認知症での食事ってどうすればいいの?食事拒否の時は?

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高齢者の方であれば、誰もがなりうる確率もある認知症。家族や親しい方が認知症になり、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
認知症は、付き合って行くのがとても難しいものです。その影響は、毎日の日常生活動作に現れてきます。

今回は、その日常生活動作の中の食事にスポットを当て、お話しして行きたいと思います。

 

認知症の食事とは

まず前提として、人間が生きてく上で食事を摂るという行為は欠かせないものです。食事を取らなければ生きていけません。
普通の状態であれば、食事という行為は一日の生活で楽しみの一つであり、私たちの体を作ってくれるエネルギー源となります。しかし、これが認知症であれば少し異なってきます。まず、今食事をしているということさえ認識していない場合があるのです。その場合、楽しみの一つである食事という行為は、高齢者の方にとって苦痛なものになってしまうのです。

私たちは、なんとか食事を取らせようと、高齢者の方に介護をするでしょう。それが、高齢者の方には嫌がらせをされている感覚になってしまうこともあるのです。また、食事をしているということは認識していたとしても、何時にどんなものを食べたのか忘れてしまったり、自分は毎日食事を食べさせてもらっていないと被害妄想に陥ってしまうこともあります。この状態は認知症になってしまった高齢者の方によく見られることであり、自分が老いてしまったことを認めることができず、他人のせいにしてしまうのです。認知症というものは、症状が皆同じというものではありません。

高齢者の方の数だけ、異なる症状が出てきます。その為、高齢者の方を支える私たちは、その方の症状に合った対応や介護を行うことが求められます。

 

認知症の食事の注意点5選

では次に、認知症の方の食事で注意することについてお話しします。

① 食事をする状態・環境は整っているか

まず、実際に食事を摂る前の段階の話になります。今から食事を始めても大丈夫な状態であるか、環境であるか必ず確認してください。ゆっくりと食事が摂れる環境であるか、部屋は片付いているか、当たり前なことですが大切なことです。また、高齢者の方の状態も確認してください。お手洗いは済んでいるか、不安定な状態ではないか、間食などはされていないか、満腹な状態ではないか、見てあげられるのは私たちです。

高齢者の方によっては、自分で意思表示ができない方もいますので、注意してあげてください。

② 食事のスピード

高齢者の方の状態によっては、こちらが食事介護を行わなければならない方もいるでしょう。その場合は、適切なスピードで介護を行うことを心がけてください。高齢者の方が、きちんと咀嚼し飲み込んだのを確認して、次の食事を運びます。このスピードが速すぎると誤嚥のきっかけとなってしまいますし、遅すぎると飽きてしまいます。

適度にコミュニケーションを取りながら行うことが大切です。また、自力で摂取できる方であっても、いっぺんに放り込んだりしていないか、ムセなどはないか注意する必要があります。

③ 食事のメニューについて

もし食事を摂るのが病院などの医療機関や、老人ホームなどの施設であれば心配は必要ないでしょう。なぜなら、食事や栄養のプロが栄養バランスを考え、見た目なども彩りよく盛り付けられているからです。しかし、もし自分の家で食事を作る場合は注意が必要です。栄養バランスは保たれているか、見た目は美しいか、配慮しなければなりません。

また、食事の硬さにも気を配ります。普通のご飯が食べられる方ならば良いのですが、嚥下状態の悪い方にはペースト状にしたりと、誤嚥を防ぐことができるよう努めなければなりません。

④ 食事を摂取しても問題ないか

認知症の高齢者の方は、自分の体の変化に気がつきにくい場合があります。その為、食事を開始する前に、問題ないかどうか確認してあげてください。熱はないか、体などの痛みはないか確認します。

⑤ 食事後の状態

食事が終わった後も注意が必要です。もし、毎日全量を摂取している方があまり食事を取らなかった場合、体調に変化がある場合があります。食事が終わったからもういいやではなく、食事から読み取れることもたくさんあるということを知っておく必要があります。また、服薬している薬などがある場合は、忘れず飲んでいるか確認してあげてください。

食事拒否

認知症の高齢者の方の食事で最も多いとされているのが、この食事拒否です。上記でもお話ししましたが、様々な理由のもと食事を摂るという行為を拒否してしまうのです。この時に、私たちが一番してはいけないことは、それでもしつこく食事を勧め、無理やりにでも摂取させようとしてしまうことです。もちろん、食事拒否が続けば危ない状態になってしまいます。しかし、無理やり食事をさせても、食事拒否自体は改善はしません。では、どうしたら良いのでしょうか?
まず、食事拒否をしてしまうのは、何らかの理由がある場合があります。体調が悪かったり、体のどこかが痛かったり。また精神面に不安がある場合も、食欲が低下してしまう場合があります。

できるならば本人に聞き取りをするのが一番ですが、うまく伝わらない場合は日頃の状態から観察をするか、体や口腔内に異常はないか確認してあげてください。場合によっては、病院を受診しなければならない場合もあります。また、食事を取りやすい環境を作るよう工夫することも大切です。

料理の見た目を彩り良くすることや、気心知れた仲間を呼んで食事会を開いたりと、方法はたくさんあります。まず、食事という行為に興味を持ってもらうことが大切です。もし、どうやっても改善しないようであれば、医師や介護士などの専門職の方にアドバイスをもらうことも効果があります。認知症は、日によって状態が変わる場合もあります。
もし今日が駄目でも、次の日は上手くいく場合もあります。長い目で付き合って行くことが大切になります。

 

注意点まとめ

食事の時の事故で最も多いのが誤嚥です。特に寝たきりの高齢者の場合には、より一層の注意が必要になるのです。

まず、ベッドを食事が取りやすい位置にセットしなければなりません。寝たまま食事介護を行うなど、持っての他です。もしムセがひどいようでしたら、飲み物や食事にとろみをつけるなどの工夫も必要になります。特に餅や生卵などは誤嚥しやすい食べ物ですので、注意してください。たくさん口に運ぶ必要はありません。少量を少しずつ、時間をかけて運んでいきます。

介護の要らない方でも、食べにくい食べ物などの時は一部介護をしたり、補助用具などもありますので、その高齢者の方に合わせて使用してみてください。また、食事を摂る時の椅子やテーブルの高さは適切でしょうか?高齢者の方の食事状態をよく観察してあげて
ください。
誤嚥事故を防ぐことができるのは、私たちなのです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?認知症であっても、食事を楽しんでいただけるように、私たちができることはたくさんあります。食事を摂るということは、高齢者の方の体を守る上で大切な行為です。

しかし、食事を摂らせるということばかりに目を向けるのではなくて、高齢者の方の体や心の状態に合わせてアプローチをして行くことが大切なのではないでしょうか?

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