福祉六法を学べば試験にも役立つ!

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福祉六法という言葉はあまり聞きなれた言葉ではありませんが、内容見てみると多く人が介護・福祉でいづれかを利用されている物で、福祉の重要な法律を6つまとめたものです。
ここでは福祉六法が「何か」「どんな試験」に役立つかについて等紹介させて頂きます。

 

福祉六法とは

まず「福祉六法」とは何かと聞かれ、即回答できる方は役所の関係者や法律家等一部の人しかできないと思います。では社会福祉といえば何となくわかっていただけるのではないでしょうか。
介護者や障害者を支援してくれる制度があるという程度はお分かりだと思います。「福祉六法」とは簡単に言えば皆さんが生活していく上で必要とされる福祉関連や安定した生活の確保など皆さんの生活を支援する為の基本的な法律六つを取りまめたものと言えば理解していただけるのではないでしょうか。
皆さんが生活に最低限必要な社会福祉をまとめた物が「社会福祉法制」という法律が整備されています。その必要とされる福祉の6つの法律が次の法律になります。これをみれば「なるほどお世話になっている物も」あると理解していただけるのではないでしょうか

[福祉六法]

1.生活保護法
2.児童福祉法
3.母子及び寡婦福祉法
4.身体障害者福祉法
5.知的障害者福祉法
6.老人福祉法

社会福祉の法律の歴史

日本の社会福祉に関する法の歴史を見ると大きく福祉三法→六法→八法の時代という流れになります。
福祉三法とは「生活保護法」「児童福祉法」「身体障害者福祉法」のことです。福祉六法とは三法に加えて「知的障害者福祉法」「老人福祉法」「母子福祉法」のことです。福祉六法をもって法律的には社会福祉制度が整備されたとされています。
法律が増えていく理由は社会背景の変化に伴い、利用していく対象者の内容が(病気・障害・難病等)様々に変化して増えてきた事に対応していくために、法整備の強化として加えられてきました。利用者の変化という点では最も大きな要因として考えられる事が「少子化・高齢化社会」で高齢化社会になることによる福祉の対象者の増加や多様性に伴う課題が次のような3つ課題として表面化してきました。

三つの課題

1.社会福祉の量の拡大。(対象者が増加しているから)
2.社会福祉の質の向上。(対象者が多様化しているから)
3.福祉援助を受ける立場の人の権利確保

更に社会福祉体制の見直しの法改正の集大成として整備されたのが「社会福祉八法」です。八法とは六法に加え高齢者の医療の確保に関する法律「老人保健法」「社会福祉法」が加えられました。この法改正の大きな特徴とし社会福祉サービスの利用制度が行政主導から「利用者とサービス提供業者」の間で直接契約できる現在の方式になり、支援費制度が等大きな変化を伴いました。

この支援費制度の導入は戦後日本の社会福祉事業の基本的枠組みを大きく変えるものでした。また、支援費制度を誰もが利用できるように認知症高齢者・知的障害者など自己決定能力が低下した人のために地域福祉権利擁護制度や苦情解決等が盛り込まれました。現在介護保険を利用して様々な介護サービス等を受ける事ができるようになっているのもこの「福祉六歩」の整備が基本にあった事と理解して頂きましたか。

 

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福祉六法の内容

前の項目で福祉六法とは何かという事については理解していただきたと思いますので、ここでは福祉六法に関して個々に具体的な内容を紹介させて頂きます。

生活保護法

生活保護法は国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とした法律です。
更にこの法律にはすべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができると表記されています。この法律により保障される最低限度の生活は健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければいけません。

児童福祉法

「児童福祉法」は、戦争が終わった、昭和22年に作られた法律です。戦争で親を亡くした子供や、貧しい生活に苦しむ子供達の保護と救済を目的とした法律です。現在では、家庭の問題で、親と暮らせない子供たちへの施設サービスや障害を持った子供を助ける支援サービスも行われています。

母子及び寡婦福祉法

この法律は、母子家庭等及び*1.寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭等及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もつて母子家庭等及び寡婦の福祉を図ることを目的とする.

*1.(かふ)夫と死別もしくは離婚してまだ再婚していない女性

身体障害者福祉法

身体障害者福祉法という法律は、身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もつて身体障害者の福祉の増進を図ることを目的としています。
この身体障害者福祉法の「身体障害者」とは、身体上の障害がある18歳以上の者であつて、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう、と決められています。つまり、身体障害者手帳を持つ人だけが、法律で認められた身体障害者なのです。手帳を持っていなければ、法律で認められた身体障害者ではないのです。
ちなみに、18歳未満の身体障害障害児のための法律は、児童福祉法です。

知的障害者福祉法

この法律は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律と知的障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、知的障害者を援助するとともに必要な保護を行い、もつて知的障害者の福祉を図ることを目的した法律です。

