高齢者講習はどこでどんなことやるの?条件は?

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高齢者が増えている中で高齢者の運転手も増えています。高齢者ドライバーは運転技術を維持するために講習を受けることができます。
今回はそんな高齢者ドライバーのための講習についてご紹介致します。

 

高齢者の講習とは

長年にわたって自動車の運転してきた高齢者ドライバーは運転のベテランといえます。しかし、年齢を重ねるとともに、どうしても身体機能は低下しています。視力や視野、反射神経やとっさの判断力、体力、集中力、注意力などが年々衰えてしまっているかもしれません。
こうした身体の変化があることに気が付かず、或いは受け入れることができずに若いころと同じ感覚で運転を続けていると、交通事故につながる危険性がグンと高まってしまいます。
高齢者講習では、身体的な機能低下が運転に影響を及ぼすことを理解してもらったり、視力や判断力において運転操作に問題がないかを診断したりするための講習です。そして、これからも安全運転ができるようにするための場でもあります。
高齢者講習に参加する際は、安全にこれからも運転できるどうかを自分自身で自覚するという意識が大切です。

 

 

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高齢者の講習を受ける条件

高齢者講習を受ける条件は以下のようになっています。

受講条件

■対象者

運転免許の更新期間が満了する日における年齢が70歳以上になる方

■受講期間

免許証の更新期間が満了する日の6ヵ月前から更新期間満了日まで
※更新期間満了日は誕生日の1ヶ月後なので、誕生日の5ヶ月前~1ヶ月後まで

■受講方法

予約制。高齢者講習のお知らせのハガキに記載されている指定の自動車教習などに直接連絡をして予約を行います。

※75歳以上の方は、高齢者講習に加え、記憶力や判断力の状態を検査するための「講習予備検査(認知機能検査)」を事前に受ける必要があります。

また、上記の条件以外でも高齢者講習の対象として2017年3月施行の新高齢者講習制度では以下の点が追加になっています。

【免許更新時以外・臨時認知機能検査及び臨時高齢者講習制度の新設】

免許更新時以外にも、臨時認知機能検査制度及び臨時高齢者講習制度が新設されました。対象者は75歳以上の運転免許を持った人です。
免許更新時以外にこの制度が適用されるのは、「認知機能が低下した場合に行われやすい一定の違反行為(18基準行為)」をしたときです。

「臨時認知機能検査の対象となる違反行為(18基準行為)」

・信号無視(例:赤信号を無視した場合)
・通行禁止違反(例:通行が禁止されている道路を通行した場合)
・通行区分違反(例:歩道を通行した場合、逆走をした場合)
・横断等禁止違反(例:転回が禁止されている道路で転回をした場合)
・進路変更禁止違反(例:黄の線で区画されている車道において、黄の線を越えて進路を変更した場合)
・しゃ断踏切立入り等(例:踏切の遮断機が閉じている間に踏切内に進入した場合)
・交差点右左折方法違反(例:徐行せずに左折した場合)
・指定通行区分違反(例:直進レーンを通行しているにもかかわらず、交差点で右折した場合)
・環状交差点左折等方法違反(例:徐行をせずに環状交差点で左折した場合)
・優先道路通行車妨害等(例:交差道路が優先道路であるのにもかかわらず、優先道路を通行中の車両の進行を妨害した場合)
・交差点優先車妨害(例:対向して交差点を直進する車両があるのにもかかわらず、それを妨害して交差点を右折した場合)
・環状交差点通行車妨害等(例:環状交差点内を通行する他の車両の進行を妨害した場合)
・横断歩道等における横断歩行者等妨害等(例:歩行者が横断歩道を通行しているにもかかわらず、一時停止することなく横断歩道を通行した場合)
・横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等(例:横断歩道のない交差点を歩行者が通行しているにもかかわらず、交差点に進入して、歩行者を妨害した場合)
・徐行場所違反 (例:徐行すべき場所で徐行しなかった場合)
・指定場所一時不停止等 (例:一時停止をせずに交差点に進入した場合)
・合図不履行 (例:右折をするときに合図を出さなかった場合)
・安全運転義務違反 (例:ハンドル操作を誤った場合、必要な注意をすることなく漫然と運転した場合)
(※警視庁のHPより引用)

