、支援する側もすべての面をとらえて支援していく必要があります。

運動機能の向上

寝たきりにならないために、適度なウオーキング、体操などを無理のないように行うといいでしょう。介護保険を受けている人はデイサービスでの生活リハビリやデイケア、半日デイでのリハビリなどによって運動機能を維持することができ、ADLを向上しQOLを高めることに役立ちます。
例え、寝たきりの人でも介護者の支援をうけることで、出来る限り離床時間を増やし車椅子で食事をとり、寝たきりの時間を減らすことでその人らしく生きることができます。

社会参加をする

できるなら、週に2,3回の社会参加ができるといいでしょう。例えば、趣味のふれあいサロンや老人クラブ、買い物、ボランティア活動、デイサービスなどです。家族と一緒に住んでいる人は家族と楽しく食事をすることもQOLを高めることになります。
また、QOLを高めるには本人の意欲があるとQOLが高まり、社会参加の機会が増えてきます。友達とテイータイムを持つこともいいでしょう。

栄養のバランスを考えた食事

食事は単に食べ物を咀嚼して飲み込むだけではありません。食事はおいしく楽しく食べることも大事です。高齢になると、栄養のバランスを摂れた食事を作ることが難しくなってきます。バランスの取れた食事をするためには、店で売っているお惣菜や配食弁当を利用することも一つの方法です。
食事は、よく噛んで口腔機能を高めることが、内臓の健康を保ち脳の活性化につながります。口腔ケアをすることも疾患を防ぎます。介護が必要な人には支援をすることで、その人のQOLを高めることに繋がります。

 

 

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QOLのポイント

高齢化社会で2025年には要介護者が500万人をこえると言われています。その中で高齢者にQOLの質的な向上が必要とされています。その中で要介護高齢者を生かすQOLの医療、福祉サービスでの目標を上智大学冷水豊教授は次のように上げています。

①自立と自律

障害を持っていても自分で出来ることはできるだけ、自分で行い自分の生き方は自分自身できめること

②活動と交流

障害があってもできる限り自分に合った活動を行い、また親しい人や社会との交流を続ける

③個性と選択

かけがえのない人それぞれの個性を尊重するとともに多様な選択を可能にする

④継続と適応

個々人の過去の生活と継続性を大切にするとともに、老年期の様々な変化への円滑な対処を可能にする

そのためには社会的に整えられている必要があります。現在でも介護リフトや介護予防のためのマシーン、車椅子など様々な用具がそろえられています。今後、もっと良いものが開発されることが予測されます。
また、QOLを高めるために、政府は地域で高齢者を支えていこうという方向に動いていて、これからの超高齢化社会に対応するために地域の連携が欠かせなくなるでしょう。

 

QOLの注意点

QOLの向上をあまり意識して、無理な運動を続けたり、嫌々社会参加をしたりすることは本当のQOLとは言えません。その人が幸せと感じる満足のいくことが大切なのです。本を一人で読むことや一人で音楽を聴くこと、一人で食事を楽しむことが幸せと感じる人もいるでしょう。
人それぞれの幸せを感じる点は違います。周りがその人のためにとつい強制することは本当のQOL向上にはつながらないでしょう。

 

 

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まとめ

QOLという言葉は生活の質とかその人が幸福にその人らしく生きるということです。最期までその人らしくあるために、本人の意思や意欲を大事にしてADLの維持、向上だけでなく、QOLの維持、向上がその人らしく満足のいく生活を送ることになるでしょう。

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