老人福祉法

昭和38年、老人福祉法が施行されました。この法律は高齢者の心身の健康や、安定した生活を送れるよう老人福祉を図る目的で作られています。ですが、老人福祉に大きな影響を与える法律はこれだけではありません。
後期高齢者医療制度を生み出した、高齢者の医療の確保に関する法律として介護保険法がその代表です。
高齢者の医療の確保に関する法律の元となった老人保健法は、昭和57年に施行され、これにより、お年寄りの医療費や保険料が有償になりました。それまでは70歳以上の医療費は無償でしたが、日本の財政事情が悪化してきたことが有償化の大きな原因でした。その他一番身近な物の介護保険についてもかなり厳し結果が出されています。介護保険は3年に一度の見直し改正がありますが2000年に介護保険法制定以来利用者にとって喜ばしい改正が行われてきていません。又は生活保護費についても一部扶助の減額はすでに実施され、今後も対象者の見直しや、就労支援の強化を計り保護費の減給などに向かっていくようです。

福祉六法を活用する福祉の試験

難しい福祉六法を勉強しなくてはいけないのが福祉関連国家試験を受験するときには必須です。
その国家試験が次の試験です。
<国家試験>     <試験内容>
[社会福祉士]    福祉行財政と福祉計画・社会保障・障害者に対する支援と障害者自立支援制度
[介護福祉士]    人間の尊厳・介護技術。介護基本法
[精神保健福祉士]  精神障害者の支援システム・現代社会と福祉

この3つがいわゆる福祉の3大国家試験でこの試験には福祉六法をはじめとしてかなりの難題が出題されます。年1回の試験な為相当な勉強を行わないと各試験に合格すのは難しく、合格率はいづれの20%以下の難関です。

 

 

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福祉六法のポイント

ここまで紹介してきました福祉六法の中でいづれかを利用又は今後利用されることだと思います。
その前に今日本の社会保障はどんな状況なのかわかって頂ければ福祉六法を利用されるときに、より深く理解していただけることだと思います。現在日本の社会保障は世界の先進国と言われている国の中で、まだ国民の為の社会保障制度として十分に整備されていません。

今後は国の莫大な財政不足を補うために、介護保険等社会保障費の値上げや対象者の見直しなど高齢者への負担がもうすでに行われていなす。現在の社会保障の3代支出は「年金」「医療」「福祉」です。これらは、年々増加の一途で財政赤字の根源と言えます。経済の成長と人口構成比率が健全なものならば、この制度は問題ありません。しかしこの2つ共に健全ではありません。
人口は少子高齢化で収入が少なく支出が増えています。経済は低迷し、金利も低下しているため、社会保障費への収支バランスが崩壊し、
このままでは社会保障の維持が危ぶまれます。
1970年頃から日本は高齢化社会に向かいました。社会保障給付費用は増大し続けています。1970年では、総額3兆5000億円だったものが2008年には95兆7000億円へとなったのです。これは国債という借金で補填されています。
政府の対策は現在、社会保障費の伸びの圧縮を課題として介護保険分野では、自己負担率の値上げ、介護報酬の見直し、要介護認定者の一部が国の主導から地方行政への移管などどれをとっても利用者にとってプラスの要因としては考えられません。

又医療の現場や生活保護費でも介護保険と同様な措置がとられています。医療費削減、雇用保険の失業給付に当てている国庫負担を見直し、生活保護の見直しや。健康保険、共済組合への協力金要請、政府管掌保険の国庫補助削減、薬価のマイナス改訂、後発医薬品使用促進などです。医療業界は、この全てが対象となり厳しい状況となっています。
福祉六法のポイントとしてはこのような社会保障の状況(見直し、改正)をいかに把握して適切な方法選択して利用者にとって最適な方法を選んであげることです

 

 

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注意点

福祉六法どんなものかと言うことには理解できましたでしょうか、福祉六法全てが我々が生活する上で必ず必要となる法律です。しかし注意するところもありますので利用されるときはよく理解して利用してください。

法律により基準が異なってくる

例えば「児童」の年齢的定義が、児童福祉法と母子及び寡婦福祉法で異なります。児童福祉法では18歳未満が児童とされるの対して、母子及び寡婦福祉法では20歳未満が児童となっています。

身体障害者福祉法と知的障害者福祉法で障害者の定義という基準が誤解を招くような表現があります。「福祉六法」は全てが法律の集まりである為にこれを理解することが最も注意する点ではないでしょうか、介護福祉士や社会福祉士等の福祉関連の国家試験を受験される方は、当然この福祉六法を勉強しなくては受験の合格が難しいと言われるくらい、受験対策には必須教材になってきます。受験対策以外で一般的に利用されるときは先にも記述しましたように法律の専門用語の集大成ですので、インターネット等で検索すると分かりやすく解説つきで出ていますのでそれから始まられることがいいと思います。

 

 

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まとめ

福祉六法というものが何かという事はお分かりいただけましたでしょうか、国家試験受験者にとっては理解しなくてはいけないものですが、一般の人には6つの法律に関しては生活していく上で、必ずいづれかは自分でも利用することになることがあります。その時により理解を求めたいなら、役所の窓口で説明を受けられて利用される事をおすすめします。

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