廃用症候群について教えて!原因は?対策は?

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廃用症候群とは過度に安静にしていたり、活動性が低下したりしたことによって身体が様々な状態になることを言います。「何も出来なくなっちゃった」と言う人が多く、廃人のようになってしまう病気です。見ていて痛々しく、本にもとてもつらい病気なのです。今回は廃用症候群についてご紹介いたします。

 

廃用症候群とは

病気になると寝て安静にしていると言うことが一般的だと思います。しかし、安静にしすぎていてもよくないのです。特に高齢者は私たちも知らないうちに気付いた時には「力が入らない」「動くことが出来ない」と言った症状が出てきてしまいます。やむを得ず廃用症候群になってしまった場合は、早期治療を開始やリハビリを開始していくことが重要となります。

診断

廃用症候群には決まった検査などはありません。
風邪や骨折などによって動くことを制限されてしまい、安静にしている時間が長くなると、普段は出来ていた「箸を持つ」や「ベッドから起き上がる」ことが出来なくなってしまうのです。この廃用症候群は本人からの申告だけではなくて、医師や普段そばにいる人が見つけることが多いのです。

廃用症候群の治療

廃用症候群に一度かかると高齢者の場合は特に元の状態に戻すのは難しくなっていきます。力が入らなかったり動けなくなったりしてしまいますが、それ以前にその状態に慣れてしまっている高齢者本人の意欲が低下してしまい、悪化してしまうケースもあります。
以前なら難なく出来ていたことが出来なくなってしまうことから「ダメな人間になってしまった」と考える人も多い為、投薬を中心に行っていきますが精神的なケアも必要になってきます。

 

 

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廃用症候群の種類と原因

廃用症候群には色々な種類があり、筋力などの身体的廃用、うつ病などの精神的廃用になってしまいます。子供に戻ってしまったかのように出来なくなってしまったほか、認知症のように認知機能も少し低下してしまう事があります。

廃用症候群の種類

廃用症候群には下記のような症状が現れます。
① 萎縮、拘縮
② 機能低下
③ 起立性低血圧
④ 身体障害
⑤ 精神疾患

以上が見られるようになります。人によって症状は異なってきますが、症状が1つだけ出るとは限らず、5つ~6つの症状が一気に現れることによって、うつ病になる人も少なくありません。

廃用症候群の原因

廃用症候群には「寝たきり」が原因とされています。病気や怪我で寝たきりの安静を長期間強いられた人に起こりやすく、また、普段から無気力で寝ていることが多い人にもなり得る病気なのです。
廃用症候群の進行はとても早く、高齢者が一週間寝たきりで生活すると10~15%程度の筋力低下がみられることもあります。気分が落ち込むことにより、精神的な機能低下も見られ、悪影響をもたらす症状のことを言います。
過度の安静状態、関節の痛みや動きの鈍りが見られた場合、安静にするのも良いですが安静にしすぎることにより、廃用症候群へと繋がってしまうのです。

 

廃用症候群の症状

ここでは前項であげた種類に基づいてご紹介させていただきます。主に身体機能と精神に分けられます。身体機能は本当に見てもわかるように変わるようになります。無理な運動は要注意が必要となってきます。

種類別の症状-身体機能

① 筋肉の萎縮、身体の拘縮

筋肉や骨が衰えてしまったり、関節の動きも悪くなったりしてしまいます。

② 機能低下

心拍の動きや食べる時に必要な嚥下機能、また血行を良くする血液循環機能が低下してしまいます。

③ 起立性低血圧

ベッドから起きあがった時にめまいのようなふらつきが見られます。

④ 身体障害

神経障害により麻痺が起きたり、逆流性食道炎、尿路感染、褥瘡(床ずれ)などが起こります。
腕を動かすことも痛みを伴ってきてしまいますので、第三者が無理に行うのはやめましょう。また、誤嚥性肺炎にもなりかねませんので、嚥下機能がおちてきてしまうのならば食事形態の見直しも必要です。

種類別の症状-精神系

廃用症候群になると、うつ病になったりせん妄、見当識障害などの精神疾患を伴います。以前出来ていたことが出来なくなってしまったことによる恐怖により、うつ病になるケースが多く見られています。
廃用症候群になってしまったことを責めるケースがあります。その為、励ますよりも「前向きの言葉」を本人にかけることが大切になります。

 

 

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廃用症候群の予防と対策

実際に高齢者が廃用症候群になった時、どうすればよいのでしょうか。高齢者だから出来ないこともありますが、このまま廃用症候群が悪化してしまうと大変な事態へと発展してしまいます。予防・対策が出来るうちにしっかり対応して廃用症候群を治しましょう。

廃用症候群の対処法

過度の寝たきりの状態から運動を強いるのは難しいですし、ご高齢の為運動は困難だと思います。しかし、動くことは大切です。動く機会を作ってなるべく動いてもらうようにしましょう。また、リハビリも大切です。個人的に無理にリハビリを行うと危険が伴いますので、医師としっかりと相談をして、少しずつでも始めていくことが大切だと言えます。また、気持ちが落ち込んでいることがあると思いますので、励ますよりも前向きになってもらうような声掛けも大事となっています。

廃用症候群の予防

廃用症候群にならない為に必要なこと、それはなんといっても運動になってしまいます。しかし、安静にしていなければならない時は安静にする事も大事です。医師の許可が下りるまでは安静にしておきましょう。医師から動く許可が下りるまででも出来ることはあります。それが以下になります。
① 食事でカルシウムを摂る
② 日光にあたる
③ 可能な範囲で歩く(トイレなど)
④ 手足の軽いマッサージ

などがあげられます。どれも医師の指示のもと行ってください。

 

注意点

人間の体は動かさなければ固まってしまいます。拘縮(かたまること)予防のためにも、安静中や解除直後から少しずつ動いていき、無理のない程度に筋肉をほぐす事が大切です。

必ず医師へ

廃用症候群を家族が発見した場合は必ず病院へ行きましょう。素人目線でリハビリなどを行うのはとても危険ですが、それ以前に廃用症候群の治療のひとつに「薬物治療」があります。現時点の廃用症状に合わせた投薬が開始されますので、必ず医師に診せること重要となってきます。
リハビリテーションも専門機関などを利用して、リハビリの専門士と共に行っていくことが重要となります。自宅の方が気軽に出来ますが、必ず医師の指導の下で行って下さい。

廃用症候群にならないために

廃用症候群にならないために介護者がしなければならないことがあります。

① 過度な介護・介助は避ける

過度に介護してしまうと、本人がやる機会がなくなってしまい、それが当然になってしまいます。
食事・排泄・移乗など、「本人がやるべきこと」はたくさんがあります。なるべく自分でやってもらうようにしましょう。

② 歩ける機会を作る

普段、「危ない」を観点に車椅子で生活をされている高齢者もいると思います。危ないから車椅子に頼ってしまうと歩けなくなってしまいます。歩けなくなればその分、下肢筋力は落ちてしまいます。動けるなら動いてもらうことが大切です。
介護者が行える介助はこの2つがとても重要になってくると思います。
なるべく出来ることはやってもらうようにしましょう。

 

 

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まとめ

今回は廃用症候群についてご紹介いたしました。廃用症候群になったばかりのころはベッドで寝ているのが「当たり前」になっているため、気付かないことも多いです。しかし、放っておくことにより廃用症候群は日々進行してしまいます。進行させないためにも少しずつ動いてもらう努力は必要不可欠だと思います。廃用症候群を乗り越えてまた「元の」その人に戻って行く努力も必要ではないのでしょうか。

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