 

高齢者の講習の内容

高齢者講習の内容について具体的に見ていきましょう。

① 双方向講義

双方向講義とは、受講者の理解度に応じた講習を行うもので具体的には、以下のような内容です。
・受講者に質問や発言してもらい、理解度を確認しながら講義をする。
・受講者それぞれの知識や能力に応じた講習を行うこと。

② 運転適性検査

・視野検査
・夜間視力検査
・動体視力検査
(H29.3月の法改正以前は運転シミュレーターの検査がありましたが、省略されました。)

③ 実車指導

・ドライブレコーダーを操作しての指導。実車指導に対して不満な者に対して、映像を使って説明します。

④ 個別指導

(受講者1人に対して30分)
・講習全体で把握した受講者の能力や特性を踏まえた安全指導。
・受講者の危険行動や悪い癖などに対する安全指導
・運動機能低下応じた安全指導
・地域の支援制度や公共交通機関等の教示
・免許証の自主返納の説明

※待ち時間は映像教養を行います。DVDの視聴などによって、加齢による身体機能の低下や、危険予測などの知識を習得します

 

認知機能検査とは・・・

更新期間満了日における年齢が75歳以上の人は、記憶力・判断力を調べる認知機能検査が義務づけられています。認知機能検査自体の内容に変更はありませんが、認知機能検査の結果によって講習の種類が変わります。

認知機能検査では3つの検査を行います。

① 時間の見当識(15点満点)

部屋や腕時計の時計を隠した状態で、年月日、曜日、時間を答えるものです。

② 手がかり再生(32点満点)

20枚のイラストを見せて記憶してもらいます。イラストは担当官が「この絵は○○です」と読み上げるので見間違いはありません。その後で数字を斜線で消すという違う問題を挟みます。そしてその後が本番です。まず、どんなイラストがあったのかをヒント無しで答えます。次にヒント付きの解答用紙でも答えます。

③ 時計描画(最大7点)

時計を描きます。デジタルではなく、丸い文字盤のアナログ時計です。文字盤の数字や針の描き方によって得点が変わります。上手に描ければ最大7点です。

上記の3つの検査の総合得点の計算方法は
総合点=1.15×【時間の見当識】+1.94×【手がかり再生】+2.97×【時計描画】

これらの検査を基に、認知機能検査の結果は3つに分類され講習時間も異なります。【認知機能検査の結果による3分類】
記憶力・判断力に心配のない者     → 第3分類
記憶力・判断力が少し低くなっている者 → 第2分類
記憶力・判断力が低くなっている者   → 第1分類

分類が第3分類であれば、講習時間が2時間で料金が4,650円
分類が第2と第1分類であれば、講習時間が3時間で料金が7,550円

検査結果は、即日、検査終了後に書面でお知らせが来ますので、判定結果をみて受講手続きをすることになります。

 

 

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注意点

75歳以上の方は、認知機能検査と高齢者講習を受講しないと免許の更新はできません。
認知機能検査の予約・受検については免許証の更新期間満了日の6か月前から受検できます。
※免許証の有効期限満了日の1ヵ月後の薬190日前に、はがきが来ます。
申込に当たっては以下の点に注意しましょう。

注意点1

免許証の更新期間満了日(誕生日の1か月後の日)の年齢が75歳以上の方で免許更新を希望する方は、更新手続前に認知機能検査の受検と高齢者講習等を受講してください。

注意点2

対象の教習所を確認して受講を申し込みます。
その際、例外として他道府県で受験・受講・更新手続ができる「経由地更新」があります。

 

まとめ

平成29年3月12日から大きく変わった高齢者講習。高齢になっても運転をする以上は他人の安全は勿論、自ら、そして家族の平穏な暮らしを守るという大きな責任を負っているのです。記憶力や判断力を検査する講習予備検査(認知機能検査)の結果を利用することで、これまでの制度よりもそれぞれの人の状況にあった講習が受けられる流れとなったのです。

認知機能の不安や衰えを自覚し対策することで安全運転を続けることができるようになる良い機会なのです。

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