夜間せん妄の対応について教えて!原因は?症状は?

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あなたの身近なおじいさんおばあさんの中に「昼間は大人しいのに、夜中になると1人で話ながら家の中を歩き回るな」と思うことありませんか? 認知症化と思って病院行っても認知症じゃないと言われ困ったことはありませんか?
それはもしかしたら「夜間せん妄」かもしれません。今回は夜間せん妄についてご紹介させていただきます。

 

夜間せん妄とは

夜間せん妄と言う言葉を聞いたことがありますか?
「意識混濁に加えて奇妙で脅迫的な思考や幻覚や錯覚が見られるような状態。健康な人でも寝ている人を強引に起こすと同じ症状を起こす。(Wikipediaより引用)」のことをせん妄と言い、夜間にだけ起こるせん妄を「夜間せん妄」と言います。
せん妄は高齢者に良く見られる病気です。夜間せん妄には3つの特徴があります。

三つの特徴

① 急に発生する
② 一時的に発生しておさまる
③ 日中は平気なのに夕方や夜間に酷くなり、症状が変動する。

以上の3つの特徴がありますが、夜間せん妄とは「日中は平気なのに夜間に酷くなる」状態が多く見られると思っていただけたらと思います。
せん妄とは認知症と大きな違いがあります。せん妄の症状を見て「認知症になっちゃった?」と思う方もいるかと思いますが、認知症との症状の違いとして、「急に症状が発生して、意識がはっきりしていること」です。夜間せん妄は認知症とは異なり、一時的になる人が多く入院中にICUやCCUにいる方がなる事が多いと言われています。 せん妄は一日のなかでも症状の強弱があり、夕方に悪化する傾向がみられています。その為、夜間にせん妄症状が出る事が多く、認知症と疑ってしまうのかもしれません。夜間のみせん妄の症状が出ているならば、「夜間せん妄」と考えてもよいでしょう。

 

 

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夜間せん妄の原因と症状

先週まで何も無かったのに、ここ2・3日は「夜になるとおじいちゃんが寝ぼけているみたい」というくらいいきなり現れます。せん妄は病気などで体調が悪化したり、手術後の薬が合わなかったりした際にパニック状態になっていることで、幻覚や幻聴、見当識混乱などが起きてしまいます。その為、「認知症になってしまったのかな?」と思うかもしれません。しかし、認知症との大きな違いで「急に発生する」といった点があります。他にも3つの原因要素があります。

三つの原因要素

① 病気が原因になるもの

脳疾患、糖尿病、心不全、パーキンソン病など

② 年齢によるもの

脱水や感染症、睡眠不足、ストレスなど

③ 環境の変化リフォームや模様替え、入院や介護施設へ入るなど

以上が原因として考えられます。高齢者であっても環境の変化に左右されてしまう事が多くあります。施設入所すると「ここから出られない」や「家族に見捨てられた」と言う意識から精神的パニック症状が出てきてしまいます。それによってせん妄が発症してしまうのかもしれません。
また、主な症状としては3つに分けられます。

三つの症状

① 過活動型せん妄

普段の様子より活動が過剰になるせん妄の事を指します。
落ち着きがなくなったり、イライラして大声をあげたり、幻覚や妄想、昼夜逆転などが見られます。

② 低活動型せん妄

普段より活動量が低下し、うつ病とも間違えられてしまうことがあります。
会話が減る、無表情、過眠、食欲不振、見当識障害などが見られます。

③ 混合型せん妄

過活動・低活動が混在している状態

以上が上げられますが、夜間せん妄は「混合型せん妄」の症状と言ってもよいでしょう。昼間は低活動せん妄なのに対し、夜間は過活動せん妄が発症されることから、そう思える場合があります。

 

 

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夜間せん妄の対処法と予防

夜間せん妄が起きたら、注意したり反論したりはせずに「見守りましょう」。
せん妄が起きている高齢者本人はパニック状態に陥っています。そこで注意されたり反論されてしまうと、ますます興奮してしまいます。せん妄は興奮してしまうと、暴言や暴力へと発展してしまいます。無理に徘徊を止めたり独り言に対し反論などはせずに、様子を見守ることが大切です。また、注意をしなくても暴力へ発展する場合があります。暴力が出てしまった時のためにも家のなかにある危険なものは押入れの奥にしまうなど、怪我をしないように片付けておくことも大切です。

また、せん妄症状が出ている時に全く声をかけてはいけないと言うわけでもありません。こちら側がイライラしていると高齢者本人に気付かれ、さらに興奮状態へと繋がってしまうことがあります。せん妄で家のなかを歩き回ったりしている時にも声を掛けるのも大切です。こちら側が穏やかに声をかけて、今おきているパニックでの不安感を取り除いてあげる事が大切です。

もしかしたら「何がわからない」のかが分かっていないかもしれません。パニックの原因となっていることを察して「大丈夫」と声をかけるだけでもパニック症状がおさまるかもしれません。言っていることが二転三転するかもしれませんが、その際も諦めずに優しく穏やかに本人の話を聞くも大切です。

 

夜間せん妄の注意点

前項でお伝えしたようにせん妄でパニックが起きているときに声をかけ見守っていたら症状が軽くなったからもう安心、と家族だけで消化をしないようにしてください。症状が落ち着いたとしても、一度病院へ受診することをお勧めします。その際には医師に「○日からこんな症状があった」ときちんと説明しましょう。医療機関や施設へ入っている場合は、ナースコールで医療従事者を呼ぶことが大切です。
また、怪我をしないように部屋を片付けるとご紹介いたしましたが、せん妄をおこしている高齢者は環境の変化に弱いので、いきなり本人の生活空間を大幅に変更したりするとせん妄が悪化してしまう場合があります。日中、落ち着いている状態の時に本人とも話し合い、片付けをするならば一緒に行うことが大切です。

夏場に注目があたりがちな脱水症状ですが、年齢関係なく一年を通して注意が必要です。特に高齢者は口渇(喉が渇いたということ)がはっきりと認識できにくくなっています。その為、水分が足りていない高齢者が多いのです。脱水になると脳へ血液が運ばれなくなり、せん妄を悪化させてしまうかもしれません。最悪の場合、死に至ります。「喉が渇いたから飲む」のだと高齢者だと遅いのです。三度の食事のときだけではなく定時でお茶の時間を設けるなどして、しっかりと水分を摂ってもらうことも大切です。

夜間せん妄を起こしている時は動きまわったり声を荒げるだけがせん妄ではありません。逆に日中はとても活動的なのに夜間になると急に物静かになったり睡眠不足なったりするかもしれません。睡眠不足から引き起こされているのならば、このまま夜間せん妄の悪化で昼夜逆転にならないためにも、夜はちゃんと寝てもらう努力も必要です。
無理に寝てもらうのではなく、緑茶やコーヒーなどの利尿作用が多いものではなく、白湯やほうじ茶などの利尿作用の少ない飲み物で身体を温めて睡眠を促すのも良いでしょう。

 

 

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まとめ

今回は夜間せん妄についてご紹介させていただきました。せん妄によって不穏になる場合、最後にご紹介したほうじ茶を飲んでもらいながら穏やかな「プチお茶会」をする事によって、落ち着いて寝てもらえることが多いです。

せん妄に悩んだり耐えるのではなくて、「夜のお茶会を楽しむ」くらいの気持ちで接してみることで、落ち着くかもしれません。また、せん妄が起きたら放っておかずにきちんと病院へ受診して、今後の対応策を医師と話し合うことが大切です。

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