認知症の専門医はどこにいるの?探し方は?

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高齢化が進む日本で問題となっていることのひとつに「認知症患者の増加」だと思います。認知症は現在の医学では完全に治す事は出来ませんが、早期治療によって進行を遅らせる事が出来ます。認知症になってご家族もツラいかもしれませんが、一番ツラいのは認知症患者本人です。
認知症治療の専門医についてご紹介させていただきます。

 

認知症の専門医とは

「認知症かも?」と思った時にはじめに思うのは「何科に行けばいいの?」と思われる方がほとんどだと思います。

認知症には様々な理由で発症することがあります。認知症の診断は神経内科、神経科、精神科、心療内科、脳神経外科などの医療機関で行いますが、はじめに戻りますが「何科に行けばいいの?」と疑問を抱くと思います。また、実例として「うつ病かもしれない」と思っていたら認知症だったり、「単なる忘れっぽい性格だと思っていた」のが実は認知症だったりと、本当に発症する原因は様々あります。前者のようにうつ病だと思って心療内科や精神科に通っていたのに一向に良くならないどころか認知症だったと気付いた時にはもう手遅れ、なんて事も考えられます。そうなる前に一度受診をお勧めさせていただくのが「認知症の専門医」への受診です。

認知症の専門医というだけあって、認知症を専門とした医師であり認知症患者だけではなくご家族への指導も行い、かかりつけ医やサポート医への助言も行ってくれます。また、介護・福祉サービス等との連携を強化しています。認知症の専門医に相談する事によって、「うつ病だと思っていたけど実は脳の障害からくる認知症だった」と言う事態を未然に防ぐ事が出来ます。

 

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認知症の専門医と日本認知症学会

「日本認知症学会」というものをご存知でしょうか?
日本が認知症について、現在のように取り上げられるよりずっと前の1982年に設立された学会で、「認知症に関連する臨床および基礎の諸分野の科学的研究の進歩発展をはかり、その成果を社会に還元すること」を目的とされた学会です。また、日本認知症学会へ申請した専門医を「認知症の専門医」として認定しています。ただ医師が申請すれば専門医になれるわけではなく、「認知症診療において十分な経験と知識」を考査項目としてあげられています。

認知症の急増と言う点で「世界の”最先端”」を走っているのが日本、ということをご存知でしょうか?現在、日本が抱える高齢化・認知症問題をいかに乗り切るかによって、今後の日本だけではなく世界の認知症問題を左右すると言っても過言ではないのです。そんな認知症の最先端を走っている日本の認知症専門医とは、いわば世界最高峰の認知症専門医と言っても過言ではないと言えます。

この日本認知症学会の役員を務めてらっしゃる医師は名だたる大学病院の医師が集まっていて、認知症のあらゆるデータを利用し学術集会を開き最新の情報を共有して、今ある治療法だけではない認知症治療の向上に力を入れてくれているのです。

 

認知症の専門医の探し方

熱を出して病院へかかられると思います。内科へかかる人や耳鼻科にかかる人など、様々いると思います。その病院探しはどのようにされましたか?
一度受診して「ここの先生とは合わない」と思ったら、次の病院を探されると思います。認知症も同じ事が言えます。患者によって「合う」「合わない」医師がいるのは当然です。しかし、「熱を出したからとりあえず近くの内科へ」と言うのとは訳が違います。認知症は「どの科でどのような医師に診てもらうか」で変わってくるからです。
前項でも述べた「日本認知症学会」の他、「日本老年精神医学会」に認定された医師に診てもらうのが良いと思います。東京・大阪だけではなく、日本各地に専門医が在籍しています。
一度、ホームページを拝見になって近くの専門医への受診を勧めさせていただきます。
「日本認知症学会」http://dementia.umin.jp/
「日本老年精神医学会」http://www.rounen.org/

認知症へ抵抗があり「私は認知症なんかじゃない。まだボケてない」と言う高齢者も多いと思います。認知症はただの「ボケ」ではないのです。医学的根拠のある「脳が影響している病気」なのです。認知症になったと言うことで、患者本人はとても不安で戸惑う事も考えられます。その際は、一度ご家族のみで専門医の元へ訪れ、話しを聞くだけでも良いかと思います。

 

 

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認知症の専門医で名医と呼ばれる人

現在、日本には認知症の専門医と呼ばれる人が2000人程度しかいませんが、その中でも31名の医師が「名医」と呼ばれています。そんな名医と呼ばれる方々をご紹介させていただきます。

