高齢化問題を現役介護福祉士が考えてみる

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近年、何かと話題となることが多い高齢化問題。公園や幼稚園で遊ぶ子供たちを見ていると、子供がいないわけではないように見えます。「なぜ、高齢化がここまで取り上げられ問題となるのか」と疑問を抱くことがあります。
高齢化は本当に問題なのでしょうか?
今回、高齢化問題について介護士視点で考え、まとめさせていただきました。

 

高齢化問題とは

少子高齢化・高齢者問題という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。「子供が減っている」「高齢者が増えている」など、私も以前はそんな認識しかありませんでした。
私は応援や研修で色々な施設に行くことがありますが、どこの施設行っても満床にはなっておらず「本当に高齢者が多いのかな」とも思っていました。しかし、有料老人ホームだけでも現在1万施設を突破しており、空室があって当然なのだと思います。現在、日本には1億2千万人以上の人口がいますが、そのうちの25%が65歳以上の高齢者でなんと4人に1人が高齢者なのです。
現在の日本の状況においては、今回の高齢化問題とともに少子化問題にて「高齢者を支える人」が減ってしまっているのだということがわかりました。医療や介護施設で働く人がなかなか増えず、外国人労働者にも力を借りていますが、それでもまだ人手不足が解消されていないのが現状です。それによって、需要が高まっていても供給が伸びずに「サービスを受けたくても受けられない」という事態までも発展しています。数百万円程度の入居一時金を支払えば民間のホームに入る事は可能ですが、そうもいかない方も当然いらっしゃいます。高齢の奥様がご主人を介護している「老々介護」や、施設へ入所せずに高齢者の一人暮らしも多く見られています。

高齢者が増える事によって社会保障費にも影響してきます。ほとんどが現役世代の納税によって、年金や介護保険が支払われているのです。年々、増加傾向にある税金ですが、今後高齢化が進めばさらなる増税も否めなくなります。それが負の連鎖として少子化がさらに加速してしまうかもしれません。

 

 

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高齢化問題の種類

一括りに「高齢化」と呼ばれていますが、もともと高齢者とは65歳以上の人を指しています。その為、現在の人口割合で15歳未満より高くなるのはわかります。しかし、現在だけではなく今後数年間で見てみると納得出来るのです。
バブル経済を支えてきた「団塊世代」と呼ばれる方々がまもなく65歳を超えて「高齢者」と呼ばれるようになります。団塊世代が高齢者になると、現在の高齢者と同じく高齢者としてのサービスが始まり、団塊世代の親世代が次に後期高齢者となり、団塊世代を含め医療費は膨らむ一方になります。
最近、「超高齢化社会」という言葉を耳にする機会が増えましたが、一体、超高齢化社会とは何なのでしょうか?
高齢化社会には3つに分類され呼ばれています。

【高齢化社会】

高齢化社会とは、日本の総人口のうち65歳以上の高齢者が7%以上になった社会のことで、現在の高齢化社会の「定義」として定着しました。

【高齢社会】

高齢社会とは、高齢化社会後に14%を超えた社会の事であり「高齢化が安定した社会」ということで、高齢社会と表現するようになりました。

【超高齢化社会】

いずれも典拠はありませんが、3つの定義が上がっています。
1. 20%を超えるような社会を超高齢化社会
2. 21%を超えると「超高齢社会」
3. 21%に到達した時の状態を超高齢社会とする
以上、3定義があり名称も統一はされていませんが、どれも高齢者が20%を超えた社会を「超高齢(化)社会」と位置付けていることがわかります。現在の日本では高齢者が25%以上になっている為、すでに超高齢化社会へ突入しているのです。

 

 

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高齢化問題の原因

超高齢社会とも呼ばれるようになった原因について、掘り下げていきたいと思います。高齢化になるまでにはいくつもの理由があることがわかりました。

1. 医療技術の進歩

これは切っても切り離せないと思います。高齢者の方が服用されている薬には、「血液をサラサラにする薬」や「骨を丈夫にする薬」などがあり、長寿の手助けにもなっていることがわかります。また、昔は不治の病だった「結核」や「ガン」も初期に発見することができ、早期治療から開始することで完治出来るようになり、人の手によって長生きできる環境になったのだと思います。

2. 平均寿命の伸び

医療技術の進歩もあり、現在の日本の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳となっています。この数字だけ見ても80歳を超えてはいますが、老人ホームでは80歳は平均年齢とも思えるほど、90代や100歳超えの方も多くいらっしゃいます。平均寿命だけを見てみると、現役世代等の死も含まれていますが、高齢者の平均寿命を統計したら相当な年齢になることがわかります。

3. ベビーブーム

かつての日本にはベビーブームが1946年~1948年頃、1971年~1974年頃と2回ありました。一度目のベビーブームで生まれた子供たちを団塊世代と呼ばれています。戦後ということもあり「戦いからの解放」「日本復興のための労働力」とされてきた時代した。愛国心が強かった日本ならではの出生率だと思います。団塊世代の子供たちが結婚適齢期になり、結婚・出産により増えてきたと言われています。

4. 出生率の低下

一時期はベビーブームで出生率が高かった日本ですが、オイルショックやバブル崩壊などで景気が悪化したり賃金の格差が出たりと、出生率が下がったと言われています。
これにより、ベビーブームと少子化により人口差があり高齢化社会になったと言われています。

 

高齢化問題の予防、対策

高齢化問題の対策を考えていくとひとつ思い当たるものがあります。それは「シルバー人材」です。
現在、多くの会社では定年を60歳~65歳としています。仮に65歳で定年退職したとしても、80歳まで生きても15年あります。現在、60代の方々はまだまだ現役で働ける方が本当に多く「安い賃金でも構わないから」と再雇用を懇願する人や、シルバー人材派遣へ登録して日中労働されている方もいらっしゃいます。
日本人は諸各国に比べ、何事にも真面目な人種です。それに加えて、現在の高齢者は幼い頃より家の手伝い等をしてきた世代なため、常に働いてきたことになります。65歳で定年を迎えた後、何十年も働かずにただ怠けていていい生活を送れるでしょうか?定年を迎えた後に認知症になる人もいれば、熟年離婚される夫婦だって出てきています。
シルバー人材にて労働されている高齢者は本当に活き活きされているのをよく見かけます。それならば定年を伸ばすことは出来ないものなのだろうか?と思っています。もし、機械に弱くパソコンとかが行えないなら、指導係として労働するだけでも双方にとって良いと思います。
老人ホームにいる高齢者は「働くことも出来ないで、ただここで生活しなければならない」とよく言います。それならばもっと高齢者が活躍できる場所を作るのも社会の義務なのではないのかと思います。

 

 

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まとめ

今回、私の視点で高齢化社会についてまとめさせていただきました。高齢化問題を見つめ直すのならば、前期高齢者、後期高齢者との呼び名や区分も考え直してほしいと切に思います。高齢化社会には誰にでも関わりがあることだと思います。以前の私のようにあまり関心持てなかった人が少しでも身近に感じられたらいいなと思っています。

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