業務独占について教えて!介護では?

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私たちが生活する社会では、様々な資格を持った職業が存在しています。
そして、それぞれの分野において専門的な知識や特殊な技術を要する資格ではその資格を保持していなければ業務にあたることができないという場合があります。無資格で業務を行ったことで、罰せられたというニュースなども聞かれますね。
ここでは、「業務独占」について詳しく見ていきましょう。

 

業務独占とは

業務独占とは、「ある業務に対して、ある資格を有する者のみが行うことができる旨の法令の定めがある場合における、その資格をいう。」とされています。
例えば、医師”は業務独占の国家資格(登録免許税額6万円)に該当する資格となっています。医師は国家試験に合格し、医籍に登録をすることにより、医師としての医師法のもとに業務を行うことができます。
業務後独占は社会の様々な分野において存在しています。
また、業務独占という言葉とともによく「名称独占」という言葉を耳にすると思われます。名称独占についても簡単に説明します。

名称独占とは

「無資格者がその名称(職業)を名乗ることはできませんがその名称の業務を行うことができること。」

職業としては
作業療法士、理学療法士、保育士などがあげられます。

まとめ~業務独占・名称独占の違い~

業務独占は資格を持った人でないとその行為ができません。
※医師や弁護士、美容師などが業務独占資格にあたります。

名称独占は資格がなくてもその行為はできますが、その名称を名乗ってはいけません。
※理学療法士や介護福祉士、保育士、調理師などがこれにあたります。

 

 

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業務独占の種類

では、各分野の主な業務独占の職種を見ていきましょう。

■医療

・医師
・歯科医師
・薬剤師
・看護師
・保健師
・あん摩マッサージ指圧師

■事務・経営・労務

・公認会計士
・税理士
・社会保険労務士

■法律

・弁護士
・司法書士
・行政書士

■理美容

・理容師
・美容師

■建築・電気

・建築士
・測量士
・電気主任技術者
・電気工事士
・土地家屋調査士

このように各分野において、業務独占の資格を持った専門職が業務にあたっていることがわかります。

 

 

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業務独占と介護業界

介護の分野において業務独占は存在するのでしょうか。
社会福祉士及び介護福祉士第48条には『介護福祉士ではない者は、介護福祉士という名称を使用してはならない』とあります。これは、名称独占を規定しているものです。
では、ケアプランを作成する介護支援専門員はどうでしょうか。

■ケアマネージャー

介護支援専門員は、その資格を持っていないとケアマネジメント業務を行うことができませんので業務独占の要素を持っていますが、厳密にいうと国家資格ではない点や介護保険法施行令を読み解くと資格の概要は以下の様な説明になると考えられます。

介護支援専門員の試験は「都道府県知事またはその指定した者が行う」となっています。つまりケアマネジャーは、社会福祉士や介護福祉士のような国家資格ではなく、都道府県知事が主体となって試験を行い、研修を受けてから取得できる「※公的資格」です。
国家資格には資格を取得していない人が業務を行うことを認められていない「業務独占」と、 資格を持たない人はその資格の名称を勝手に使えない「名称独占」という特徴があります。
ケアマネジャーの業務でいうと、ケアプランの作成などは介護保険を利用する要支援者、要介護者およびその家族でも作成することができますが、ケアプラン作成を含めたケアマネジメント業務の報酬を請求できるのは、ケアマネジャーの資格だけとなっています。
ケアマネジャーは、業務独占資格には位置付けられていませんが国家資格のような性格も担っていることが、大きな特徴といえます。

※公的資格
国家資格と民間資格の中間に位置付けられる資格で、主に省庁が認定した審査基準を基に、民間団体や公益法人の実施する試験で与えられます。資格試験そのものは法で整備されていないため、基本的には特別な権限が与えられるものではなく、多くは受験者の実力を級別に認定する検定という性質のものです。
福祉に関する公的資格には、次のようなものがあります。
→福祉における公的資格・・・介護支援専門員、訪問介護員、住環境福祉コーディネーター
福祉用具専門員

以上のことから、介護分野に関わる仕事においては明確に業務独占と呼べる主な職種は医師、看護師、という介護において連携を図る医療職ということになるでしょう。

 

注意点

名称独占資格と業務独占資格の一つの区別基準は、その資格なしにその仕事をすると刑罰の対象となるかどうかです。
業務独占資格は、当該資格の保有者でなければ、その業務を行うことができないか、行ってはいけません。

先に少し触れたように、医師の資格がなければ、医療行為はできません。たとえば、少しの傷だから、多分水虫だから・・・という感覚で素人が治療をしてはいけませんね。もしも、業務独占資格を持たずに業務を行うと罰則があります。

以下は医師法における無資格による医療行為の罰則の規定です。

以下抜粋
※「医師法」「第六章 罰則」
〔医師でない者の医業禁止〕
第十七条 医師でなければ、医業をなしてはならない。
第六章 罰則
第三十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十七条の規定に違反した者
二 虚偽又は不正の事実に基づいて医師免許を受けた者
2 前項第一号の罪を犯した者が、医師又はこれに類似した名称を用いたものであるときは、三年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

なお、業務独占資格といっても行政書士のように、役所への提出書類の作成を業として行う場合には資格や登録が必要という意味で独占資格といえるわけですが、本人自らが申請書を作成したり提出することを禁止している訳ではありません。
書類作成提出を業務として代行したり、代理人として活躍するための職業資格と、基本的に素人を排除(技術的に危険を伴うので無償でも作業すること自体を排除)する職業資格とに考え方に差があることに注意が必要です。

 

 

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まとめ

業務独占の資格が多様な分野に存在することがわかりました。また、介護分野においては現時点では明確に業務独占とされている介護職による資格や職種はないようです。

しかし、介護保険施行と成熟によって介護の知識や手技、介護そのものに関する考え方は随分と専門性の高いもの変化してきています。ケアプランの存在や根拠に基づいた科学的介護の実践が根付いています。
どの職種にあっても、業務独占でなくとも責任をもってその業務を担うことは当たり前のことではありますが、自己のスキルや意識を向上するうえで大切なことと言えるでしょう。

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