【北海道、東北地方】

・東海林幹夫医師(青森県、弘前大学医学部附属病院)
・新井啓行医師(宮城県、東北大学病院)

【関東地方】

・本間昭医師(茨城県、お多福もの忘れクリニック)
・朝田隆医師(茨城県、筑波大学附属病院)
・玉岡晃医師(茨城県、筑波大学附属病院)
・長尾毅彦医師(東京都、日本医科大学多摩永山病院)
・田平武医師(東京都、順天堂大学医学部附属順天堂病院)
・桑名信匡医師(東京都、東京共済病院)
・繁田正弘医師(東京都、東京都健康長寿医療センター)
・粟田主一医師(東京都、東京都健康長寿医療センター)
・松田博史医師(東京都、国立精神・神経医療研究センター)
・須貝祐一医師(東京都、浴風会病院)
・高松公明医師(東京都、東京脳神経センター)
・櫻井孝医師(東京都、国立長寿医療研究センター)
・新井平伊医師(東京都、順天堂大学医学部附属順天堂病院)
・高野知樹医師(東京都、神田東クリニック)
・岩田淳医師(東京都、東京大学医学部附属病院)
・三村將医師(東京都、慶應義塾大学病院)
・岩田誠医師(東京都、メディカルクリニック柿の木坂)
・米山公啓医師(東京都、米山医院)
・北村伸医師(神奈川県、日本医科大学武蔵小杉病院)
・小阪憲司医師(神奈川県、クリニック医庵センター南)

【甲信越エリア】

・宮永和夫医師(新潟県、南魚沼市立ゆきぐに大和病院)
・森田昌宏医師(新潟県、三島病院)

【東海・関西・中部・北陸・四国エリア】

・川畑信也医師(愛知県、八千代病院)
・鳥羽研二医師(愛知県、国立長寿医療研究センター病院)
・遠藤英俊医師(愛知県、国立長寿医療研究センター病院)
・奥村歩医師(岐阜県、おくむらクリニック)
・今川正樹医師(大阪府、今川クリニック)
・秋口一郎医師(京都府、武田病院神経脳血管センター)
・近藤正樹医師(京都府、京都府立医科大学附属病院)
・椎野あき彦医師(滋賀県、滋賀医科大学医学部付属病院)
・浦上克哉医師(鳥取県、鳥取大学医学部付属病院)
・中島健二医師(鳥取県、鳥取大学医学部付属病院)
・中村祐医師(香川県、香川大学医学部附属病院)
・野元正弘医師(愛媛県、愛媛大学医学部附属病院)
(情報提供元:http://doctor110.com/seishinka/ninchisyou.html)
以上が日本の名医と呼ばれる方々です。大学病院に勤める医師もいれば、クリニックや医院など、身近な病院で認知症を専門として治療を行っている専門医もいることがわかると思います。

 

 

 

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注意点

「認知症の専門医」だからと言って、「認知症は治せない」ときっぱり思っている医師に頼るのは認知症は治せないですし、また、家族が「認知症になったから」と邪険に扱ったり放置したりするのは良くないですし、患者本人だけではなく、家族や医師が協力して「治す」方向に歩いていく事が大切な事だと思います。
「認知症が治らない」と言われるのは中核症状(「脳の細胞が壊れる」ことで起こる症状)が完全には治らないからであり、周辺症状(徘徊や物盗られ症状など)を取り除くために治療をしていく事が大切になっていきます。認知症と向き合ってくれる専門医に巡り合う為に、何度も医師を変えてみるのも手だと思います。
「医学部教授」が名医だと思う家族は少なくないと思いますが、それは正解でも不正解でもありません。しかし、医学は日々進歩していっています。ましてや、日本の認知症学はまだ20年程度という最新の医学と言っても過言ではありません。現在の教授が現役の臨床医だったのは、もしかしたらまだ認知症学の初期だったかもしれません。教授ではなく自宅近くのクリニックの専門医が認知症治療の名医かもしれません。同じ専門医でも患者によって「合う」「合わない」があります。専門医自身の得意不得意分野があると思います。見つかるまで出来る限りベストを尽くして頂けたらと思います。

 

 

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まとめ

日本の認知症学はまだ20年と歴史は浅いですが、約2000人の認知症専門医がいます。2000人と聞いたら少なく感じてしまいますが、2000人を47都道府県で割ってみると、単純計算でも42人ずついることになります。「近いから」ではなく、患者本人の事を考えて、一度専門医への受診を検討していただけたらと思います。
今回は認知症の専門医についてご紹介させて頂きました。

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